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Islamistes vs Musulmans ---内輪で、もーめもめ?
昨晩がトレーズ・ノヴァンブル 13 novembre からちょうど7日目だったので、テロと同じ時刻に各現場で黙祷が捧げられ、その沈黙が終わると同時にフランス共和国国歌を斉唱するという光景が、きょうの朝のテレビ画面で繰り返し紹介されている画像でございます。仏蘭西共和国の国籍を持たないガイジンの私はこの流れに違和感を持ち始めてもいます。もちろん共和国国歌「ラ・マルセイイェーズ」の歌詞に引っかかりがあるからですが、果たしてああして酔いしれて共和国国歌斉唱している方々の何割が歌詞まで味わい、噛み締めながら唄っているのかも、正直「よくわかりません」。誰も他人の心の中を覗けませんからね。兎に角、ガイジンの、しかも欧州人が決めた世界地図だと極東で、時に欧州で安い地図を買えば省略されてしまっている日本國が国籍の、顔が平たい族の私がこうして彼らがどこかトランス状態で国歌斉唱している姿を見ると、なんやかんや言っても、彼らがいくら平和という語を掲げても、根本は武力好きで、自分たちの概念を正としてその正と異なるものものをつぶすことが平気なのではないか、と疑い始めています。欧州におけるフランス共和国という国は唯一、「民族」が存在しない国で、金髪碧眼の白いひとびとも混血であることが今や「普通」です。そういう彼らと世界中からの移民が集う今のフランス共和国ですが、あんなギロチン刑という方法で王を消したことで皇帝も王も存在しないフランスという国ではなぜか教皇や隣国大英帝国やスペインの王族が気になる存在のまんま温存し、注意を払っているのが現実です。この様子を垣間みるたびに「だったら、ギロチンなんかかけなきゃよかったのにね。他の方法手段があっただろ?」とガイジンの私などは苦々しい笑みで思ったりするものです。

ですが、この一週間を冷静に眺めていると、こういう極端な事件を目の当たりにしたフランス生まれのひとびとの心の奥底から報復という気持が芽を噴いたようにも見えます。今になって「アレはいけなかった、コレはいけなかった」と繰り返していても、実は火刑もギロチンも彼らにおいては「ありよ」だったりして・・・と不安になります。報復の繰り返しに終わりはありませんからね。報復によって平和が実現することはありません。

昨日は朝からアフリカはマリ共和国でのテロ事件についてもずっとテレビ画面から流れていました。一夜明けた(正確には現時点で未だ夜は明けていませんが)きょうの朝の一報で、21名の死者となったと発表されています。

8日前のパリの連続テロ事件でも、昨日のマリのテロ事件でも鍵語がひとつあります。それは初っ端、乱射開始の時に実行犯は必ず「アッラー、アクバル!」を叫ぶということ。これはアラビア語で「神よ、偉大なり!」と和訳されることが多いです。アラビア語ゆえ、イスラム教徒の常套句として世界中で知られています。そして、昨日のマリの立て篭り現場では実行犯が人質に「コーランを唱えてみよ」と命じ、それにこたえられなかった人質の何人かが射殺されたらしいという話も漏れていました。
そういう複線もあってか(いや、当たり前のことなンですが)、犯行声明を出すテロリスト側(仏語だとイスラミスト)も、穏健と言われる普通のムスリム、ムスリマ団体(仏語ではミュヂュルマン)も声明文にコーランからの引用文をいくつも添えて公に発表しますが、その繰り返しとなり、テレビに登場するイスラム教の識者方(=ミュヂュルマンさん)が、イスラム原理教条主義過激派(=イスラミストさん)のコーランの解釈がまったくもって間違っているとおっしゃり始めたわけです。加えて、昨日は金曜日だったので午前中はイスラム教にとって週に一度の大切な祈祷日。にもかかわらず、パリの大モスクでの礼拝が安全上、中止になり、礼拝に集ったムスリム、ムスリマさんから「私たちは彼らイスラミストとは違う。礼拝ができないなんて」と不満が噴出したのです。そりゃ、そうだわな。

