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C'est la vie!C'est le destin!【空から降ってきた運命】
先週土曜日、大西洋に近い ロワール・アトランティック地方 で起こったことです。
この地方の子供達にとってこの日は2週間の春休みの初日にあたる日でした。春休みの初日にあたる週末には多くの家族がヴァカンスに、復活祭を祝うために祖父母の家へと移動するのもフランスではよく聞く話です。

この土曜日15日深夜、まさに日付が日曜日に変わろうとする時間に、Nantes (ナント、「ナントの勅令」のナントです)からブルターニュ地方の都市 Vannes (ヴァンヌ)に向う高速道路上で走行中の車に突然アスファルト片が落下、フロントガラスを突き抜け、助手席に座っていた13歳の少年の頚動脈に直撃し、この少年は即死してしまいました。春休み初日の夜、彼はヴァカンスに向う途中だったのに、たった一人で突然天国に行ってしまったのです。
事件直後からGendarmerie (ジャンダルムリ、憲兵隊または辺境警備隊)によって捜査が開始され、事件現場近くに住む17歳の少年二人が容疑者として拘束されました。彼らの言い分ですが、春休み初日の週末なのでune soirée alcoolisée (アルコールが出るパーティ)に出席後、気晴らしで4車線道路の陸橋上からアスファルト片や小石を落として遊んでいたそうで、"pour s'amuser" 「単なる遊びだったんだ」と言うものです。まさか落下したものが車を直撃して即死者を出すなんて微塵も想像せず、週末の泥酔ゆえのinnocent(無垢無邪気)な遊びが引き起こした偶然なんだ、故に無罪放免だろ?と彼らは主張しているそうです。

・・・17歳にもなって、こんな言い訳しやがって。
高速道路上の陸橋からアスファルト片を落としたらどんな縦の力が加わって、陸橋下を80~100km/h強で通過する横の力にどう作用するかも想像しなかったのでしょうか?泥酔すれば陸橋からアスファルト片や小石を投げ落とすことは無罪になることでしょうか?17年の人生で一度も卵やコップを床に落としたことも、落ちるのを見たこともなかったのでしょうか?床に割れたコップの破片で指を切って痛い思いをしたことも、破片を集めることを怠ってスリッパの裏にガラス片が刺さっているのを見つけてゾっとしたこともないのでしょうか?

アスファルト片が走行する車に直撃せず道路を直撃したとしても、タイヤがそれを轢いたらどういう可能性が起こるのかも想像できなかったのでしょうか?それともinnocent(無垢)を出すと言うことは「そんなこと、僕は知らない。あなたから聞いてそれを知りました。」と憲兵隊に釈放を願っているのでしょうか?
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こちら↑が高速道路を横切る陸橋です。

フランス国内ですが、歴史的に街の成り立ちは教会を中心とした同心円の広がりで、同心円同士がぶつかるほどの大都市はフランス国内には数えるばかりです。それ以外の市町村は同心円と同心円の間を信号無しの道路がつなぐ形です。例えば私が住む小さな町からマルセイユまでは約30kmですが、町の境を表示する看板横の道を過ぎればマルセイユまで信号なしで行くことができます。その間、いくつものこのような陸橋があり、地形の特色で道路の50m強上空に橋がかかっていることもあります。

近年、ワケーモンがこの高速道路を横切る橋を利用して遊ぶのが流行しているようで、小石を投げるのはもちろんですが、「勇気試し」のごとく欄干を越えて橋の側面にいたずら書きをするのも知られています。

この事件、復活祭明けの月曜日からニュウスで繰り返し流れていますが、私が思い出したのは昨年末、私が帰省している間にココんちに齎されたあの事件です。これ(↓)。
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ココんちの仏蘭西びと♂がマルセイユに向かう途中、12世紀建造のカルメル会修道院遺跡 そばの陸橋から小石が落とされて、ココんちの車のボンネットを直撃した事故 です。

