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南仏は金曜日になると涙雨? -モナコ・レーニエⅢ世大公の葬儀-
先週8日のローマ法王の葬儀も南仏の天気は雨でしたが,今日15日も夜明けからどんよりと重い空,午前9時過ぎから冷たい雨が降り始めました。
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今日は正午から モナコ のレーニエⅢ世大公の葬儀 がモンテカルロの大聖堂で行われます。フランスを代表するテレビ局(国営放送 France 2 と民放の雄 TF1 )は午前9時半から特別番組を放映,モナコの様子を映し出していますが,花に埋め尽くされた大聖堂周辺もベルベットの布で弔意を表した宮殿も大聖堂も,先週のローマ法王の葬儀より数百倍豪華です。(葬儀にこの言葉を使うのも変ですが・・・)
先程10時半すぎ天皇陛下の名代として参列される常陸宮殿下と妃殿下がお出ましになりました。TF1もFrance2も日本國が天皇陛下の弟宮をこの葬儀に送られたことに最大の賛辞を述べました。常陸宮殿下より先にイランのファラ王妃と子息,オマーンやモロッコの王族,後にはスペイン国王(アルベール王子の代父),ノルウェー女王,英国のアンドリュー王子(エリザベス女王の名代)などが続き,11時10分にはフランスのシラク大統領夫妻が到着しました。
先週のローマ法王葬儀には大統領夫妻,前大統領,元大統領,国務長官が出席したアメリカ合衆国ですが,レーニエ大公の葬儀には駐仏アメリカ合衆国大使が出席します。中国も同じく駐仏大使が出席。先週の教皇葬儀の布陣と比較するとそれぞれの国の思惑が見えてくるようにも思えます(もちろん今日の葬儀は大聖堂内でカトリックの葬儀ミサの形で行われます)。

モナコは昨晩から国境を全て閉鎖しており,上空から憲兵隊が,海上は航空母艦がフランスから派遣され,モナコを守っています(故に日本からの観光客を乗せたバスは入国不可能です)。もちろん今日は数店のキオスクを除き国内の全ての店は休業。モナコ公国の人口は約30,000人ですが,今日の午後に行われる国民のための葬儀ミサには3,000人が出席することになっています。

午前11時55分,モナコ公国旗に包まれたレーニエ大公の棺が宮殿聖堂から運び出されました。大聖堂までの葬送行列の開始です。
葬送行進曲と共に進む大聖堂まで葬列は先週のローマ教皇葬儀より数千倍ドラマチック。
「特に関係のない」日本國としてはこの豪華絢爛なモナコ大公の葬儀の方が地味な教皇葬儀よりお好みの「イヴェント」でしょう。

【追記@4月15日14時】 
葬儀が終了しました。大司教による棺の祝別を終えた後,室内楽団によるJ.S. バッハの曲が流れ始めた途端,ステファニー王女の目から大粒の涙がぼろりとこぼれました。その涙がきっかけになったのかアルベール王子は泣いてはいけないと空を見つめ,カロリーヌ王女は泣きながら祈りをつぶやく・・・三人三様の姿が印象的でした。

Excite : 国際ニュースへTB
<モナコ>米女優グレース・ケリーの夫 元首の葬儀行われる

レーニエ公に最後の別れ グレース妃の隣に埋葬へ





十 レーニエ大公の心痛 十

今朝から特別番組を見ていると葬儀に出席するVIPの到着風景とレーニエ大公の生前の映像が交互に流れています。エピソードのひとつとして,レーニエ大公が少年時代に肥満体になってしまい,そのコンプレックスがあったことが美女グレース・ケリーとの結婚に至るきっかけのひとつになったのではなかろうか?という推測が面白いと思いました。
レーニエ大公がハリウッド・スタアであるグレース・ケリーと結婚できたのも彼女が単なる美女という理由だけでなく,アイルランド系アメリカ人の彼女がカトリックの家庭で育ったという複線があります。大公夫妻の間にはカロリーヌ,アルベール,ステファニーの三人の子供がありますが,幼少の頃の三人は本当にかわいらしく,大公夫妻の溺愛ぶりも欧州ではつとに有名でした。ところがかわいすぎたのが災いしてこの3人の子供たちは元祖パパラッチの標的。特に王女二人の思春期を過ぎてからのハチャメチャな人生は絶好のターゲットになりました。カロリーヌ王女の3度の結婚!ステファニー王女の歌手デビュー!!
一方,ハチャメチャな姉と妹に挟まれたアルベール王子は御年47歳ですが未だに独身。フランスのテレビではレーニエ大公の死後,大胆にも「これでアルベール王子も独身ではいられなくなりましたね」のコメントを連日流し続けています。

