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一週間で二度、失笑された。
今週初めの10月31日、久しぶりに「サンドロォム・ドゥ・パリ "Syndrome de Paris"」の言葉を耳にしました。「サンドロォム・ドゥ・パリ "Syndrome de Paris"」は和訳すると「パリ症候群」、パリで日本人が発症する症候群としてつとに知られています。その日は夜が明ける前、午前8時からの国営放送ニュウスでこのパリ症候群についての報道が流れました。今朝の国営放送でのパリ症候群関連記事は以下。
Les Japonais victime du "Syndrome de Paris"
Publié le 31/10/2011 | 12:06
http://paris-ile-de-france.france3.fr/info/les-japonais-victime-du-syndrome-de-paris-71042966.html
この夏、パリ近郊で救急に運ばれた日本人のうち6名が「パリ症候群」と診断されたそうです。報道によりますと端的には欝症状だそうですが、発症の理由例では「パリが美しい都と信じていたのに現実ではゴミだらけだった」と、どうも清掃業者のストライキ中のパリを見てしまったことで極度に落胆し、五感が反応し、欝症状を発してしまったようです。また、パリ観光中の日本人の証言として「パリの公衆トイレに入ったところで機能していないことが多く、日本ではこんなことがない」というものもありました。それがストレスにつながり、パリ症候群を発症するのかもしれません。パリ症候群関連のニュウスに区切りがついたところで、テレビの画面向こうにいる複数の仏蘭西びとの乾いた笑いが聞こえて来ました。

さて、更に先週から今週にかけていくつかの生放送の情報番組で日本内閣府の園田政務次官が「フクシマの水」を飲む映像が繰り返し紹介され、そのたびにしばしの沈黙と空しい笑いがスピーカーから聞こえて来ます。
LEMONDE.FR :Un député japonais boit de l'eau de Fukushima
http://www.lemonde.fr/asie-pacifique/video/2011/11/01/un-depute-japonais-boit-de-l-eau-de-fukushima_1596713_3216.html
TF1:07h58 Un parlementaire japonais boit de l'eau de la centrale de Fukushima
http://lci.tf1.fr/filnews/monde/un-parlementaire-japonais-boit-de-l-eau-de-la-centrale-de-fukushima-6801494.html
以上、失笑されてしまう理由はわからなくもないけれど、日本人のひとりとして日本國が失笑されるのはツラいです。

ただ、パリ症候群の発症理由例にしろ、政務次官が「フクシマの水」を飲むにしろ、日本人は「現実をわかってンのか?」と問いかけたくなること。そして、日本人は「現実をわかりたくないンでしょ。」と言いたくなってしまうこと。これが一週間に二度笑われたことで、我が心に引っかかる点です。現実から逃避したいがために匂いは受け付けても臭いを嗅いだらキレるのも変だし、コップの中の水が「フクシマの水」だとわかっているのに飲む成人日本人も変だし、飲ませた日本人も変。なぜ園田氏は拒まなかったのだろう?良心が「飲め」と命じたのでしょうか?園田氏はフクシマの水を飲むことを拒むと誰かに叱られるオトナなのでしょうか?・・・と、仏蘭西びとの複雑な笑みを文章にするとこんな疑問かしら、ね?

le 4 novembre 2011, Charles
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by ma_cocotte | 2011-11-04 22:10 | actualite 現時点の現場から | Comments(2)
Commented by al_lamia at 2011-11-05 17:23
いかにも、フランス人らしいですね
でも・・・本当に「パリ症候群」ってあるのですか?
私には信じられないけど・・・・もし、あるのなら 根底には
巴里崇拝でもあるのでしょうか?

異文化が双方 理解出るなんて 事は まぁ無理でしょうね
Commented by ma_cocotte at 2011-11-06 02:22
+ al_lamia さま

「パリ症候群」はパリ在住の日本人精神科医が出版された本のタイトルでも
あります。今では仏蘭西語でも「Syndrome de Paris」という名で
定着し、日本人が仏蘭西で発症する症状として知られています。

根底にパリ崇拝と現実逃避の両方あっての発症ではないかと思います。
理想が強すぎて現実を見ても見たくないという思いの強さや、
パリの居心地に拘り日本に戻らなければならないのに戻らないなどなど。

毎年10月に発症者数が発表されるのかしら・・・・。
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