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『話の次元が違う』 ヴぁちかんは高慢チキチキマシーンなのか。
既に3月17日の発芽から2週間以上経った旬が過ぎた種、ネタですけれど敢えて触れます。
ココで言う「3月17日に発芽した種」とはローマ教皇ベネディクト16世がアフリカはカメルーンに向かう機内でのインタビューで「コンドームでエイズ克服できぬ」と発言したことを指します。このニュウスが世界を駆け抜けたのはもしかしたら教皇さまを乗せた飛行機がカメルーンの大地に着陸するより前だったような記憶違いをしてしまうくらい秒速でこの話題が地球を包み込みました。例えば、こんなの ↓ 。

ローマ法王、「コンドームはエイズの解決策ではない」
2009年03月17日 21:34 発信地:飛行中
【3月17日 AFP】法王就任以降初のアフリカ訪問に出発したローマ法王ベネディクト16世(Pope Benedict XVI)は17日、カメルーンのヤウンデ(Yaounde)に向かう機内で、コンドーム配布はエイズ(AIDS)対策の解決策ではないと語った。▼ローマ法王は、エイズについて、資金のみで克服することはできない悲劇。コンドームの配布によって克服することもできないし、むしろ問題を悪化させる」と述べ、解決策は「宗教的、人間的な目覚め」、そして「苦しんでいる者への友情」にあると語った。▼サハラ以南のアフリカは、世界で最もエイズに苦しんでいる地域。07年の世界全体の新たな感染者の35%、エイズに起因する死者数の38%が、アフリカ南部に集中している。▼ローマ法王庁は避妊に反対の立場を表明しているが、前年も、約60のカトリック団体が、コンドームの禁止は「非常に多くの人をエイズウイルス感染の危険性にさらす」として法王庁に避妊反対の意思表明を撤回するよう公開書簡で要請していた。
(c)AFP


( ´゚Д゚`)ンマッ!! 発信地:飛行中 ですってよ。日本時間の21時34分ということはこちらの13時34分。やっぱり着陸前にこの話題がニュウスで流れていたのはマイ妄想ではありませんでした。ところが、教皇さまのおんお口から出たこの話題は実はSant'Egidio サンテジディオ というヴァチカンに認可されたカトリック世俗団体の主張の引用なのです。機内での教皇さまのおんお口から発せられた言葉の中にはっきりこの団体名が出て参ります。
新聞記事では文字制限、テレビやラジオの報道では時間制限があるため、教皇さまのお言葉の全文が適当に端折られて新しい事実が誕生してしまったのです。
例えばこんな ↓ TF1ニュウス
Au Cameroun, pas un mot du Pape sur le préservatif
日本ぢゃミサの映像で批判されそうだんべ。もろインカルチャレイシャンだもの。
これら世界中の報道内容にムカついたおフランスのカトリックテレビ局 KTO が証拠ビデオと教皇さまが語られたイタリア語の言葉を全文フランス語に訳して掲載しております。
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http://www.eglise.catholique.fr/actualites-et-evenements/dossiers/voyage-de-benoit-xvi-en-afrique/leglise-et-le-sida.html
↑ 興味ござる方はクリック ↑

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兎にも角にも3月17日のお昼過ぎからフランス共和国内でニュウスが流れればこの話題がトップニュウスで、その夜も、翌日の朝昼晩もずーっとトップ扱い。共和国内が平和だからこの話題が延々とトップなのねー、と思った私が平和ボケでした。そうわかって「私ってやっぱバカだわ」と悟ったのが3月20日朝でした。この日から22日まで3日間、共和国内の11テレビ局と5ラジオ局が一丸となって第15回シダクシオン Le Sidaction 2009 SIDA はフランス語のエイズの意 というエイズ研究や患者を支援するチャリティ活動を始めたのでした。ローマ法王がはじめて「コンドーム フランス語では préservatif 」という単語を言葉に発したことで集金妨害されたと判断した国営放送France 2 が毎日曜午前10時半から正午まで放映しているカトリック番組のミサ生中継の場面にも献金を募るロゴを画面上に掲載し続ける France 2 veut mettre un logo Sidaction sur la retransmission de la messe と発表したのも事実です。傍観するガイジンである私の愚見を述べるなら、営業妨害を「いじめ」と判断したSidaction 側のヴァチカンはたまた宗教へのいじめ返しに見えたりしましたけれど。その事実を確認する前に私はローマに向かってしまったのでした。

