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tétanos - こればかりは、私的に想定外
昨日26日の夕方からココんちの冷蔵庫に、こんなもの。
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破傷風のワクチンです。
詳細を申し上げると、破傷風の第二回目予防接種のワクチンであり、このワクチンを接種後、一か月内に第三回目予防接種ワクチンを打たねば効果がありません。

不肖ま・ここっと、昨日26日、破傷風の第一回予防接種を受けました、まる

というのも、昨日お昼過ぎ、私の不注意で左足人差し指の第一関節をざっくり切ってしまいました。自分では止血ができず、消防署に電話。救急隊員三名がココんちにいらして応急措置をしてくださいましたが、それで済むのかと思ったら救急車に乗せられてドナドナドナと旧市街の公立病院の救急に運ばれてしまいました。

受付での手続きが済み、看護師らしき男性に誘われた先は待合室。そこで診察まで待つこと約2時間。こういう深い切り傷の痛みというのは不定期に突然ズキっと来るものだから、
このままでは失血死ではないか、こんにゃろめ
と悲劇のヒロイン心理・・・なんかには決して墜ちませんけれど、ようやく診察が自分の番になり、担当である女医さんとご対面し、彼女がキズを眺めてすぐ私に向かって「テタノスの注射はいつ打ちましたか?」と。
¢( ・_・) ハテ? テタノス、なんだべ?
こちらもわからぬまま、いちおうBCGの痕と疱瘡の痕を披露したけれどどちらでもないと女医さんはおっしゃる。慌ててココんちを出たものだから辞書もバッグに忍ばせておらず、女医さんにテタノスとはどのような病なのか説明を求めてみました。女医さんの説明が始まって数秒後に「土中の細菌」という鍵語があったことで、こちらの脳味噌の記憶と合致、たぶん破傷風に間違いないとわかりました。破傷風の注射なんて打ったことがあっしにはございやせん。ところが、フランスでは青少年だけでなく成人も十年に一度破傷風接種の義務があるのだそうな。しかも、この日の私のように軽傷とは言え、医師が外科処置を行うにあたり、破傷風接種を受けていない患者の治療はしないのだそうです。ですから、私が破傷風注射を拒んだら治療をしないっちゅうこってす。注射嫌いなんですけれど、足の爪先はぶら~んとした皮膚とどす黒い血が。医師でも看護師でもない私が治せるかどうかもわからないので、予防接種に応じることにし、最初にキズの治療に入りましたが、診察台の上に乗ったこちらはウサギのようなもので、しかもこの女医さんは麻酔もせずに皮膚をはさみで切り落としました・・・。しぃ、しぃ、しぃ、死ぬかと思った。いや、死ぬわけありませんが、何せ生まれてから一度も身体にメスをあてたことがないままこの日を迎え、女医さんはメスではなくはさみで切り落としたから、その記録は更新中。

女医さんの豪快さに、今更ながらフランスという国の多くのヒトの中にはクロマニヨンという狩猟農耕民族の血が濃く流れていることを自覚させられました。実際、ココんちはクロマニヨンからそんなに遠くないし。

治療を終えた女医さんは私に向かって「さあ、破傷風予防接種を打ちましょう。担当は看護婦(註:仏蘭西語だと看護師の単語は性別で分けられるので、あえて看護婦)が参りますから」と部屋から消え、代わりに入ってきたのは体格のすこぶるよろしい看護婦サマ。なんと二本も注射を打つとおっしゃる。は、破傷風ですよ?一本は右の腕に打ち、この日から一か月以内に第二回ワクチン接種、そのまた一か月以内に第三回ワクチン接種をしないと公認されない予防接種なんですと。ワクチン接種証明記録のカードをいただきました。

そして、二本目の注射は今日の傷に即効性のあるお注射だそうで、なんとまあ、お尻にブスリとな。お尻に注射なんて不肖ま・ここっと齢ひと桁の頃に最後でござんしたが、何せこちらは診察台の上。体格の良い看護婦サマにぐいっと横向きにさせられ、ずりっとスパッツをおろされて、ズブっとな。フランスの接種方法は患者に深呼吸をさせ、それと同時に注射液を注ぎ込むというもの、フランスで初めて注射を経験した私には新鮮であり、こんな因幡の白兎状態でも「知る喜び」。