1982年9月14日にグレース大公妃が亡くなって以降,レーニエ大公には悲劇が続きます。カロリーヌ王女の離婚,彼女の再婚相手カシラギ氏の事故死,その後ハノーヴァー公との再々婚に続く高齢出産。一方,ステファニー王女の門番との結婚,離婚,サーカス団員との駆け落ち,その後曲芸師との再婚などなど×∞。
レーニエ大公が心臓疾患にかかってしまったのも理解できるような気がします。
カロリーヌ王女がカトリックで禁じている離婚を決行したこと,ステファニー王女が一度もカトリックの婚礼を挙げなかったこともカトリック信者を代表する家庭の代表として大公が恥じていたそうです。
さて現在の状況ですと,世継ぎであるアルベール王子には子供がおりません。が,レーニエ大公には7人の孫がおります。
カロリーヌ王女に4人(カシラギ氏との間に3人,ハノーヴァー公との間に一人)の子供,ステファニー王女に3人(門番との間に男子,サーカス団員との間に2人の女子)の子供です。(以下のとおり)

Le Prince Rainier III est grand-père de sept petits-enfants :

*Quatre enfants de la Princesse Caroline :
Andrea, Albert, Pierre, né le 8 juin 1984 (アンドレア,男子)
Charlotte, Marie, Pomeline, née le 3 août 1986 (シャルロット,女子)
Pierre, Rainier, Stefano, né le 5 septembre 1987 (ピエール,男子)
S.A.R. la Princesse Alexandra de Hanovre née le 20 juillet 1999 
(アレクサンドラ姫,ハノーヴァー公との間の女子なので称号が付いています)
*Trois enfants de la Princesse Stéphanie
Louis, Robert, Paul, né le 26 novembre 1992 (ルイ,男子)
Pauline, Grace, Maguy, née le 4 mai 1994 (ポリーヌ,女子)
Camille, Marie, Kelly, née le 15 juillet 1998 (カミーユ,女子)
アルベール王子が独身を貫くとなると,王女二人の男子3人のうちの誰かを養子に迎えて大公位を継ぐ形になるでせう。
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by ma_cocotte | 2005-04-15 18:32 | 『?』なオイロッパ | Comments(16)
Commented by catseyepower at 2005-04-16 12:22
昨夜見たときは、レーニエ大公の写真が載ってたのに、あれれ、と思ってまた読んでしまいました。先日のローマ法王の葬儀のときは、衛星放送で生中継までしてましたが、レーニエ大公の葬儀は大きく取り上げられていないようです。グレース・ケリーが亡くなったときは、大ニュースだったのにね。それにしても、20世紀のニュースを飾った人々が相次いで亡くなりますね。
Commented by ma_cocotte at 2005-04-16 15:37
◎catseyepowerさま,現在進行形で葬儀をエントリーしていたので,日本時間の夜にはまだ葬儀の写真が配信されていませんでした。先週Hoop先生からもご指摘がありましたが,日本では大公が「公妃グレース・ケリーの夫」という表現を用いたり(まるで婿でしょう?),「元女優の夫」を好んで使います。モナコ=大金持ちの国だけのイメージって恐ろしいですよね。ホテルやカジノ,パン屋で働いている人はモナコ国民であることもあります。(そうでなければ,近隣のフランスの町村からの労働者)

この一家のスキャンダルな面,華やかな面ばかりが日本で強調されるのは誤解を生むだけだと私は思っています。
Commented by HOOP at 2005-04-16 18:40
故レーニエ大公の面食いには理由があったんですね。
では、私はどうして面食いなんでしょう?
醜いと思ったことは、そりゃキャロマニアじゃないから、
一度も思ったことがないわけじゃないけれど、、、(笑)

昨日は見たことない動物(カニクイアライグマ)の写真を見せられて
びっくりしちゃいました。
Commented by ma_cocotte at 2005-04-16 18:49
◎はい,Hoop先生。昨日の特番では大公の少年時代の肥満体写真が写りました。丁度,就学年齢に達して一般の子供たちと接する頃に肥満になってしまい,コンプレックスにつながったのでは?という話でした。で,過剰な美意識につながる・・・なーるほど。へぇ×∞ですね(爆笑)。いや「合点のいく話」でしょうか?

美女と結婚したことで美しい子供に恵まれ・・・昨日は子供たちと遊ぶ大公のフィルムも流れましたが,なかなかいいパパでしたよ。溺愛しすぎだったのかも?

