<< マルセイユで見つけた宝石 コルベさんは『カトリックなひげ... >>
窓の外は雨。だから Jacques Prévert

朝の食事

彼はカップに珈琲をいれた
彼は珈琲が入ったカップにミルクをそそいだ
彼はカフェオレに砂糖を落とした
小さなスプーンで彼はそれをかき回し
カフェオレを飲んだ
そして彼はカップを置いた
私には何も話さずに
b0070127_2312156.jpg 
彼は煙草に火をつけた
彼は煙で輪を作った
彼は灰皿に灰を落とした
私には何も話さずに
私を見ることもなく

彼は立ち上がり
頭に帽子を乗せた
彼はレインコートを羽織った
なぜなら雨が降っていたから

そして彼は雨の中を去っていった
言葉もなく
私を見ることもなく

そして私は両手で頭を抱え

そして私は泣いた
                    -ヂャック・プレヴェエル『言の葉』より-
                 


Déjeuner du matin -Jacques Prévert

Il a mis le café
Dans la tasse
Il a mis le lait
Dans la tasse de café
Il a mis le sucre
Dans le café au lait
Avec la pitite cuiller
Il a tourné
Il a bu le café au lait
Et il a reposé la tasse
Sans me parler

Il a allumé
Une cigarette
Il a fait des ronds
Avec la fumée
Il a mis les cendres
Dans le cendrier
Sans me parler
Sans me regarder

Il s'est levé
Il a mis
Son chapeau sur sa tête
Il a mis
Son manteau de pluie
Parce qu'il pleuvait
Et il est parti
Sous la pluie
Sans une parole
Sans me regarder

Et moi j'ai pris
Ma tête dans ma main
Et j'ai pleuré.
                  -dans "Paroles" par Jacques Prévert, 1946


C'est un TB de "Jacques Prévert" par Madame Oeuf. Merci à vous avec gros bises.




■雨といえばヂャック・プレヴェエル■
b0070127_1820552.gif
Jacques Prévert (1900-1977)
日本では「枯葉」で有名な詩人。
貧しい家庭に育った彼は15歳から市場や百貨店で働き始めました。彼が詩で表現する庶民の暮らし・・・詩集「Paroles(言の葉)」にはたくさん,たくさん詰まっています。この詩集は第二次大戦後まもない1946年初版,10年で56万部出たそうです。どこの家にも聖書と「Paroles」と言っても過言ではありません。ちなみにココんちには三冊ございます。

ところで今朝は雨音で目が覚めました。
そこはかとなくうざったい朝はプレヴェールしませう。
私が好きな彼の詩は「Barbara」・・・小雨降るブレストが舞台です。
こんにち紹介した「朝の食事」は私が訳してみました。
なんでしょう,前日喧嘩した恋人の朝の情景でせうか・・・。

どっぷり浸っておくんなさいまし。

ってかね,フランス語の詩を書いていると思い出すものがあります。
キャンディ・キャンディ
の一場面。
ロンドンのセント・ポール学院に留学したキャンディがシスターに詩の暗唱を罰則で与えられ,翌日彼女はイライザに嘲笑されながら詩をそらんじる・・・あの場面です。
こうしてフランスに済み訛り100%のフランス語を使わなければならない今の私。キャンディの気持が痛いほどわかります。
[PR]
by ma_cocotte | 2004-12-07 17:28 | 『?』なたわ言 | Comments(4)
Commented by Marcellin at 2004-12-08 09:54
はじめまして、です。こそっと楽しく読ませていただいていました。
この詩、いいですね。雨の感じがすごく出ていて。
口ずさみたくなる感じです。
ぐちゃぐちゃ好きということについてなんですが、戸塚真弓さんの
本になぜフランス人がお芋のピュレが好きかについて書いてあった
ことを思い出しました。
世界で一番センシュアルな食べ物は母乳で、口あたりのよい
食べ物はその記憶を思い起こさせるからだとか。。。
Commented by ma_cocotte at 2004-12-08 15:18
♪marcellinさん,はじめまして。
この詩,いいでしょう?
何がいいのかわからないくらい当たり前の情景なんですが・・・何か惹かれるものがあります。きっと「何があったの?二人に!」と想像してしまうことでしょうか?

ピュレ・・・ふむふむ。
フランス人はピュレに限らずクタクタが好きです。ほうれん草もドロドロしたものを好んで食べます。慣れるまでは「ちょっと・・・うっっ」でした。

これからもよろしくお願いいたします。
Commented by Marcellin at 2004-12-09 00:15
こちらこそ、よろしくお願いいたします。
角砂糖の話。私がお世話になっていたお家のママも
コーヒーにお砂糖浸してカシカシ食べていました。
おいしそうでした~。
Commented by ma_cocotte at 2004-12-09 00:37
♪marcellinさん,お口に入れた瞬間からのどを通るまでがたまりませんね,角砂糖のコーヒー漬け。しゃりっと砕けて,舌で楽しんで,ちょっと粗めの粒のままのどを通り過ぎるとでも言いませうか。大人の味だと私は思います。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード
<< マルセイユで見つけた宝石 コルベさんは『カトリックなひげ... >>