この間に先ほどの女医さんは薬局に提出する処方箋を作ってくださり、それを携えてココんち御用達の薬局へ。キズの消毒薬とガーゼ、傷口を保護する絆創膏と破傷風の第二回ワクチンをいただきました。ワクチンは接種当日まで冷蔵庫に保存することが義務です。

と、ココまで。
救急車の中、病院の救急、薬局でも一度もお財布も銭も触りませんでした。健康保険証のカードと互助組合の登録カードのみをそれぞれの担当者に提示するのみで、費用は患者を経由せずに行われます。このあたりの仕組はフランス式が好きなワタクシ。

それにしても、テタノス tétanos 。
ココんちに戻って辞書で調べたら破傷風とあり、ビンゴ。
テタノスを和訳すると破傷風なんて、医療に携わっていないと病名の発音だけでは想像するのが難しいですね。なぜにまたテタノスを破傷風と名付けたのだろう?昨日、私がした経験を友人たちに話したら、ボリビアでもエイメリカでも破傷風予防接種は成人の義務だそうです。日本國では破傷風なんて過去の流行り病のような捉え方にも関わらず、滅菌された商品があらゆる分野で出回っており、滅菌を重んずる方々から安定した消費を得ていますが、フランスという国の商店にはまだ日本のように滅菌商品が出回っていません。ところが、BIO生産を明記した食品は日本より普及しています。滅菌してお砂場遊びすることと、破傷風予防接種を受けてガーデニングや菜園を楽しむこと、どちらが良いのでしょうね?・・・なんてことが一夜明け今日の思考の課題。第一回ワクチン接種を受けた右腕が重たくて痛いです。注射なんて自分の人生において死の直前だろう、なんて思っていた私が甘かった。昨日の午後は自分の予定を自分の不注意によるケガと自分の思いも寄らない接種で根こそぎ払拭されてしまいました。

====== 十 ======

日本生まれの日本育ちの私にはこんな一日は厄日だと素直に定めてしまいますが、カトリックに生きる方々におかれましては神の大いなる目的の前のひとつの試練なのだから、
ああ、幸せのでお・ぐら~しあす
お手手とお手手を合わせて、あ~めぇん。





le 27 novembre 2009, Séverin
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by ma_cocotte | 2009-11-27 16:52 | 『?』なたわ言 | Comments(18)
Commented by nao at 2009-11-27 19:23 x
傷の具合はいかがですか? 
日本は予防接種後進国なんですよね。
百日咳・ジフテリア・破傷風って言う3種混合ワクチンを 0歳で3回 1歳で1回受けるだけですよ。
アメリカは予防接種の数が もに凄く多いのですが フランスも 同じですか?
Commented by anbai at 2009-11-27 22:48 x
そ、それは大変な目に…(((( ;゚д゚)))アワワワワ

一刻も早い治癒をお祈りしておりますが、

> 破傷風の第二回ワクチンをいただきました。ワクチンは接種当日まで冷蔵庫に保存することが義務です。

え?
もしかして、医療機関でなくて、自分の家の冷蔵庫で保管して、
それで次の接種の日に医療機関に持参する…ということですか?
フランスでの予防接種ってのは、そんな感じなのでせうか?


Commented by annie at 2009-11-27 23:11 x
まずはお大事にしてくださいね。
それにしても、麻酔もせずに皮膚をはさみで切り落とすって・・・。
何という豪快な治療方法でしょうか・・・痛そう。
「土中の細菌」という鍵語で破傷風がピン!ときたという
ま・ここっとさん、素晴らしい。知は力ですね。
私も注射はキライです。インフルエンザの予防接種ですら
あまり受けたくないな~と思っている位です。
でも、新型インフルエンザの予防接種は受けるべきでしょうね。
接種できる人の優先順位から見て、私の順番は来年にならないと回って
こないと思われます。
それまでにインフルエンザに罹らなければ良いのですが。
Commented by ma_cocotte at 2009-11-27 23:53
+ nao さま、
きょうの午後になって傷の痛みはだいぶ落ち着きました。
が、予防接種を受けた右腕が重いです。
フランスではポリオワクチン接種もあるようですが、昨日のように
刃物をあてる治療を行う場合、破傷風予防接種をせねばならないようです。