ちなみにSidaction 2009 の募金活動は3月9日から4月11日まで行われており、4月4日現在 6,157,067 ユーロ。昨年のSidaction 2008 ではキャンペーン終了直後の2008年4月16日付で5,900,000 ユーロの募金額が確定と 公式発表 しておりますから、今年は募金活動終了前にも関わらず既にその金額を越えた集金額。ベネさまの発言でお仏蘭西のカトリックに私怨持たれる数多の方々が燃えて献金してくださったのかも~。なんだ、Sidaction 事務局はライシテ的にベネさまに感謝ではありませんか。違っ。ベネさまの言葉を歪曲報道した記者に感謝か・・・Bof。

======十======

今回の件で思い出したことがあります。それは昨年春、私がココんち地元の教会で成人洗礼者のための堅信準備勉強会を見学した時のことです。10人ほどの受堅予定者のひとりがアフリカからの移民女性で子供二人と共にフランス入国後、カトリックの洗礼を受けたのだそう。子供二人いるのに夫君がいない。それはなぜかと言うと、彼女が生まれ育った族に「結婚と言う概念がない」のだそうです。女性の住居に男性が立ち寄り、女性が妊娠すれば産むだけなんだそうです。「通い婚」とも呼べないほどの動物的交わりとでも申しましょうか。女性の方にもお腹の子供の父親が誰か知ろうとする気もまるでない。できたから産む、それだけなんだそうです。こんな事情をこの堅信勉強会の担当司祭が簡潔に説明してくださり、この神父さまがおっしゃるには宣教師や宣教修道者がカトリックを異教の民に教えるにしても、同時に「人を愛するという感情をわからせること」や「結婚という概念を教える」ことが大きな課題であり、宣教の成果のひとつは「ひとりの人がひとりの異性のみを愛し、男女二人でひとつの家庭を築くこと」でもあるのだと。このひとつの成果に付く事実は「結婚の概念を知りひとつの家庭を築いただけでエイズが減った」ことだそうです。

こんなアフリカ宣教事情を偶然にも以前聞いていた私は今回の教皇発言も(端折った報道内容とは言え)マスコミが騒ぐ「教皇がコンドームを否定した」なんていう短絡的ではなくもっと深い意味があるのでは?とちらり想像もしました。少なくとも機内の教皇さまはこれから向かうアフリカ向けに答えているのは間違いあるまい。フランスのマスコミの過剰反応の方が異様に見えました。

======十======

こうして私のローマ滞在が始まり、3月23日午後遅く教皇さまがアフリカからローマに戻られました。私は同じ23日夜、ローマ市内のトラステヴェーレ Trastevere という地区におりました。この地区の中心にトラステヴェーレの聖マリア大聖堂 Basilica di Santa Maria in Trastevere という教会 ↓ があります。
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festivo: ore 8,30 - 10,30 - 12,00 - 17,30 - 18,45 (in Rito Bizantino)
午後6時45分から始まるごミサはビザンチン典礼だよーん。 ¢( ・_・) ッテ、ナーニ?

ローマのカトリック事情に詳しい方なら既に気付かれておりましょーが、この大聖堂を本拠地にしているのがカメルーンに向かう機内で教皇さまが言葉に発したSant'Egidio サンテジディオというカトリック世俗団体なのです。この夜19時から一時間半、フランス語を話せる創立者のひとりからお話を伺いましたが、当然必然で3月17日の教皇発言についての話題になりました。彼の説明では「コンドーム使用でエイズにならないという明確な根拠が何ら無く、単に「エイズを防げる?」に過ぎないことに問題があるのだ」そうです。コンドームを必ず用いている人がエイズを発症している理由をどう説明するのか?と聴講している私たちに問い返して来ました。そんな「?」にお金をかけるよりエイズを撲滅するためにお金をかける目的が他にあるだろう、と。新薬開発ですかね?医大勤務経験がある私には妙に納得の行く話でもありました。

余談ですが、この会合後は再び大聖堂に戻り、サンテジディオ主催の祈祷集会 ↓ なるものを見学しました。聖歌を前後に挟んでの司祭による聖書朗読というもの。なんでもサンテジディオでは社会司牧において移民や異教徒と共に聖書通読を続けているのだそうです。
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この写真 ↑ の祭壇左の朗読台にいらっしゃる神父さまもサンテジディオ創立メンバーのおひとりで、私たちがお話を伺った男性と幼馴染だそうです。この団体、1968年にローマ市内で高校生が結成したのがはじめの一歩なのですよね。守護聖人はアシジの聖フランシスコ。