こうなってくると、イスラム教と関わりのねえあっしには世界を震撼させるこの大問題の根本、抜本は実はイスラム教世界の問題ではないか、と思えてくるのです。両者が互いに「お前のコーランの解釈が間違っている」と言い合っており、イスラミスト側は(私たちにとっては)普通のミュヂュルマンさんたちさえ異教徒扱いで次々と処刑しているという現実です(今年1月のヨルダンでの件も思い出してみてください)。イスラム世界における内戦の外に、彼らにとっての異教徒集団が包んでいるのではないでしょうか。となると、地球上の列強と呼ばれる異教徒集団は普通のミュヂュルマンさんを応援する形になるのかな?と推察したりもするのです。うぅうううん。脳内便秘になりますな。

兎にも角にも「報復」を肯定する流れに私は乗れないなあ。

オランド大統領とヴァルス内閣の根がフリーメーソンというレッテルが貼られても仕方ありませんやねw

まだ最後の指名手配者が見つかっていないので、緊迫の日々が続きます。ベルギー国内に潜伏中らしい(この手の庶民向けの公開情報は今となっては真偽不明ですけれど)


le 21 novembre 2015, Dimitri


【書き忘れ】

イスラム原理教条過激派のみなさんが連呼する「十字軍」ですが、こういうことの起源、起点は誰がどう決めているのですかね?
特に「十字軍」の蛮行については前世紀あたりから共産主義が持ち上げて、世界中のひとびとの脳みそを「反欧米」化するために用いている必須語です。だから、私はこの一週間で「十字軍」の語を見聞するようになってから、ここいらあたりで共産主義者が動き出している気配を感じるので、ドン引きしてこれを鍵語にしての討論を眺めています。
ですが、最初に述べた「起源、起点」なんですよ。
特に地中海という内海の周辺は紀元前、ヂーザッさんの誕生よりはるか前からユダヤんが移住しており、ヂーザッさんの死後はキリスト教宣教も始まっています。パウロというおぢさんは地中海北周りでスペインまでシナゴーグ訪問を続けてキリスト教宣教したと言われてますし、マグダラのマリアというおばさんは船を乗り継いで地中海を横断し、マルセイユに到着。その後は現在のフランス共和国内の宣教に励んで帰天したと。そういう有名人だけでなく無名のユダヤんもキリスト教徒もイスラム教の発祥以前に地中海沿岸に存在した。ああ、思い出した。アウグスチヌスというエラい聖職者は現在のアルジェリアの生まれのベルベル人だったらしいです。だから、彼のおかあさんのモニカもアルジェリア生まれのベルベル人。そういうひとびとにイスラム改宗を強制しながら進軍し、ジブラルタルを超え、スペインを北上して、ポワティエまで力を持ってやってきたのはイスラムさんたちではありませんか。私は昨年秋にポルトガルに行きましたが、ポルトガルには今でもアラビア語の地名が残っているだけでなく、ポルトガル語そのものにアラビア語由来の単語が多数存在したままです。

イスラム原理教条主義過激派のみんなたちはこの史実(例えば、732年トゥール・ポワティエの戦い)は無視というか「知りたくないの」なんでしょ。結果が負けて撤退だから。

兎にも角にも思考が発達の過程にあり(というか、これはこの世の終わりまで停滞することない)、過去の未熟な思考と言動について今に持ち出して暴力をもって回心を促すこと自体、幼稚極まりありません。

オランドよ、お前もだ。武力以外、知をもって挑んでいただきたい。
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by ma_cocotte | 2015-11-21 15:35 | 『?』なミュぢゅるマン | Comments(2)
Commented by al_lamia at 2015-11-22 16:49
こちらを拝見してると、とても興味ふかいですね
オランドを安倍と自民に変えて、私も同じセリフを言いたいです
日本でも、今回のテロ事件 その前からの中国との尖閣問題などから
戦前の思想がゾンビの如くに姿を 現した感じで不気味です
おじいさんが、おじいさんだし・・・遡れば ねぇ〜〜ですから
不穏な世界が ギョロ!と睨んで、ニヤって してる感じです
Commented by ma_cocotte at 2015-11-26 15:58
+ al_lamia さま

仏蘭西はこのテロ事件をきっかけに大きく右旋回しました。
社会党政権なのに、です。
明日の国家あげての追悼集会では共和国内全家庭の窓辺に共和国国旗を掲げよ、という
(幾分の自由はあれど)命令が政府から出ました。正直、驚いています。
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