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ヒトを分けるヒト。
新年第一日目、ココんちあたりはそれはそれは寒い一日でありました。
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Photo par AFP


ここまで空気が冷え込んだのも、年末恒例の大統領から共和国民へのメサーヂュ Les voeux du Président の内容が冷え冷えした内容だったからでしょうか。「まもなく迎える2009年は厳しい年になります。今から我が臣民も覚悟のほど」って、あーた。その内容以前にこの恒例の挨拶が録画で流れることの方がまず31日の朝からニュウスで繰り返し流されていました。録画できる時代であっても、これまでの大統領は生放送で画面の向こうの臣民とお目目が合うように語りかけるスタイルが恒例だったのに、これまた賢愚帝サルコぢによる伝統破壊です。しかも、31日夜に流れたビデオはたった一時間前に撮られたものとされています。内容も暗いけど、サルコぢのドーランも妙に黒いと思ったのは私だけでしょうか。

この賢愚帝サルコぢ一世が週明けにイスラエルに行くそうです。
今回に限ったことぢゃござんせんが、ノーベル平和賞にちびっとでもつながりそうな件にはどこでも「仲介役ならお任せを」とすっ飛んで行くサルコぢ大統領閣下ですね。ナリワイが弁護士だからでしょうか。ただ賢愚帝は国際読みが天才的に音痴なんで、日中関係につきましては日本贔屓のシラク氏から大統領候補権を奪いたいがために日本國をけなして中國サマに取り入り、おん自ら中国サマの犬になりました。で、今はチベットというキーワードで必ず起爆する中國サマに嫌がらせを受けているサルたんです。それにしてもサルコぢって病的にタイトル&勲章が好きだよね。


........あ、ここで思い出した。
大統領はクリスマス前後を真夏のブラジルで今のところ寵愛中の妃カルッラちゃんと過ごしたんだっけ。クリスマスを仏蘭西の国父母陛下が国外で過ごすのも伝統破壊だったりする。


前回の大統領選挙戦 を振り返ると、ニコラ・サルコぢは代々フランス人であろうと移民であろうと働いて、税金を納め、順法すればフランスにいられるのだ、と、共和国で成功を収め裕福になった移民一世、二世の有名人を前後左右に従えて主張しました。対するフランス社会党側はもしセゴ姐が共和国大統領になったら国籍を持っていない長期滞在者にも選挙権を等しく与える、なーんて党員を使って噂を流しました。ココんちあたりは社会党が強いので、もちろん私の耳にも届いて、というか、はっきり選挙権のない私にセゴ姐を選ぶように勧められたンですが(爆笑)、そんなことが実現したら国が亡くなるともわかってねーのか、おい!と内心怒りつつ、ちびサルを選ぶしかないのかとガイジンの私でも思わざるを得なくなりました。結果としてサルが賢愚帝になんかなって、二度目の年末を迎えてよーくわかったことはサルコぢが欧州びとも移民も等しく「できるヒト」と「できないヒト」に選り分けてしまったことです。「働けるヒト、働けないヒト」「買えるヒト、買えないヒト」などなど、賢愚帝サルコぢが望んでいることを「自分が望んだことを実現できないヒト」はサルの目にも入っていません。入ったところでごみ同様に目薬の助けを借りて涙と一緒に落とされるだけ。それなのに、ついにいきなり選り分けた共和国民をひとつに束ねて「2009年は全員覚悟しろ」って。だったらブラジルで公務を終えたらすぐ戻ってらっしゃいませよ。この異常な寒さで連日凍死者数がニュウスで発表されるほどなのに。寝ずに彼らの生命を守るために奉仕する共和国民の活動がテレビ画面に映し出されているのに。共和国内は大統領の役目でなく首相一任だとするなら、年末の挨拶も伝統破壊して、フィヨン首相が共和国民へ語りかける挨拶番組をナマで流していただきたかったっす。

