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Qué viva España!
私だけかもしれませんが、あまりに暴力的な試合で画面の向こうとは言え見続けるのが難しかった昨晩のサッカーワールドカップ決勝戦でしたが、スペインが得点直後からスペインチームのキャピテンであるゴールキーパーのイケル・カシージャス Íker Casillas の立ち上がれないまま泣く姿と目からこぼれ落ちる涙に心慰められました。
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Iker Casillas, Captain Of Espagne, Looks Getty Images - dimanche 11 juillet, 20h10

なんというか、目には見えねど泣きじゃくるカシージャスを聖母が優しく包んでいるように思えるほどカシージャスの涙にぐっと来ました。調べたら、カシージャスのあだなは「聖イケル」「エル・サント、=聖人」なので、聖母が優しく抱きしめるイマーヂュもまんざらウソでも錯覚でもないのかもしれません。


昨晩の試合、オランダ選手は鋭い角や牙を持った獣、スペイン選手は角も未だ生えない子羊のように見えました。イエローカードを出されるまでの獣たちの動きと、イエローやらレッドカードを出されてからの獣たちが審判に示す言動に心苦しくなりました。知恵と力に任せてもし獣が勝利したとしても後味悪い印象が心に残ったのではないかと、こうして一夜明けても尚、昨晩のオランダチームの試合中、試合直後の人相や言動に泣けます。あれだけの挑発にスペインチームはよく頑張ったと思います。


試合直前、貴賓席でスペインの王室ご一家とオランダの王室ご一家が互いに抱き合いながら挨拶を交わしている様子が画面に流れました。更にその前、仏蘭西では民放TF1が閉会式セレモニー中継を放映し、途中で準決勝でスペインが勝利した直後にソフィア王妃がロッカールームにおみ足運ばれ、その際、プジョルが上半身裸、下半身に真っ白の大きなバスタオルを巻いただけでソフィア王妃に挨拶したビデオが流れました。ちょっと日本國では想像し難いシチゅエイシャンでしたが、昨晩はスペインに一点入ったと同時に貴賓席で両腕をガッツポーズにしてぴょんぴょん飛び跳ねて喜ばれるソフィア王妃の姿が映りました。実の母と息子ではないにしろ、なんというかソフィア王妃はスペインチームにとって国母なのではないか、と同日に見た二つの光景から思い巡らしました。両者の間には慈愛と信頼があるような気がする。そして、試合直後に友人から決勝前にスペイン国王、つまりソフィア王妃の夫君であるフアン・カルロス一世 Juan Carlos I が「善を行い、皆が元気で晴れやかな顔で帰国できるように」と祈られたそうだと教えられました。スポーツとは言え勝敗があり、もし勝利すれば世界王者という冠せられるために動く人間に「善をもって働け」というのはいかに難しいかと思います。それは昨晩のオランダとスペインが醸し出す印象と照らし合わせるとひっしりとよくわかるような気もします。

もし善を行ったところで負けたとしても人々に後味の悪さを与えずに感動を残せ、ひとの心を優しくさせる「働き」があるなら、それは真の勝利ではないかと思います。闘う場所は違えど、自分が倣う「働き方」を試合観戦を通じて学べました。でお・ぐらーしあす。
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ワールドカップは国別対抗戦でもあるので、今大会は仏蘭西のスキャンダル含め、改めてサッカーというスポーツ観戦の楽しさや精神を学ぶだけでなく、諸々のプラスアルファ(決してマイナスアルファではない)に考える種がたくさん我が脳や心に蒔かれたと実感しています。が、昨晩の決勝戦後に、スペインの選手が昨年8月に急逝した仲間ダニエル・ハルケへの思いをそれぞれに表現していたことももらい泣きで、この涙が考える種に撒かれた水のように思いました。決勝ゴールを決めたイニエスタが「得点はみんなのおかげ」としか言わないことも、私の一寸先の闇に射した一筋の光です。スペインが勝てた理由は空の星のごとくなのかもしれません。空を仰いで感謝する姿は美しいです。

le 12 juillet 2010, Olivier


こうして決勝から一夜明け、優勝したスペインチームについてこぼれてくる四方山話を見聞すると、呆れるほどフランスチームとは雲泥の差、月とスッポンでございますね。どういう単位でスペインチームを他者と絡めて眺めても「良い家族」だと思いました。(・_・)
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by ma_cocotte | 2010-07-12 17:01 | 『行け、行くんだ!』 Allez!! | Comments(4)
Commented by rice_shower at 2010-07-13 00:15 x
見た目何とも冴えないイニエスタのゴールは、限りなく美しく冴えた刹那でありました。
カシージャスはそれに感応してしまったのですね。
いやーー、良いWCでありました。
Commented by ma_cocotte at 2010-07-13 03:55
+ rice_showerさま、

  >イニエスタのゴールは、限りなく美しく冴えた刹那

おっしゃるとおりでございます。
私はウソかマコトかイニエスタの試合後の発言
「W杯で優勝できるなんて信じられない。
言葉にならない。
得点は家族やみんなのおかげで取ることができた。
早くスペインに帰ってお祝いしたいと思う」
にも感動。ホイッスルが鳴ってもかがんだまま泣きじゃくる
カシージャスを迎えに行く仲間・・・何もかも感動で、今も
感動にどっぷり浸かっています。

もし昨晩の決勝でスペインが負けていたとしても、スペインチームに
感謝することになんら変わりありません。
Commented by siojake at 2010-07-14 08:14 x
ついったで書きそびれてしまったのだけど、試合開始からずっと
「カシージャスが居るから大丈夫」と何の疑いもなく思っていました。
スペインもそれなりに報復やら演技やらを盛りこんでましたが、
いわゆるいつものお約束以上はしてなかった。
オランダってこんなんだったっけ?と立腹しまくり、そして
日本は偉かったと再認識したましたよ。

歴史好きにはたまらない組合せでスペインが勝って嬉しいす!
Commented by ma_cocotte at 2010-07-14 15:12
+ siojake さま
そうですね、ゴールキーパー次第だろうと私も素人ながらに
考えていました。力の配分などから考えるとオランダ有利に
思えたけれど、あの試合運びではサッカー以外のスポーツを
見ている気分になり、私は途中からよく見ず、音声だけ聞いていました。

スペイン人は日没後から騒ぎ出す人が多いので私は苦手だけれど、
今回の吉報でいろいろな面からスペインが元気回復してくれれば
と願っています。
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