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金がねえなら結婚しない方がいい。ぢゃ、愛もねえなら?
週日明け朝一番で知ったニュウス。Le Figaro : Encore une bonne année pour la natalité française
2008年度、海外県を含め仏蘭西共和国内の出生率が2007年度に比べ1.2%上昇したものの、2009年の第一四半期(1~3月)においては不況が絡んでか若干、出生率が低くなっているそうです。経済学者さんの中には不況と出生率が関係すると考える方が多くいるらしい。
2008年の一年間で仏蘭西共和国で誕生した828484人の赤ん坊の母親の年齢分布は以下の通りだそう。25~29歳の女性が最も多く、微妙な数値で30~34歳の女性が続いています。
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35歳以上の母親から誕生した赤ん坊の数は2008年生まれの赤ちゃん全体の21%です。50~54歳で出産された107名ものマダム方、今も1歳のベベの養育で多忙でしょうけれど、頑張りすぎずにがんばってください。

さて、このニュウスで注目すべきは両親の婚姻後に誕生した赤ん坊数と、両親の婚姻前に誕生した赤ん坊数が逆転したことです。なんと、きょうび仏蘭西では婚姻前に誕生した赤ん坊の数の方がマジョリティ、全体の52%になります。1998年当時に比べると10%の上昇です。妊娠が発覚して、簡単に入籍できないのが仏蘭西の市民婚のシステムです。紙一枚を役所のポストに投函すれば完了なんて市民婚は仏蘭西ではありえないどころか信じられないです。市役所の婚姻の間で、市長司式でマリアンヌ像の前で宣誓するには、市役所に婚姻予定日(減速として土曜午後のみ)を予約後、婚姻が共和国に認められるための書類集めとその提出確認、健康診断含め短くても半年近くの時間を要します。教会やシナゴーグ、モスクでの婚姻はプライヴェート扱いなので市民婚に代替えもできませんし、仏蘭西のカトリック教会の場合は待降節や四旬節に結婚式をまったく受け付けません。5月以降、欧米で結婚式が活発化するのは、市民婚と教会婚を同日に行う目的が第一だからであって、日本國で広められている「ジューン・ブライド=6月が最も美しい季節」というのは日本人が考えた「宗教を抜きにしたお話」です。復活祭が明け、昇天祭や聖霊降臨など一連のカトリックにおけるビッグ・イヴェントが済むと、どこの教会も土曜日に婚姻が続くようになります。その頃、欧州は次々と花が咲き乱れ、美しい季節になるのです。
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次に、このグラフ ↑ の右ですが、2008年に生まれた赤ん坊の両親についてです。80.4%は両親とも仏蘭西国籍を持つ男女、12.7%の子供の親は片親が外国籍者、他6.7%は両親共に外国籍者です。この6.7%の中には日本人駐在員夫妻において仏蘭西国内で出産したケースも入っているかもしれません。日本國の場合、国籍法に細かい取り決めがあるため、仏蘭西側が国籍を与えてくれるにせよ、最初から拒む日本人もかなりいます。まあ、現在の日本國の国籍法では、出生国の国籍をもらったところで複数国籍になった本人が21歳になって苦しみ悩むことが多いですからね。

そして、片親が外国籍者のケースは、ねぇ?
10年近く前、電脳で知り合った仏蘭西国内在住の日本人女性から「仏蘭西で出産すればずっと住めますよ」と勧められ、それを境にそういう発言をするこの方とは絶縁した私ですけれど、こういう思惑を持ったガイジンさんが共和国内中にゴロゴロしているのも事実です。12.7%のうち、どれほどか存じませんけれど。最近、散見するのは東欧の女性が前夫との間に生まれた子を連れて仏蘭西男性と再婚して、1年程度で離婚訴訟を起こすケースでしょうか。ガイジンの私にはヴぃっくりマンモスな事実は、この連れ子さん(つまり両親共にガイジンさん)についても一度、仏蘭西に入国しちゃうと、母親が離婚しても生活保護対象者扱いなのですよ。

上のように婚姻前に誕生したからと言って、必ずしも片親の家庭で育てられる赤ん坊ではありません。愛情を育む途中で妊娠した場合、愛情があれば堕胎しませんから出産します。別居または同棲を続け、男女が「永遠の愛」やら「機が熟した」時点で結婚に踏み切るケースが仏蘭西には多いです。ゆえに一見、母子家庭でも子供の苗字は父親の苗字だったり、母の苗字と父の苗字をハイフンでつなぐ形であったりします。ですから市民婚でも教会婚でも子連れ結婚式がかなーりあります。もちろん中には子供が誕生しても男女の間の愛情に具体的実りを見つけられず婚姻に至らないカップルもいますが、子供の養育義務は基本的に男女平等に課せられ、その各親子関係における義務内容は裁判所に登録されています。恐ろしいかな、片親が親の義務をさぼったら、片親が裁判所に訴えられるんですな、フランスでは。

日本國ではドラマでもしばしば用いられる「あなたの子供ができたンだから、今すぐ結婚してよ!」という女性からの申し出は仏蘭西では通らないことが多いです。ただし、父権の破棄は仏蘭西では最近になって上昇傾向にあるとか。しばらく前、テレビ番組でフランス人男性との間の子供を出産した日本人女性が認知と自身の養育義務のための仏蘭西長期滞在許可を求めて訴訟を起こしているドキュメンタリーが流れましたが http://malicieuse.exblog.jp/6070726/、日本女性から訴えられたところで男性側がその女性に対しての愛情がまったくわかないことや、(成人男女による)アバンチュールの結果ゆえ、今更、子供の父親と自分が認めたとしてもその子供に父性愛もわかないという彼自身の心理をアピールしている点などは日本國でしばしば見聞する「世間体優先の」入籍までの事情と異なるようにも思いました。彼は子供の世間体のため、その女性の仏蘭西滞在のために認知できないのでしょうね。愛情あったら子供が生まれる前から自分の苗字を添えて病院に登録するのが仏蘭西ですからね。それに、きょうび仏蘭西においては両親の関係の形で子供に世間からの偏見が及ぶことがまずありません。

ひとつの生命そのものがいかに神秘であるか共和国民全員が知っているのでしょうなあ。

「生まれ変わる」という発想がない仏蘭西で、一度きりの人生を本人が幸せに過ごさなくっちゃ。親のせいでも、国のせいでもなく、親のおかげ、国のおかげで私は地球で生まれた瞬間から死の寸前まで幸せでした、なーんてどこで言うのかしら?

le 24 août 2009, Barthélemy
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by ma_cocotte | 2009-08-24 20:39 | 『?』な、お!?仏蘭西 | Comments(0)
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