キャロマニアとは何でしょう?
教えてください。
Commented by HOOP at 2005-04-16 19:01
http://www.sex-lexis.com/Sex-Dictionary/callomania
callomania:
The pathologic delusional belief of having extraordinary personal beauty.
単なる自信過剰どころではないので「自己美人狂」と訳すことがあります。
Commented by ma_cocotte at 2005-04-16 19:13
◎HOOP先生,他人が認める容姿を持つヒトが自己を過剰に愛するのがナルシストで,他人がどう見ても「美」から程遠いのに「美しい」と信じ込むのがキャロマニアでしょうか?

精神科の外来を通ると,たまにおてもやん(バカ殿のような?)のようなお化粧をした人々が円陣を組んで「あらあ,あなた綺麗」「そんなことないわよー」と永遠に会話しているのを見かけましたが・・・。ああいう精神状態でしょうか?
むむむ,難しいぞ。今日のお題。
Commented by HOOP at 2005-04-16 19:29
まあ、「病的」がつけば「ナルシスト」もキャロマニアに入れていいのではないかと。
定義としてはその思い込みが「病的」であるということです。
Commented by ma_cocotte at 2005-04-16 19:51
◎HOOP先生,なるほど。やっぱり精神科の外来待合室の風景だ・・・。物凄いお化粧で互いに褒め殺し・・・。

傍で見聞している分には本当に楽しいのですが,無気味といえば無気味です。白塗りで両頬に真っ赤な丸い円形の頬紅,くっきり黒眉毛にアイライン,真っ赤な口紅です。ちょっとでも誰かがネガティブなことを言えば大泣きするので,流れるお化粧・・・。

例の美容整形が止まらなくなる精神状態もキャロマニアの一端なのかも?
Commented by HOOP at 2005-04-16 20:19
たぶん、その方たちや美容整形が止まらない方たちは、逆ですよ。
キャロマニアは決して他人の容貌を誉めたりはしないと思いますよ(笑)
いや、そう思い込んでいるのは私だけかもしれませんけど、、、
Commented by ma_cocotte at 2005-04-16 21:06
◎となるとHOOP先生,精神科外来の褒め殺しはキャロマニアでないとしても,ちょっといぢくりだしたら止まらなくなってしまう美容整形は「究極の美」を求めるということでキャロマニアに当たるかもしれませんね。
こちらのテレビ番組(心理学をテーマにした)でもたびたび「整形が止まらない症例」がテーマになります。

私が静観したいのはやはり本当は姉妹ではない「K姉妹」の近未来です。(爆笑)
Commented by miki3lotus at 2005-04-16 23:56
そのキャロマニアって、マイケル・ジャクソンも入るのかしら???
話を聞いていると、どうやら・・・
Commented by ma_cocotte at 2005-04-17 03:27
◎mikiさま,そうですよね。
マイケル・ジャクソン!
Hoop先生から回答をいただいていませんが,美容整形を繰り返しているヒトをキャロマニアと呼ぶのではないでしょうか?美容整形が止まらなくなったヒト達は精神の均衡がおかしくなっているとしか私には思えません。かわいそうだと思います。しかも整形前の顔が決して醜いわけではないのに。マイケル・ジャクソンだってスリラーの頃はかわいかった!!!!
Commented by HOOP at 2005-04-17 09:32
専門家ではないので、キャロマニアと呼ぶのが正しいかどうかはわかりません。
が、Mジャクソンが整形を繰り返す心の病の代表であるということは言えるでしょうね。
Commented by ma_cocotte at 2005-04-17 17:21
◎HOOP先生,マイケルくんはあそこまで行くと哀れですよね。
ブラジルあたりに生まれればコンプレックスのコの字にもならないような悩みなのでしょうが・・・。マイケルくんは物心ついたあたりでマルティン・ルーサー・キングの戦いを見て何かネガティブな印象でも持ってしまったのかなあ。
Commented by miki3lotus at 2005-04-18 00:33
私もスリラーの頃の可愛いマイケルの方が。どこにコンプレックスがあるかわかりませんね、人って。ジャネットも整形しているようだし。
Commented by ma_cocotte at 2005-04-18 01:02
◎Mikiさまもやはり・・・?
スリラーのマイケルは「完璧」だと思います。
彼の肌はブラックではなくてフランスではカフェオレという色です。歌や踊りとのバランスも最高でした。

ジャネット・ジャクソンも同じ整形外科医でしょうか?同じ鼻に作りましたね。結局,整形癖がたたってジャクソン家とうまくいかなくなってしまったようだし・・・サッカー選手のマラドーナとマイケル・ジャクソンは栄光を勝ち得たものの人生をしくじった典型のように思えます。気の毒。
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