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労働者よ、休め。
きょう5月1日はフランスの暦でFêtes du Travail 労働の祭典という国定祭日です。日本でメーデーという名で知られるこの日、フランスでは 1er mai (プルミエ・メ、=五月一日)と日付まで入れて呼ばれるのが普通です。
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これは1906年に発表されたメーデーのポスター。「8時間の労働、8時間の趣味、8時間の睡眠」というスローガンが掲げられています。一日に8時間もの趣味、いわゆる自分のための時間なんてこのポスターから101年後のこんにちでも夢また夢ですわね。

毎年5月1日はフランスの法律で共和国民全員が完全休業するように厳しく決められているので、この日の共和国内の商売は完全休業なのか、と思いきや、5月1日はフランス人にとって「労働者のみのための祝日」というより「万民のための友愛の日」として祝う習慣が昔からあります。この5月1日にスズランの花を手にすると一年間幸運であるという言い伝えがフランスにはあるので、近年花屋さんが掟破りの開店を5月1日にしているらしいのです。商売っ気、丸出し。なぜ花屋さんが法を犯しても開店しようと動き始めたのかというと、この日は労働者の祝日なのにこの日に限って未成年者が路上でスズランの花を売ってよいという例外設定が共和国にあり、なんと5月1日は一年で最もスズランの花が高く売れる日なのであります。(翌日からスズランは格安になります)

フランスは21世紀になっても町から一歩出れば「野生の共和国」なので、森にふらりと入れば野生のスズランを見つけることも難しくありません。それがですよ、ガキの手に入って町で売られると、なんと一本2ユーロですぜ?しかもクリスマスやハロウィン同様、当日より前から売り始めたりします。私は昨日(4月30日)、パン屋の前で移民の親子から「私たちへの哀れみのためにスズランを買って!」と乞われましたけれど、スズラン一枝に2ユーロというのはあまりに暴利ではないでせうか?

大好きな人に幸運が訪れますように、と願ってスズランを手に入れ、逆にスズランを知人からもらうことで来るべき幸せを予想できるという清らかな習慣がどーも近年、子供に高額請求されることでシラけつつありますね。

le 1er mai 2007, Joseph
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by ma_cocotte | 2007-05-01 22:51 | 『春』 Rien de spécial | Comments(4)
Commented by 黒猫亭主人 at 2007-05-02 13:48 x
メーデーは19世紀末からの習慣ですよね。鈴蘭の習慣って、いつごろからあるんでせうか? そんなに古くないのでは??
5/1は元来、欧州の「春祭り」――ちなみに、きっかり半年後は11/1「冬祭り」(→万聖節)――の 日ですから、そこに乗っかったお祭りではなかったかしらん???
Commented by ma_cocotte at 2007-05-02 17:35
>黒猫亭主殿、調べましたわよ。・・・って、ウヰキだけど。

On fait remonter cette tradition du muguet du 1er mai à la Renaissance, Charles IX en ayant offert autour de lui en 1561 comme porte-bonheur. Le muguet fleurit quand vient le printemps, c'est donc une plante idéale pour célébrer le printemps, les beaux jours qui reviennent et pour attirer les bonnes grâces pour de futures bonnes récoltes.

cf. http://fr.wikipedia.org/wiki/Muguet_de_mai

てなわけで、1561年シャアルル9世がやりだしっぺみたいです。
ナンテールでミュゲを摘んで、どこぞの姫に送ったのだろうか?がーぶちょん。
万聖節の素はケルト土着信仰でこの日にキリスト教習慣をあてがったのは
9世紀のグレゴリウス4世ぢゃけ、ヘット・ド・トラバイユなんか一蹴されちゃう
「おフランスの伝統」(わたくしは守ってみせます@セゴ)ですぜ?
Commented by 黒猫亭主人 at 2007-05-03 06:31 x
おゝ、これはこれは、意外にもルネサンスに遡りますか。
てふわけで、こつらもウヰキペってみますた。

http://fr.wikipedia.org/wiki/Beltaine
http://en.wikipedia.org/wiki/Beltane

5/1(前夜の4/30から始まる)のもケルト系のやうですな。まさに「ケルトの火祭り」。そして、じつは「春祭り」やなうて、「夏の始まり」のお祭りのやうですわい。
Commented by ma_cocotte at 2007-05-03 20:19
>黒猫亭主殿、

フランスの四季の分け方ですが、春(復活祭~夏至)、夏(夏至~秋分)、
秋(秋分~待降節開始日)、冬(待降節~復活祭)みたいですよ。
春=復活祭の素はユダヤ教のペサハ(過ぎ越し)の祭り、ゲルマン民族の
春の女神エアストレの祭りの二つをキリスト教が復活祭にあてがった
らしく、
フランス、イタリア、スペインのラテン語族はペサハの派生、英語と独逸語
はエアストレの派生が現在の「復活祭」という単語の語源になるそうです。

・・・・面白い。\^o^/
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