<< Au milieu de la... ウソぢゃなくて本当なのよ。 >>
無知なら赦されるけれど、嘘なら赦されないゾ。
昨日13時過ぎ、仏蘭西国営放送のニュウスの中で21日後に控える仏蘭西共和国大統領選挙第一回投票を踏まえてこの一週間の各候補者の動向をおさらいしたのだけれど、先日3月28日夜のニコラ・サルコぢ Nicolas Sarkozy 現大統領による演説が仏蘭西に住む日本人の私にはあまりにひどい内容でした。

サルコぢ一世は先日のトゥールーズとモントバンで起こった連続乱射無差別殺人事件を境に人気急上昇で、この事件の前まではるか向うにいた最有力候補である仏蘭西社会党公認のフランソワ・オランド François Hollande 氏と分刻みで天秤の左右がゆらゆら動くほどになりました。第一回投票日までにあともうひとつ、警察や軍隊が動かなければ共和国民の生命に関わるような恐怖や事件が仏蘭西国内で起こったとしたら、間違いなくニコラ・サルコぢは次期大統領に当選しちゃいます。

兎にも角にも、先週末にはきっちり沈静化したトゥールーズの事件の気圧に圧されてか、3月最終の週、サルコぢはサルコぢなりに饒舌になりました。その頂点が先週水曜夜の演説だと思います。サルコぢは前回と同じ攻略で極右を飲み込みこもうとして、先々週のトゥールーズの事件で容疑者は極右支持者の仕業とマスコミに流したことでほぼ達成。次につぶすはもちろんご自分の前にたかるウルさい蝿、つまり仏社会党公認候補のフランソワ・オランド氏をコテンパンに叩きつぶすことです。それゆえ、先日水曜日の演説の中で饒舌になったサルコぢの口から出始めたのは、フランソワ・オランド氏が公約に出しているアルザス州はフッセンハイム原子力発電所 la centrale nucléaire de Fessenheim の閉鎖について
フッセンハイムはフクシマとは全く違う。フクシマはツナミが原因でああなった。アルザスのどこに海岸があるのだ? Fessenheim ça n'a rien à voir avec Fukushima. D'ailleurs, "c'est où la plage en Alsace ?"
このように観衆に面白おかしく語りかけ、会場から爆笑を取ったのです。
以下のビデオが証拠です。現大統領おでましの政治集会なのに三流コメディアンのドサ周りみたい。



ビデオの中でサルコぢはフッセンハイムとフクシマを比較するために学校で習った地理を思い出したと語っていますが、津波が起こった原因は地震にあるということをサルコぢという仏蘭西びとは学校でも家庭でも教えてもらえなかったのでしょうか?
いつ、どこで、昨年3月11日の東日本大震災と、3月12日以降の福島第一原子力発電所の事故を何の関連性もない別物として語りましたか?

先の水曜夜のサルコぢ一世漫談ショウは花の都パリから程近いエランクール Élancourt という町で行われました。もちろんガイジンの私だって仏蘭西という国が欧州の中華思想大国であることも、仏蘭西びとが欧州一のドメスティック国民であることも存じております。それ故、多くのドメスティック仏蘭西びとの頭の中の妄想で昨年の東日本大震災の犠牲者が福島第一原子力発電所事故の放射能による死であるというフィクションになってしまっていることも知っています。これを一年かけて識者と事実を知るニンゲンが地震直後の津波による犠牲であって福島第一原子力発電所の爆発による即死ではないと語り続けていました。

ところが、です。
一年も過ぎて、仏蘭西共和国の国家元首、国父さんが上のようなパーな発言をし、拝聴している聴衆が一生に爆笑するというこの事実。どんだけドメスティック?シェンゲン条約破棄しなくても仏蘭西国内のニンゲンのレベルはなんら変わりないのではありません?
サルコぢのフクシマ漫談に爆笑した仏蘭西びとに事実を突きつけるならば、内陸のアルザスでもしマグニチュード9級の地震が起こったらフッセンハイムだけでなく、石造りの都市計画で作られたほとんどの市町村で日本以上の悲劇が待っているということ。日本人と違って些細なことで簡単にパニック状態に陥る欧州人事態が救済の邪魔をしかねないのも事実です。10,000kmむこうの東の果ての小さな島国で起こった悲劇をお笑いにして爆笑するサルコぢの存在そのものが良心なんて吹聴する支持政党UMP。狂っている。

