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2005年1月3日になりました。
こんにち,フランスの夜明けは午前8時44分。
暦ではフランス共和国の守護聖人のひとりでもある聖女ジュヌヴィエーヴの祝日です。
今年の1月2日は日曜日だったため,こんにち3日が御用始。学校も今日から始業です。
そしてこんにち1月3日は私の誕生日です。

フランスに住んでいるとはいえ,私の『素』である両親が住む日本を思うと私の誕生日はフランス時間の1月2日午後4時から始まりました。
フランスではおやつを「Quatre Heures(キャトゥルーゥ,4時)と呼び,昨日も4時すぎに例の「ガレット・デ・ロワ」の残りをむしゃむしゃ食べたらカッキーン!なんと陶器の人形が出てきました!
「神さまからの誕生日プレゼントだ!めっるし,もんせにょ~る」
b0070127_1494788.jpgなんて心でつぶやいた途端,なぜかミストラルが吹き始めました。天気予報によると風速90だそうです。これも神さまからの「お祝い」でせうか?夜9時も過ぎてテレビをぼーっと眺めていましたがいつのまにかうとうとうと・・・。
夜中に突然夫の声で起こされました。
「Bon Anniversaire!(ボン・アニヴェルセール!お誕生日おめでとう)」
午前0時丁度だそうです。うっすら目を開けたものの「5年前エクサンプロヴァンスのアパートで同じネタをしたよね?」と憎まれ口を言いつつ,あっという間に深い眠りに落ちました。

今朝は目を朧げに覚ましたらプロスペエルが私のそばで添い寝をしていました。珍しい・・・。ぷぅは今日が私の誕生日だということを知っているのでしょう。寝ぼけながらぷぅのしっぽやらお尻を触ったら,私の手を甘噛みしてきました。
「ありがと,ぷぅ」
それをきっかけに我が身を起こし,猫の朝ごはん♪
外はまだ闇夜。時計を見たら午前7時すぎでした。

お正月3が日生まれということもあり,私の誕生日を「誕生日」として祝ったことは数えるばかりです。戦争を経験した両親は複雑な家庭環境でそれぞれ育ったこともあり,自らの誕生日についてはもちろん,私の誕生日についても希薄です。新宿淀橋区生まれの父は第二次大戦開戦後ひとりで疎開。新潟の山奥の他人の家で図体は大きくなりつつ気持は小さくなって生活し,その間空襲で東京新宿の実家は全焼,子供の頃の写真はもちろん全て灰になりました。そして戦争が終わればドサクサで新宿の土地は奪い取られました。母は疎開はしなかったものの,戦時中に次々と生まれた腹違いの弟妹をはじめ複雑な巨大家族(祖父は長男でしたから)の中で育ちました。私の両親は二人とも生まれも育ちも「誕生祝い」どころではなかったわけです。ですからこの両親から製造された私は誕生日プレゼントはおろか「誕生日おめでとう」という言葉をもらったことも「あったかな?」と思ってしまうくらいの気まぐれ度。幼い頃はよそんちの誕生日イヴェント話を聞くとたまに羨ましく思ったりもしました。が,今は両親の育った時代,環境もささやかながら理解できるので,両親への不満が私の口から出ようものなら天罰がタカリマスです。

実家の習慣で新年の親戚周りは2日と3日だったので,私への誕生日プレゼントはイコールお年玉だし,祝詞は「あけましておめでとうございます」が「誕生日おめでとう」より優先でした。正月三が日ですから友人を招いて自宅で誕生会なんて開いたこともありません。子供の誕生会というのも不思議なもので「招いて招かれて」成り立つもので,子供の頃何度か誕生会に呼ばれたもののそのうちよばれなくなりました。そんな時代を過ぎて就職しても御用始は1月4日ですから誰からも「お誕生日だったんですね」という言葉を私はいただくことになりました。

それでも日本では誕生日が正月3が日と言えば「おめでたいわね」と言ってもらえるし,学校でも「早生まれのおちびちゃん」の始まりとして「遅生れのおねえさま」より体力や学力が劣っても大目に見てもらえます。私にとってそれはなんとなくうれしいとずっと思いつつ成長してきました。

ところがフランスで「私の誕生日は1月3日です」と誇らしげに言ったとしても,熱心なカトリック信者から「ジュヌヴィエーヴの祝日と一緒ね」という返事くらい。あくまで仕事も学校も通常どおり「日常の一日」であります。
そしてフランスの学校制度なら1月3日生まれはクラスの中で1月1日,2日生まれがいない限り「一番年上の子供」になります。一クラス20名程度のフランスぢゃ,ほぼ間違いなく私はクラス一の「姐さん」です。