======十======

23日の翌日の夜、私が参加した巡礼団は宿舎にてヴァチカン高官である仏蘭西人ヂャン・ランドゥジ Jean Landousies 神父さまからお話を伺う時間をいただきました。
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最初は「ヴァチカンのコンビニはローマ市内より安くて便利なんだよ」なんて「そこにスイス兵もいらっさるの?」と我が内心でつぶやいてしまうようなお話やヴァチカンの外交問題や典礼文の翻訳について中国語や日本語訳でヴァチカン内は苦労しているというお話(思わず「ヂャポン Japon 」という単語が出てヴぃっくり)を伺い、続いて教皇さまが無事お帰りになったけれどアフリカは連日40度だったそうだよ、だから教皇さまのためにお祈りーとなり、更に北アフリカからヴァチカンに転勤となったこの神父さまご自身の現在のお仕事は世界中から届くフランス語で書かれた教皇さまへのお手紙の毒見(笑)役ということ(・・・ってことは日本語で届いた教皇さまへの手紙を検閲する方もヴァチカンには当然いらっしゃる?)。そして、最後はやっぱりピヲとベネ@アフリカ発言で巡礼団世俗と聖職者が声高討論・・・_| ̄|○ こんな会合を持ったところで喧々囂々になるのは予想していた唯一のガイジンのわたすでしたが、想定外に凄かった。現在、司牧にアンタッチャボーである司教さま ヂャック・ガイヨ Jacques Gaillot 師の復権と所在を問うマダムが登場。ガイヨという単語が耳に入った途端、司教さまと神父さまの表情が豹変したのが印象的でした。「司教の身分が剥奪されたのではない。司教であっても直接司牧にあたっていないだけです」と。ふむぅ。いつかどこかで聞いたことがある話です。(" ̄д ̄) え?おたくも?

ま、それは横に置き、ピヲやら教皇さまの機内発言について神父さまは「報道というものは造り手の願望が強く出ている場合があるので気をつけねばならない」とまず。どうも今回の機内発言を「第二のラティスボンヌ(=レーゲンスブルグ)」とヴァチカン内では位置づけてらっさるようです。記者が希望したり想定したりする未来に導く文章が記事になった場合、真実が歪められ、ヴァチカンや教皇さまの意図が消されて新たな話が彼の未来の実現のために作られてしまうと。なるほど、と妙に納得いたしました。そして、アフリカ訪問において教皇さまがおっしゃりたかったことは訪問国の人々の教育向上と充実についてなのだ、と。これも妙に納得というか、上に述べたココんち地元の神父さまから伺ったアフリカ宣教において要理だけでなく愛の感情を理解することと、結婚の概念を教えることも使命であるという点と結びつきました。なんか、3月17日に世界配信されたネタは教皇さまの意図とはまるで違う次元に記者が押し込めてしまったのかも。世間が叩くべきは教皇さまではなく、ヴァチカンの下、AIDS 対策について働いているカトリック世俗団体サンテディシオ http://dream.santegidio.org/ でしょう。「余計なことを教皇さまに吹き込むな!」とでも攻撃しますか?今回の機内発言について事実と異なるフィクション方面に大騒ぎになってしまった後、いくらヴァチカン側が教皇さまご本人の意図と違うと意見したところで、それさえ今更の言い訳と嘲笑したり、ヴぁちかんをいきなり強者に持ち上げて自分が弱者ゆえに馬鹿にされたという話に摩り替える人物がいるのも世知辛い世の中だったりします。が、教皇さまという立場には他者の発言の引用の自由も世間が許さないとするなら、それもまた弱者がいきなり強者と化しての「世界一の有名人」へのいぢめやら言葉狩りとなりませんか。

「ひとりの異性を愛し、ひとつの家庭を二人で造る」
なーんて、欧米人でも日本人でも当たり前のことが当たり前ではないかもしれない人々をターゲットに教皇さまが語っている意見を、欧米やら日本國に対しても平らに等しく語っていると言葉の要約だけで受け止めてしまうとこれまた教皇さまの意図としない次元で「根も葉もないのに実しやかな話」が生み出されてしまいそうです。カトリックにおかれましては異教国に生きるアフリカの方々に対して慈愛を持って厳しく接しても、欧米やら先進国の「結婚」という概念を熟知するカトリック成人さんがコンドームを必要とする生活事情を有しているとなりますと「ユーは告解へGo!」と彼らの神への甘えに対して厳しくなるのです。その厳しさも愛あればこそ。
無知は罪にならないけれど、知っているのに実行するのは罪なのだ、まる
それにしても、何をお話しても世間に揚げ足取られまくりの教皇さまがお気の毒であります。
祈りましょう。ベネさまのために。

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■[書評]『悪人顔ですみません』ベネデイクト16世 昨今評判が悪い教皇による弁明

le 4 avril 2009, Isidore
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by ma_cocotte | 2009-04-04 02:46 | 『?』なKTOりっくん | Comments(0)
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