12月半ばのアクシデントでしたが、保険適用外という悪運やら私のドけちがたたりまして、その後しばらく修理せずにいました。というのも、フランスの田舎は今も シトロエン2CVやルノー4 が現役でパタパタ走っており、バンパーが曲がっていたり、フロントガラスに放射状の穴が開いたままの車もたくさん走っています。そういう車を見つけてはドけちの私は「まだまだうちの車はマシよ」と動かずにおりました。が、いよいよ上の写真の塗装が剥げた部分にサビが出始めたので、心底からしょうがなくドけちの私が清水から飛び降りる気持で修理に応じたのが3月末です。結局、今年1月始めに出してもらった見積金額より高い修理費を取られ、ドけちの私が「馬鹿を見た」といういつものオチつきなんですけれども、先週末の事件を知ってしまうと、マルセイユの上空から降ってきた小石はフロントガラスを直撃せずにボンネットに落ちたのは奇跡に近いことになります。夫が出していた速度と誰かが小石を投げたタイミングの結果がこれです。夫の話では小石が落ちた瞬間、物凄い音がして目の前が真っ白になったそうです。そうなった瞬間も車は100km/h近くのスピードで前進していることになります。写真でも一目瞭然ですが、小石は運転手席側手前に落ちています。ぞぞぞ。
ココんちの仏蘭西びと♂はもしかしたら運が良かったのではありません?
これも彼の運命であり、宿命なんでありましょうが、現在命あることに感謝でございます。

こんなこと、気をつけましょうね。
・・・と言ったところで車に乗る者がどう気をつけてよいのかわかりません。ドけちの私は修理するに当たり、修理した車を引き取った帰り道に空から小石が降ってきたら?なんてドけち妄想もしたので、修理する日を延ばし延ばしにしていました。たぶん、おそらく、誰かが陸橋から小石を投げることさえなくなれば悲しい事故も、無駄な出費もなくなるのです。なんとかならんか、若いもん。


le 19 avril 2006, Emma
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by ma_cocotte | 2006-04-19 19:49 | 『?』なたわ言 | Comments(14)
Commented by yamata at 2006-04-19 21:57 x
どこの国のあたまでっかちも言い訳はにているのですね。
知らなかった! 教わっていなかった! だから悪くない!
はぁ・・・溜息しか出ない
Commented by ma_cocotte at 2006-04-19 22:43
■yamataさま、はじめまして。
知らなくても、教わってなくても、橋から物を落としたらどうなるかぐらい
想像して欲しいですよね。13歳の少年が即死してしまったことは事実ですもん。
ハンドルを握っていたのは犠牲者の兄ですがかわいそうです。
Commented by hi-vison_1103 at 2006-04-19 22:57
ぼんすわ〜のじゃぽん(^^)
まここっとサマ〜。以前の記事を文中リンクさせてもらいました。
日本でも一時こんな事件がありました。
多分やった人は見つからなかったような。トラックのフロントが割れたと思う。私が出来るのはいいチャンスの時に、そんなことをするとどうなるかをはっきりと伝えることですね。当り前だけど、口に出して言おう。byクロエ
Commented by しぇリ~ at 2006-04-20 00:09 x
これはオランダでも大問題になっていますよ。
昨年は死傷者が多発。警察も犯人捜しに手を焼いています。

あるグループが摘発されたときのコメントはまさに上記と同じ。

オランダって子どもを甘やかせるんですよ。
雪が降ると子供達は走行中の車に向かって雪玉を投げます。中には小石を入れる悪がきも。
もちろん、雪だからということで大人も警察も注意すらしません。
理由は「そんな小さいことで注意しなくてもよい」とのこと。

この感覚、本当に不思議です。
Commented by sakurakura787 at 2006-04-20 00:10
>>innocent(無垢無邪気)な遊びが引き起こした偶然

、、、って、自分でいっちゃいけなくないですか?(苦笑)
これって、他人が言ってくれる言葉じゃないかなと。。
人間、窮地に立つと、何でもいえるというのはこのことでせうか。
Commented by ma_cocotte at 2006-04-20 02:44
■クロエさま、ボンネットでもフロントガラスでも命があれば運が良いと
思った方が良いのかもしれませんね。一秒のずれでどうなってしまうの
だろう?と想像するとゾっとします。運命に感謝ですよ。

リンク、ありがとうございます♪
Commented by ma_cocotte at 2006-04-20 02:48
■しぇリ~さま、オランダでも問題ですか。
こんなことでウサを晴らされちゃ貯まりませんよね。
先週末の件は犠牲となった坊やを思うと身につまされます。

雪玉に小石を入れるのも危険です。
偶発的(例えばコップを割る)に痛い思いをすることは学ぶこともあるかも
しれませんが、だからと言って他者に痛みを与えるアクションというのは
すべきぢゃありません。このような悪質ないたずらは過保護の裏返しな
のかなあ、とも想像しました。
Commented by ma_cocotte at 2006-04-20 02:54
■さくらくらさま、以前もちらりと書いたけれど自分から「inncent」を
カトリックの道徳を持った人に言うと受け入れられるというツボをこういう
悪がきは知っているのですよ。スリが見つかった時の常套句がまさに
コレです。