文化風習なんてこんなもん。
日本にいた頃ずっと信じていて,しかも私にとってささやかな自慢だったかもしれないことは,一歩日本から出たら「何の特別でもない」のです。ちぇ。
もしフランスに生まれ育ったなら相当違う幼児体験をしたのではないかしらん?と思うことしばしばです。

昨年末,歯医者さんでかぶせものを作るように指導されました。先生は「ヴァカンス後に予約を入れましょう」と予約ノートを開き,1月3日以降の時間を促しました。私は内心「自分の誕生日に大口開いて歯をいぢくられるのはいやだなあ」と思い,1月4日午後3時に予約をいれました。

2005年1月3日,フランスのマスメディアはインド洋大地震の第一次募金活動キャンペーンの日です。外はあいかわらず窓を振るわせるほどの強い風が吹き荒れています。でも陽光はまばゆいばかり,南仏の春はそこまで来ています。朝8時前には重たいリュックを背負った子供たちが学校に向かう姿が見られました。車が行き交う音も昨日よりはるかに耳に残ります。

フランス人にとって今年のヴァカンスは昨日まで。
こうして私の誕生日1月3日はちびっとムカっとするくらい何もかも普通に,平凡に,静かに過ぎていくのでした。
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「お祝い」知らずの私には「おめでとう!」という言葉もプレゼントも何故かこそばゆく「大の苦手」でもあります。おまけに「おめでとう」と言われると内心にそこはかとなく「罪悪感」に似たような何か変な感情が芽生えます。一種のトラウマですね。おそらく一生抱えるのでしょう。
「三つ子の魂,百まで」とはよく言ったもんだと今更,先人に頭(こうべ)垂れる私なのでありました。ちゃんちゃん♪
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by ma_cocotte | 2005-01-03 23:59 | 『?』なたわ言 | Comments(8)
Commented by plaza_pelangi at 2005-01-04 14:31
はじめまして、マレーシアの者です。
偶然、このページを拝見していたら、誕生日が私と一緒だと
知りました☆ お互い良い1年になるといいですね!
Commented by ma_cocotte at 2005-01-04 15:56
♪Plaza_pelangiさん,はじめまして。お誕生日おめでとうございます。年に一度の誕生日に偶然ブログを覗くなんて面白い互いの運命ですね。B型でしょうか?私は山羊のBです。噂によると「天才」や「芸術家」が多いそうです。私は黒点だあ!
Commented by kanrininh at 2005-01-05 14:52
1月3日がお誕生日だったのね!
おめでとうおめでとう!お誕生日おめでとう!
お正月なんかより特別なお誕生日おめでとう!
そして「ついでに」新年おめでとうございます♪
今年の健康とご多幸を!(>▽<)
さて、ねえねえ、ところでさ、今年は会えるのかね?もしかして。
だったら会いたいぞよ~♪
と、こんなアタクシですが今年もよろしくなかよくしねてん♪
(⌒▽⌒)ノ
Commented by ma_cocotte at 2005-01-05 17:17
♪管理人Hさん,ありがとうございます。
長野のお正月はいかがでしたか?家族揃って雪見酒なんて素敵です!
今年の年末には免許証の書換で帰国するのはほぼ間違いないと思います。
そうそう,管理人さん,猫の「かちもさん」,「koolonさん」はどうも彩の国在住です。しっかもぉ,かちもさんは私のエリア内ですね。たぶんぶん。

管理人さんに会うためには他人様に会えるルックスにならなくっちゃ。雅子さんのところでヨガ修行ですな。努力だな,こりゃ。
Commented by yamamoto_takehiro at 2005-01-05 18:54
誕生日おめでとうございます。そして、あけましておめでとうございます。
王様ケーキですね。人形をかじった人は一日王様として何でも願いをかなえられるんでしょう?以前フランスの会社での昼食会の時に教えてもらいました。
Commented by ma_cocotte at 2005-01-05 20:50
♪やまもとさん,ありがとうございます&おめでとうございます。尾張名古屋の新年はいかがでした?味噌つくしでしょうか?うう,経験してみたい。
王様ケーキは一日の夢物語ですね。フランスにはこの手の素朴な習慣が一杯残っていて,人間側も真剣に挑んでいることがおかしくもあり,うれしくもあり,です。

いいことですね。
今年もよろしくお願いいたします。
Commented by Marcellin at 2005-01-05 22:32
今ごろです(涙)とろいおうし座なので。。。
macocotteさんお誕生日オメデトウございます。
えと、もうオメデトウって言っても大丈夫なんですよね。

ぷうちゃんの添い寝どうでしたか?
やわやわとした毛と暖かさいいですよね。
ステキなプレゼント。
Commented by ma_cocotte at 2005-01-05 22:54
♪Marcellinさん,ありがとうございます。ぷぅたんは天然湯たんぽです。本当に心地よい温度ですね。永遠に失いたくありません。3匹もいるのにぢっと抱っこに応じてくれる猫が一匹もいないココんちであります。

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