<< 咲いた! ドロっと ++S P E C ... >>
お話は、時の過ぎ行くままに
先週半ばからテレビをつけるとやたらお仏蘭西の福耳、クロオド・アレグル Claude Allègre 氏を見るようになりました。彼 ↓ です。
b0070127_2154914.jpg
Claude Allègre | Paris, France | 03/09/2007 | © Eric Fougere/VIP Images/Corbis

1997年6月から2000年3月までヂョスパン首相の下、教育相を務めた仏蘭西社会党員で、専門はgéochimiste、和訳すると地(球)化学でしょうか。私が先週、はじめてテレビ画面でアレグル氏を見たのは13日17時半からの国営放送France5の生インタビュウ番組C à dire?! セタディル?!(和訳すると「いったいどういうこと?!」が生き生きしているでしょうか)でした。
C à dire?!
Sujet: Nicolas Hulot, Fukushima et le débat sur le nucléaire

http://www.france5.fr/c-a-dire/index-fr.php?page=emission&id_article=1479
お題はご覧のように、Fukushima、つまり原発事故の話題が含まれています。なぜこうも連日、彼がテレビやラジオに出ずっぱりなのか?(きょう17日もたった今、生番組 C politique (政治ですよ!)に彼が出ていました)というと、それはおそらく今月8日に彼の最新の著作が発売されたからなのです。
b0070127_236546.gif

タイトルの「Faut-il avoir peur du nucléaire ?」は和訳すると「原子力を恐れなければならないのか?」で、何とタイムリィなお題でありましょうか。そもそも1937年生まれのアレグル氏が仏蘭西社会党に入党したのは1973年、36歳の時で、それまでのアレグル氏は地球化学の研究者でした。まさか今年3月11日の東関東大震災から一か月も経たない4月8日までに企画、執筆、印刷全てがこの仏蘭西で行われるなんてこたああありえませんから、偶然のタイムリィな出版だと思われますが、今年3月11日の震災から第三日目の14日以降、福島の原発事故を絡めての仏蘭西共和国民のパニクり方を眺めれば、アレグル氏の最新作の売れ行きはテレビなんかに出ずともドドーンと馬鹿売れではないかと思います。

が、こうして先週13日から繰り返しアレグル氏の語りを拝聴していると、ニフォン人のミーとしましては何とうれしい弁護でありましょーかと涙ちょちょぎれもののわかりやすい説明で、おい、そこのパー、耳かっぽぢってよーく聞けよ!とつぶやいてしまうほどでした。それと同時に脳みそツルツルの私にさえわかってきたことは、どうやら仏蘭西びとの多くが福島原発の放射能によって死者行方不明者数約3万人であると思い込み、あのようなパニックと過剰な憐れみショーをほうぼうで繰り広げているということです。これをアレグル氏ははっきりと約三万人の死者行方不明者は地震と津波によるものであって、福島原発事故が原因ではないと説明しました。そんなの、当たり前ぢゃんか!と思うのは自分が日本人だからであって、欧州の臍の中心で、仏蘭西が世界中で一番美しく聡明な国であると思い込んでいる人々に、【①日本の首都のすぐそばでこの世の終わりのような大地震があり→②その一時間後に20mもの津波が押し寄せ→③その翌日にはFukushimaという原子力発電所がある町で爆発があり→④直後から日本では次々と遺体が発見されている】という時系列を30字以内で語ってみたまえ!と命じたら、【福島原発の放射能によって死者行方不明者数約3万人である】と要約してしまっての今があるようなのです。日本人には上の【 】内の①~④は起承転結を思い出し、③は「転」と捉えるでしょうに、仏蘭西びとにはあくまでも時間を追っての要約になるのか、まあ、時系列やら循環ロジックから眺めれば決してハズレではないものの、現実はハズレなのでR!と繰り返し説明してくださっているのがアレグル氏なのですね。

とっころが、アレグル氏にインタビュウする司会者やらヂャアナリストが必ずしも聡明ではないようで、特にきょう、さっきまでFrance5で放映されていたC politiqueの女性司会者ヂェラルディヌ・ミュルマン Géraldine Muhlmann のニュルさ(ちょっとそこのマダム、ニュルはnul ね)はパアの私でも失笑もので、中でも番組中、アレグル氏に「FukushimaはHiroshimaではないのですね?」という質問を投げた時には私ゃ、この十年でこれほど呆れた質問した司会者がいたであろうか?と笑ってしまいました。あまりにお子ちゃまでもしないような質問ばかり出るので、仕舞いにはこんな私でもヂェラルディヌちゃんが哀れになり、これまでの質問は彼女自身がわからないことではなくて、たぶん、きっと、共和国庶民の疑問をヂェラルディヌちゃんが代表としてクロオドおぢちゃんに聞いているのよね?と思おうと努力しまちた、まる
そう思わなくちゃ救われないほどのくだらない質問ばかりだったぞ、ヂェラルディヌ。
いやあ、France5も質が落ちましたねー。
くだらなさも受け入れつつ怒髪天突いたり落胆し、失笑してアレグル氏を交えたFukushima原発問題トークを楽しむならば昨晩16日にFrance2で放映されたOn n'est pas couché をぜひ。ワタクシ個人が毛嫌いするおル・フィガロさまの政治記者エリク・ゼムゥル Eric ZEYMOUR 氏が登場するので番組内、声高の激論になってますけれどね。あのヂェラルディヌちゃんの甘たるい綿菓子質問集よりはいいかも、です。

そっれにしても、福島原発での放射能漏れで約三万人の死者行方不明者とか、福島原発の事故が原爆であるという誤解とか、いったいどうすればこのような妄想になるのか。このような思い込みの伝染は日本國から約一万キロメートル離れた国での風評被害と呼べるのでしょうか。

クロオド・アレグル氏がいずれの番組でも繰り返されることは福島の原発事故は決してカタストロフではなく"l’accident grave"(深刻な事故)であるということです。これは3月11日の地震、津波直後から仏蘭西共和国内のマスコミが好んでアポカリプス Apocalypse(=ヨハネ黙示録、この世の終わりを指す)やカタストロフを用いていたせいですよ。無責任極まりない。Bof


le 18 avril 2011, Parfait

[PR]
by ma_cocotte | 2011-04-18 03:40 | 『?』な、お!?仏蘭西 | Comments(2)
Commented by 紅の子豚 at 2011-04-20 15:09 x
エエッ!!!
本当ですか????
勘違いも勘違いじゃないですかっ。亡くなった方々の死因は90%以上水死、つまり津波が原因なのに。
あの津波の映像は忘却の彼方なのでしょうか。
Commented by ma_cocotte at 2011-04-20 17:18
+ 虹の子豚さま、はじめまして。

仏蘭西で放映された番組内でクロオド・アレグル氏が
日本の死者行方不明者数は津波であって決して被爆死ではないと
説明したことは本当です。
私が被曝ではなく被爆を用いたのは、彼にインタビュウする司会者の
中に福島原発事故と広島や長崎の原爆を同列に話す大馬鹿がいる
からです。

日本の震災の津波の映像に、以前のタイでの津波映像と異なり、人間が
流れる様が見つからないまま死者行方不明者数の上昇ばかり流れる
ことも誤解というか「被爆死妄想」につながっているのかもしれません。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード
<< 咲いた! ドロっと ++S P E C ... >>