ニコラ・サルコぢってどれほどの馬鹿なんですかね?仏蘭西国内で笑いを取れても、この発言内容は国際においてサルコぢの教養と知識があまりに低レベルであることがバレただけではありませんか。だいたい世界一のパーフォマンス王サルコぢ一世が東日本大震災直後に来日したのは慰問ではなく商売ですぜ?原発関連の商売。世界最高最良の原発修理部品はMade in Franceとね。サルコぢが世界を股にかけた死の商人であることはわかりきっていたことですけれど、次期大統領選挙を前に世界に知られる「死のお笑い芸人」にもなったことになります。

こんな嘘をついて、無知の共和国民を騙してまで、もう一度、大統領になりたい本人と、サルコぢをどうしても次期大統領にしたいニンゲンの仕業に呆れ果てつつ、聖週間。仏蘭西は週明けから空港内ストライキでござんす。

この二日、選挙権がない自分に腹立ってなりません。


le 2 avril 2012, Alexandrine

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by ma_cocotte | 2012-04-02 16:03 | よっ、大統領!2012 | Comments(6)
Commented by al_lamia at 2012-04-02 17:41
東電本社と国会は福島の原発敷地内へ
サルコジ氏達はアルザスへ引っ越しなされば?
どこの国も・・・・・・目を覆うばかりですね
Commented by ma_cocotte at 2012-04-03 01:19
+ al_lamia さま

サルコぢの再選がありえそうなので・・・わたくし、もうダメ_| ̄|○
Commented by al_lamia at 2012-04-03 17:00
ええっ〜〜〜! 信じられない!!
でも、ma_cocotte様は 気をしっかりもって下さい
Commented by ma_cocotte at 2012-04-04 00:12
+ al_lamia さま

私も信じたくないのだけれど先日のトゥールーズの事件を境に
サルコぢがスパートをかけてきたとしか見えません。
今週のサルコぢは饒舌でフランソワ・オランドを上から目線で叩きのめすことを
止めませんから。現職の大統領の強みを存分に使っていますよ、サル。
Commented by kaocin at 2012-04-04 15:20 x
昨日でしたか、埼玉県南部、深さ100キロメートルを震源とする地震が発生しました。以前はなかった地域です。
同地域に住む友人に聞いたところ、最近、よくあるのだそうですよ。
震災が契機になったとはいえ、地球は動いている、ということを強く感じずにはいられません。

あの震災から、昨日と今日は違う日になってしまいました。
原発、ひいては生活に対する考え方も変わって当然でしょう。
日本の政府も、再稼働したいなら、最低でもキチンとした論理を組み立てた上で説得をしてほしいものです。
フクシマが訴えかけるものは、安全か否か、だけではないはずです。

しかし、サルさんのおっしゃること、ま・ここっとさんのお書きになったものに限って言わせて頂くと、日本の、大臣になったばかりの議員さんの“舌禍”に似てますね(笑) あれも三・・・(省略)

Commented by ma_cocotte at 2012-04-04 16:40
+ kaocinさま

な、なんと埼玉県南部ですか?

kaocinさまのお考え、私も賛成します。

 >日本の政府も、再稼働したいなら、最低でも
 >キチンとした論理を組み立てた上で説得をしてほしいものです。

私は原子力発電の研究は止めてはならないと考えるひとりです。
ニンゲンがコントロールできる安全が確認できたら実行しても
いいのではないかと考えます。ですが、現状のような見切り発車の
稼動でこのようなことになり、自然のせいにするのはニンゲンが愚か者
であることだけが明らかになったとしか思えません。

政府も関係官庁、企業も不真面目ですよ。不誠実。利己主義。営利主義。

サルコぢに戻りますと、前回の大統領選挙で彼が大統領になりたいが
ために掲げた公約の何ひとつ、守られていません。今回は今になって
またいろいろ公約を掲げているけれど、彼は今回もまた何一つ守らない
と私は見ています。
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