が、先週末の事件はひどすぎます。
頚動脈切断の即死だったそうです。ヴァカンスの移動最中だったのに
かわいそうすぎます。
スピードを出して移動する車に乗っている側は避けられない。避けたら
他の車とぶつかって大変な事故を起こすことになります。あまりにひどい
状況です。
Commented by xiaoli at 2006-04-20 09:34 x
ここさんの御主人が無事でなによりです!でも亡くなられた子は本当にかわいそうですね。これから楽しいことがたくさんあったでしょうに。犯人はいくつだろうと厳罰に処すべきだと思うんですが。

日本では人命にかかわることではないのですが、法隆寺の檜の柱に石で「みんな大すき」と彫ったバカがいました。まだ犯人は捕まってませんがもしバカガキ・・・いえ未成年だったらどうするんだろう。子供が悪気なくしたことだから・・で済ませるのかとちょっと不安です。
Commented by yamata at 2006-04-20 11:10 x
なんかひっかかる感じがしていたのですが、判明。
asahi.com:高1、「ストレス発散のため」 土嚢投下事件で再逮捕 - 社会
http://www.asahi.com/national/update/0328/TKY200603280405.html

地元でこんな事件があったんだった・・・
幸いにケガ無しで済んでいますが、土嚢2個なんで下手をすれば大惨事だったんだよなぁ。
こちらも同様に「当たるとは思わなかった」と、当たると思わないなら何故落とすの???と思っております。殺人未遂で逮捕ですけど、地裁で無罪とかでそうな予感。。。
Commented by ma_cocotte at 2006-04-20 16:16
■xiaoliさま、恥ずかしい話ですが、昨年の事故の話を聞いた時は私は
笑って終わりだったンですね。直後に父から「頭にぶつからなくて良かったね」と
言われてもまだピンと来ませんでした。でも先週末のニュウスを聞いて
ゾっとしました。夫の加速が少しでも違っていたら直撃でしたね。
1秒未満の違いではありません?

なんというか最近の子供達は欲求のみで動いていませんか?
巷でよく聞く「お祭り」ですね。例の民主党メール事件や先日の中野島と
言い、行動する前に結果を推測すれば躊躇できることばかりですよね?
と言いつつも「想定する」が常套句だったシャチョさんも逮捕は想定しなかった
のでしょうか?最近の事件は心理面で共通部分があるようにも思います。
Commented by ma_cocotte at 2006-04-20 16:36
■yamataさま、URLを拝見しました。
9階から土嚢を落として事故にならなかったのが奇跡ですね。
殺人未遂としか思えませんが、実行した少年達は「想定していなかった」
と自己弁護しているようですね。事の重大さに気付かなかった・・・これが
弁護側には材料になるのでしょうが。
この手の弁護を引き受けたがる弁護士の常套句は「やられる方に理由がある」
です。っざっけんな、ですよね。
Commented by papillon-e at 2006-04-20 18:53
 ma_cocotte さん
大人の中で、いや、世界中で「想像力」と言う言葉とその意味がうすれているのでしょうか。「想定内」と言う言葉は大嫌いですが、想定外がある事がわかってのことでしょうに・・・。人間失敗がある。でも、おこった事、事実を真摯に受け止めないと成長も無いでしょうに・・・。言い訳と人のせいと逃げることの蜜(?)に身を沈めては・・・良くないと思うのです。
最近、弁護する事とか法的な罪を軽くする事に疑問を持つ事があります。自分さえ良ければ、自分さえ生きていれればいいんですが、でも、人も一緒に楽しく生きいていた方がずっといい。
 人の痛みに気がつかない人は自分の痛みにも気がつかなく、生きていくのでしょうか?心が悲しいニュースです。
Commented by ma_cocotte at 2006-04-20 21:10
■ぱぴよんさま、先日の中野島の事件も上述の事件も高いところから重さの
あるものを落としたらどうなるか?と投げた本人はわかっているのでしょうか?
投げた時点が達成感を味わうマックスになっているような気がしてなりません。
つまり投げた時点がその人にとって「結」ですよね?
恐ろしい話です。
どうなるとこうなるのか理解できませんが、おそらく些細なきっかけで人間は
こういう考えに陥るのかもしれません。我が身に言い聞かせねばならない
事項だと思いました。

日本における弁護のあり方は大疑問項目になりつつありますよね。
おそらく人権という語が絡んでのことでしょうが。自分の快楽を維持する
ために他人に対して手段を選ばない言動を取る人が増えているかも。

眉間に縦じわ、脳天から白髪な事件ばかりです。
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