正直、驚きました。まだまだ私には知らないことだらけです。感謝。
Commented by ma_cocotte at 2009-11-27 23:58
+ anbai さま、

そうなのです。
ワクチンは処方箋を薬局に持参して手に入れ、自宅の冷蔵庫で保存。
次に主治医または看護師に予約を入れ、当日に本人が持参して接種
していただく形です。
きょうびフランスは主治医登録もせねばなりません。だから、救急車内でも、
救急病院でも主治医名を聞かれました。

それにしても、はさみで切り落とすという荒療治の「おかげ」なのか、
今日の午後になって足の痛みはだいぶ治まりました。
ですが、右腕ぐゎあああ。まさかお注射とゎ(涙
Commented by ma_cocotte at 2009-11-28 00:03
+ annie さま、
テタノスが破傷風であろうと悟るまでの女医さんとの問答は漫才のようでした。
まずはBCG と疱瘡を思い起こし、次にポリオ・・・ですが、答えは破傷風
なんてテタノスと何一つ共通する子音も母音もない。いったいなぜに
破傷風と名付けられたのでしょうね。調べてみようかな・・・。

こちらでの注射の打ち方がおかしくて、患者に深呼吸をさせ、同時に
注射を打ちます。痛くない!感動しました。
Commented by らぴ at 2009-11-30 00:00 x
ma_cocotteさま、傷の具合はいかがですか?テタノス=破傷風は子供の予防接種で知りました。定期的に打たなくちゃいけないんですね。
そういえば駐在でいらっしゃったかたが、「破傷風うってきたよ」といっていたのはこのためだったのか!と、今わかりました。
ワクチン、自宅保管は驚きますよね。こちらも季節性インフルエンザとかその他もろもろのワクチンは、主治医に処方箋をもらい→薬局で購入し、自宅保管→主治医のところにもってって「ぶすっ」。結構面倒くさい・・・ですね。
ともかく、お大事にしてください。
Commented by きなこもち at 2009-11-30 10:43 x
ひぇぇぇ大変な目に逢われたのですね・・・まず人生で救急車に乗せられる経験なんてめったにない事ですし。
でもお怪我レヴェルで済んだのは幸いでしたね。

へぇ~成人の破傷風接種の義務なんてあるのですね。ワクチンを自宅の冷蔵庫で保存・持参というのもびっくりです。
今回のアクシデント、痛みと引き換えに期せずして新たな経験を得られたのもほんと意味があってのことでしょうね。
お怪我早く良くなりますように。
Commented by Lucia at 2009-11-30 12:06 x
一日も早いご快癒を!
ワクチンの注射は特別かもしれませんが、イタリアでは、筋肉注射の場合は、医療機関に行かずに、自宅でご近所のご婦人に頼んだりして打って貰っておられるのを見ました。それなら、自分ひとりでも何とかなるかなと、ある時、医師から注射を処方されたので、自分で後ろを振り向いて、片手で持った注射器を思い切って刺したのですが、飛び上るほど痛かったことが今思い出されました。きちんと筋肉をつまみ上げて刺さないと、やはり痛いですね。
薬に対してアレルギー体質の私は、手術後に使う化膿止めの薬も、あれこれと変えてみても必ずと言っていいほど副作用が出るので、今回のワクチンも受けずに、ただただ気をつけることに徹します。
Commented by ma_cocotte at 2009-11-30 19:37
+ らぴさま、

仏蘭西では成人も十年に一度、破傷風予防接種を打たねばならないそうです。
病院では予防接種カードの提示も求められました。
ケガをきっかけにいろいろ仏蘭西の制度を知れたので「よかった!」と
思うことにします。ケガも少しずつ良くなっています。ただ、現在雨期の
せいか、キズがムズくというかうずくというか。