なんだか日本びとの私には喪服をお召しに見えるドス黒い大統領閣下をお見上げ申し上げながら、閣下の臣民への言葉を拝聴して一夜明けてのニュウスが「パスポート作成費用がこの2009年1月1日付で60ユーロから89ユーロに値上がりします。」
がっくーん。凄い値上がり率ぢゃああありませんか。
「この金額では共和国民も今まで以上に海外旅行が遠のきますね」とつぶやいたニュウスキャスターがいましたね。欧州国内でもっとも海外旅行をしない民を抱えているのが仏蘭西だそうですけれど、海外旅行さえ「できるヒト」と「できないヒト」に選り分けられてしまいました。ああ、おヴぁかんす無しでは生きていけないよう飼い馴らされた共和国民が海外に出なければ、国内でヴぁかんす先を選び、国内でお金を落としてくれるから税収が上がるか・・・なーるほどー。

そういえばサルコぢが自ら手に入れた権力を利用して引き上げた大統領給与を世界的不景気を理由に元に戻すなんて、サルコぢは思いつきもしないのでしょうか?

そもそも賢愚帝サルコぢ一世ご自身が移民二世であります。社会共産主義革命の波を受けて母国にいられなくなりウヰーン経由で仏蘭西に入国したハンガリー貴族の父ポル・サルコぢ・ド・ナぢボサ Paul Sarközy de Nagy-Bocsa (この名は仏蘭西国籍取得時の登録名、本名は nagybócsai Sárközy Pál)と、数世代前から仏蘭西に住むテサロニケに祖を持つスファラディ系ユダヤんの母アンドレ・マラ Andrée Mallah の間に生まれたのがニコラ・サルコぢ(本名:Nicolas Paul Stéphane Sarközy de Nagy-Bocsa)。父親の母国の習慣でサルはカトリックの幼児洗礼を受けたものの、サルコぢが4歳の時、父親は家庭を捨て、別の女性と住み始めますた。つまり、カトリックとしてのサル父は立派な信者ではありませんでした。「仏蘭西外人部隊に入隊した特権で仏蘭西国籍を得た父とユダヤ人の母の間に生まれ、自分の才でのし上がった移民二世のサルコぢ」を共和国民は「先祖代々仏蘭西びとで、親戚一同お国の要職にあり、カトリック宗旨生活を守る家庭に育ったものの、成人後、実家と絶縁してまで社会主義者となったセゴ姐」より信じました。

でも、大統領になった途端、サルコぢは変わりました。
サルコぢが初めて大統領としてエリゼ宮に入る時「ケネディの再来」と生中継の進行役に叫ばせました。かつてエイメリカヲタだった私には似ても似つかないので「けっっ」でしたが、ドメスティックな仏蘭西の庶民の中にはその言葉も信じた者もいました。就任式典では伝統に従わず、夫人の曽祖父であるユダヤ系西班牙びとイザアク・アルベニスが作曲した曲を共和国憲兵隊オーケストラにつまびかせました。サルコぢ大統領の誕生で新しい時代の波が次々と仏蘭西に押し寄せてきた・・・けれど、まもなくサルコぢは二度目の離婚をし、離婚したにもかかわらず何食わぬ顔でヴァチカンに行き、仏蘭西大統領ならばもらえる勲章をもらった。教皇謁見の際は、仏蘭西国内で奇抜なことで知られる司祭と下ネタで知られる芸能人を教皇さまに紹介 しました。そして、まもなく、赤い旅団事件におののいてパリの別宅に移住できるようなウルトラ大金持一族の一員であり、離婚&不倫歴あるイタリア女性(元モデル、現在歌手活動を続けているカルラ・ブルーニ Carla Bruni)とサルコぢは再再婚しました。捨てるも選ぶもサルの思いのまんまざんす。

今、共和国民は単純に知恵と運によって国家元首となった人物が栄華と権力を手に入れたことで、いとも簡単に、自分の好き勝手で「臣民の選り分け」を楽しんでいることにただならぬ不安を感じているのです。もちろんそれが自らの過ちでもあることを共和国民もわかっています。サルコぢは自分の父親、母親がかつて経験した恐ろしい「選り分け」を、なぜか今、自らが楽しんでいるように見えます。

