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他人事に口出しするようになった『人権尊重の国』
まもなく2008年1月1日午前0時をもって、フランス共和国内のカフェ、レストラン、ディスコでの喫煙が「禁止」になります。フランス語で書くと、
l'interdiction de fumer dans les bars-tabacs, cafés-restaurants et discothèques après le jour de l'An

元旦後、バ-、煙草販売店、カフェ・レストラン、ディスコにおける喫煙の禁止
大きな字にしましたが l'interdiction ランテルディクシオンだから 絶対禁止 なのです。Permission (ペルミシオン、許可)という単語を使っているなら、共和国が指定する認可申請をすれば、お国からAutorisation (オトリザシオン、許可の承認)をもらえば店舗内での喫煙が可能になる可能性がありますが、Interdiction ではその術さえありません。これは 今年2月1日付 で実施された公道における喫煙全面禁止令から10ヶ月の猶予を持って実施されますが、私見ですけれど、正直言って
やりすぎぢゃないかあ?
です。現保健大臣であるRoselyne Bachelot 女史の名の下での実施ですが、きょうになって新聞各紙がこの喫煙禁止令について
le "dogmatisme" de Bachelot
バシュロの『独断教条主義』
と叩き始めています。"Dogmatisme" ドグマティズムという言葉は政教一致だった未熟な中世やら近世、民主主義を知らなかった時代を連想します。例えばこのような(↓)
b0070127_212078.jpg
煙草の毒性を説明するポスターも其処此処彼処で見かけましたが、これを見ても吸いたい成人がいるなら吸わせてやりゃあいいぢゃんか、と私は思います。最近のフランスでは妊婦に喫煙だけでなく飲酒まで母胎のためによろしくないとマスコミ媒体を使ってアピールしていますが、それでも吸いたい成人妊婦にゃ吸わせてやりゃあいいぢゃんか、と思いますよ。いつからフランスは成人の判断にここまで口出す国になったんでしょうか。酒好きかつヘビースモーカーだった両親から生まれた私ですが、両親がもしお酒と煙草を止めていたとしても、私にはさして代わらない今があるように思えてなりません。しかも、妊婦だけでなく、喫煙者のそばにいたら子供も煙草を吸っていることになるはもちろん、喫煙する他人のそばにいたことで自分が癌になっていいのか、と連想させるような宣伝は行き過ぎとしか思えません。喫煙者に近づくも近づかないも成人なら自分で判断することではないでしょうか。死ぬほど吸いたい、死んでもいいから吸いたいなら「吸いなさい」となぜフランスは言えないのでしょう。この法の前後において私は常に煙草を吸いませんけど、何も合わせていただかなくてもいいのに。世界初の人権民主国家とかアピールしながら全体主義っぽくてヤな感じとはこのこと。なんというか喫煙を止めれば道徳者?んなわけあるめぇ。政府は喫煙そのものを規制する前にチュウ坊、いや、Collégiens (コレジアン、日本の小6~中3)の喫煙禁止指導 や違法「草」の家庭栽培や個人製造売買を何とかすべきだと思うンですが。

今年2月以降、公道での喫煙禁止が実施されたものの、現実では勤務中に職場で喫煙できない人々が社屋やら病院、学校、工場の玄関先で喫煙する姿が目立つようになりました。それは共和国内に住む誰もが気付いていることです。公道で禁止なのに変な話です。今回はカフェやレストラン、バー、ディスコ内での喫煙絶対禁止令ですが、確かにこれまでの無法だと銜え煙草で調理している親父もかなりいました。煙草を上手く指に挟んだまま、エスプレッソを入れたり、麦酒を注ぐワザを持つムッシュウやマダムをカフェやバーで見たこともあります。調理場にスタージュ(=見習い)に行った級友から、銜え煙草のまま調理するからサラダやスープなんでもかんでも灰入りなのよ、なんてことも聞いていました。そういう点においては改善が必要でしょうが、従業員と客の立場は明らかに違うだろうに。喫煙した違反者への罰金は68ユーロ(約1万1000円)、禁煙表示を出さないなど対応を怠った店側の責任者にも135ユーロ(約2万2000円)の罰金が科せられます。

2007年大晦日のフランスは平和なのか、どの報道番組もトップニュウスはこの喫煙禁止令カウントダウンについてばかりです。全面禁煙を既に始めた飲食店のオーナーは「客が3人減ったけど、子連れの家族客が増え始めているからどっこいか」という意見も流れれば、ベルギー国境沿いの県に住む仏蘭西びとが喫煙が全面禁止されていないベルギー側の飲食店で喫煙を楽しむ姿も紹介されました(大陸国は良くも悪くもこれができる)。その中には妊婦さんもいましたが、誰もが口を揃えて、この法はStrict!厳密すぎる!とボヤいていました。私もそう思うよ。ベルギーに気軽に行けず、喫煙を今まで通り楽しみながらカフェやレストランでの時間を持ちたい仏蘭西びとに勧められているのが、イスラーム圏の水煙草をチュパチュパ回し飲みというのも私にはわけ分からん展開だったりします。

ココまで他人の嗜好を規制するなら、いっそ仏蘭西国内で煙草を売るな!ですわよ。
この頃のフランスはウザいね、まったく。

le 31 décembre 2007, Sylvestre
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by ma_cocotte | 2007-12-31 20:54 | 『?』な、お!?仏蘭西 | Comments(2)
Commented by つき at 2008-01-01 17:32 x
あけましておめでとうございます。
ma_cocotte様の2008年が良い年になりますように。

禁煙にするのには、「お掃除が楽になる!」というメリットもくっついてくるので、その場を管理してる人は楽になるのでしょうね。
喘息もちで、タバコの煙で発作おこる時もある私からすれば、らっきー♪ ですが、タバコを吸いたい人には辛いご時世ですね。
タバコ許可の店を作るのも絶対ダメ、ということですが、フランスの法は一度施行されてしまったら変更不可なのですか?
あまりに反対意見が多ければ、変るものだと思っていました。

煙草が健康を害する恐れがあります!という広告は、煙草メーカーが訴訟回避のために協力している部分もありますから、「やりすぎ」感があっても仕方ないことかと^^
Commented by ma_cocotte at 2008-01-01 18:00
>つきさま、あけましておめでとうございます。ぼなねーっ!
つきさまにとりましても幸多き繁栄の年となりますように。

お掃除の方の立場を思うと、確かに。
仏蘭西びとの灰の落とし方は社会性に欠いていることが多すぎ。
今回の禁煙法ですが、カフェで路上に椅子を出しているお店が多々
ありますよね。あの歩道の席での喫煙はまだ禁じられていないらしい
です。が、Interdiction というのは「厳禁」を意味するので、お国に
認可申請して許可が出されるPermisより厳しいと思われ。故にこの
法律の違反者の罰金は駐車違反より高額だったりします。

以前、エイメリカで喫煙できなくなったエイメリカ人が喫煙できる
フランスで英文学の講師になっていましたけど、彼は今頃・・・
ベルギーに引っ越したかな?
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