そういえばらぴさんの国ではGrippe A の予防接種はどのような現状
ですか?今朝、こちらでは開業医に行かず赤十字ボランティアでの無料接種を
選ぶ共和国民が多いことがニュウスになっていました。
Commented by ma_cocotte at 2009-11-30 19:43
+ きなこもちさま、

私も救急隊員の応急処置で済むと思ったのに、まさか救急車で救急に
運ばれるとは思いもしませんでした。貴重な経験でした。救急隊員の
応対など知ることができたし、信頼に値すると思いました。感謝。

破傷風の予防接種は十年に一度の義務らしいです。おそらく仏蘭西が
農業立国でもあるからだと思います。泥との関わりは日本國の現状と
比較にならないほど密接です。

医療制度については日本と「まったく違う」と言えるかもしれません。
意見が分かれるかとは思いますが、こういう状況に陥った際にお財布の
中を心配しないで済むことは私にはありがたい仕組です。
キズもまだうずきますが、縫わなかったので完治すればうずきもなくなり
ますね。感謝~♪
Commented by ma_cocotte at 2009-11-30 19:49
+ Lucia さま、

私もお薬やら食物のアレルギーをいくつか持っているので、今回の接種も
実はとても不安で、まだその中にいます。副作用は怖いですものね。
仏蘭西での注射接種は医師または看護師に依頼します。看護師さんも
独立のオフィスを持っていらっしゃることが多いです。医師と常に一緒で
なくても看護師の就労が成り立つことはとても良いことだと思います。

いろいろ知ることができたし、破傷風予防接種も受けられたのでケガに
感謝ですね。これで庭の労作も楽しく勤しめます。
Commented by らぴ at 2009-11-30 20:18 x
Grippe Aは開業医に行くのが基本なはずです。ですが、ワクチンを打ったよときいたのは私の周りで1名のみ(3ヶ月の子がいるため)。フランスのように国を挙げてのキャンペーンは見られませんね。フランスのテレビを見ているとGrippe Aの対策や、mangerbouger.frのキャンペーン等、国を挙げて何かをやろうという意気込み(効果はともかく)が感じられますよね。
Commented by やよい at 2009-12-01 07:44 x
来て,読んで,びっくり。

いかがですか?お見舞い申し上げます。
私め,骨折は慣れているけれど,傷は駄目ですねえ〜。
拝見しているだけで,もう失神しそう!

救急車,乗り心地よくないですよね。

三種混合の予防接種で一生okだとおもっておりましたよ。

因に 調べてみたら日本でも、10年以上過ぎた人は接種....
義務ではなく,お勧めしますだって。

お大事に!!

Commented by ma_cocotte at 2009-12-01 22:21
+ らぴさま、
そちらではゆったり進行中のようですね。
こちらは優先順位があるものの、今月から一般成人共和国民にも
召集令状が届くらしいです。

mangerbouger.fr は成人病予防だけれど、なんだか商業主義が
背後に蠢いているように思えてなりません。あのコマーシャルが勧めることを
すべて受け入れるには相当の出費を要するかと。オソルベシ、サル。

らぴさまの国の方が健全な良心国家かも。
Commented by ma_cocotte at 2009-12-01 22:27
+ やよいさま、

私は骨折含め、まだ外科に関わったことがないと言っていいくらいなのです。
ハツがウズラ級なこともあり、久しぶりに怖い思いをしました。
破傷風予防接種はおそらくフランスが農業国であったり、アフリカやインド洋
の土地にパスポートなしで行ける現状から厳しく確認されるのかもしれません。
治療のための交換条件が予防接種には驚きです。
Commented at 2009-12-02 11:09 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ma_cocotte at 2009-12-02 21:23
+ 鍵11H09@02/12/2009 さま、

お知らせありがとうございます。
手元にまだ一リットル弱、ルルドの聖域でいただいた水があります。
もうひとつ、ベネディクト会修道女が造られるエメラルド水の小瓶もあります。
こちらのURLの最後にエメラルド水の不思議について書かれています。
http://www.hayakoo.com/produits_des_monasteres/

フランスでもルルドにはいらしても、ヌヴェールには決して巡礼しない
世俗さんがかなりいます。私は疑り深いのでヌヴェールにも参りましたが。
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