栄華と権力を手に入れた知恵ある者が大きな世界でも、小さな世界でも独善で選り分けを楽しむ。これはあまりに愚かと言うもの。フランスのマスコミがサルコぢに「仏蘭西の良心」という冠をかぶせて既に1年。輝かしい御世を後世に残す計画が、今、世界的不況で自分の思うように進まなくなっている賢愚帝サルコぢ一世。栄華の翳りは共和国民のせいに擦り付けないでいただきたい、真の神聖皇帝ならば。

le 2 janvier 2009, Basile
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by ma_cocotte | 2009-01-02 22:11 | 『?』なサルコぢ屋 | Comments(4)
Commented by きなこもち at 2009-01-05 15:46 x
>それにしてもサルコぢって病的にタイトル&勲章が好きだよね。
 ぷっ、おもわず脊髄反射で某宗教の教祖サマを思い浮かべてしまいました。
今日日中国に取り入る者にロクなもんはいないと再認識させられました。
”中国サマから嫌がらせ”とありますが原因は「誰と会おうが私の自由だ!」と言い放ったとか言わなかったとかでしょうか??
(直で言ったのならサルコぢをちょっと見直します)
しかし政治意識の高いお仏蘭西人がこんな品性下劣な倫理観に欠けた守銭奴を選ぶとは・・稀代の詐欺師ですね。
Commented by ma_cocotte at 2009-01-05 18:11
★ きなこもちさま、

面と向かっては言っていないでしょー。
だけど誰と会おうが私の自由の精神でチャベスとカダフィを招いて
「おお、友よ」ですもんね。スペインに引っ越したいですよ。
国際的にはダライラマ師との面会はタイムリミットだったのでは
ないでしょうか。西側の中で言動が浮いてますよね、サル。それを
リーダーシップといわれたところで「まやかし」としか思えなかったりして。

いやー、サルにはまじ騙された。就任を境にしても豹変&威圧の
好き勝手し放題。「カノッサの屈辱」で中世パロディで取り上げてもらい
たいくらい摩訶不思議です。
Commented by きなこもち at 2009-01-08 09:46 x
>面と向かっては言っていないでしょー。
 やはりそんなもんでしょうね~(一瞬でもサルコジやるじゃん!と思ってしまったもので。)
チャベスとカダフィに「おお、友よ」ですか、素晴らしすぎます。
スペインはなんといっても国王夫妻が素敵ですね。
日本でもかつて「士農工商」の商がなぜ最下位に置かれていたのかが最近ようやくわかるようになってきました。国や時代を問わず商売人(自ら真っ当に何も生み出さぬ生業なら猶の事)が政治に幅を利かせるとロクなことが無い典型ですね。
サルコぢはこの世のすべてお金の価値でしか解らない、精神は真の御仏蘭西人とは対極なのでは?
「カノッサのサルコジ」でググると、まあ出るは出るは・・・(笑
Commented by ma_cocotte at 2009-01-08 17:30
★ きなこもちさま、
サルコはチャベのお友達ですけれど、スペイン国王はチャベに
「だまらっしゃい!」と一喝される勇気を持つ方ですね。他人の話を
聞かずに同時に野次を飛ばすチャベの姿は近年の日本國の国会議場を
思い起こしたりします。
サルコぢと歴代夫人の特長は自分と自分の周りの繁栄が
優先されていること、この点に誰もが引っかかりを覚えているのです。
サルコぢに贅沢を与えるのも彼らの友達です。なんというか、
仲良しで遊ぶおままごとや人生ゲームを連想してしまいます。
成熟していませんよね。
エイメリカ型をフランスが目指すにしても、賢愚帝の我の強さが目立って、
凡人には狡猾な人間の要領の良さにはついていけないのも
ミソなんだと推察しています。
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