<< 前倒し効果は名前にもあるのかしら。 ツブツブ、ブツブツ、ヒビヒビびびっ >>
新 学 期  à la rentrée
こんにち9月2日、仏蘭西共和国内の幼稚園、小学校、中学校、高校が一斉に新学期を迎えました。新学年の始まりの日でもあります。9月ですから桜が咲いているわけでもないし、入学式という習慣もない国なのでガイジンの目から見ると実に味気ない新学年の始まりにも見えますが、8月に政府から就学児を持つ家庭に学習補助金 が振り込まれる恒例から、8月も半ばになるとどこのスーパーマルシェでも文房具など学校指定品の特設販売コーナーを垣間見れるので、それが仏蘭西における「新学年の予感」なのかな、と思ったりもしています。学校から送付された購入品リストの紙を凝視する母親と、親の心配の種など気にせず欲しいものをちゃっちゃかキャリーに入れる子供、子供がよそ見している隙に想定外商品をこそっと棚に戻す親子の姿なんて見るのも面白いです。
ガイジンは見ていた!ヾ(`◇´)
9月はそんな季節の始まりですから、主婦層やら定年層にターゲットを戻したお昼のニュウスでは文化情報の時間が再び増え、今年は9月1日が月曜日だったこともあるのか民放の雄TF1の13時のニュウスでは今週一週間、共和国内の教育施設を紹介するシリーズを流すそうです。その第一弾ぐゎ、ま・ここっつぁんがほぼ一年前に行った あそこ にまつわるお話でした。ヴぃっくり、感動。みんなたちもどうぞ。

Le lycée jésuite de Poitiers, toute une histoire
http://videos.tf1.fr/video/news/0,,4063498,00-le-lycee-jesuite-de-poitiers-toute-une-histoire-.html
そう、仏蘭西は中西部ポワチエ Poitiers の旧市街にあるイエズス会の校舎の様子です。もう今は「イエズス会の学校」ではありませんから「イエズス会の校舎を使う学校」の様子なのです(T_T)。この校舎の齢は153歳だそうで、現在は5学年の子女が集っています。ビデオでは校舎の印象が観想修道院 Monastère やらハリーポッターの世界を思い起こされると言っていますね。
たった数分のレポートではありますが、私には楽しめました。歩を進めるたびに軋む木の階段は、私が通っていた女学校の旧校舎を思い出します。戦後、米軍から譲り受けた陸軍官舎だったのですよ。階段が同じように軋んでいたこと、こうして何十年も経っているのに耳に入った音で今は跡形もない旧校舎を思い出せるなんて、ラヴェンダーの香りを嗅いでタイムトラベっちゃうNHK少年ドラマシリーズのようです(わかるかなー、わかんねーだろうなー)。

ちなみにこちら(↓)がま・ここっつぁんの母校の旧校舎。
b0070127_20413192.jpg
幼稚園の卒園記念の写真らしいです。私がいた頃は、同じ校舎でも外壁がモルタルに塗り替えられていましたが、窓は同じでしたね。そして、こちら(↓)はビデオに登場の学校がイエズス会のガッコだった時代の写真です。1950年当時の8年生ですって。9~10歳の学年ということになりますかな。
b0070127_20133924.jpg
イエズス会のガッコですから、男子オンリィ。ユーたちはプリチィ。ティーチャーがヴェリィかっこよす。ミーのタイプでハァハァハァ。二つの写真をこうして眺めると、みんなのお母さん、マリアさまといつも一緒なのは世界中のどこであってもカトリックの学校ならではですね。

さて、仏蘭西の学校ですが、ガイジンの私から見るととても不便というか、校舎は古かろうが新しかろうが内部はすばらしい空間です。日本でも真似して欲しいくらい。何が不便かと言うと、日本の学校なら校内設備を売りにしますよね。ところが、仏蘭西の学校というのは図書館やプールはまずありません。市井に暮らしていると自ずと気づいてしまいますが、チャーターバスに先生と子供たちが乗って公立プールやテニスコートに移動しての授業やら、図書館で子供たちの授業に出っくわしたりします。公共でのマナーを学ぶことも兼ねているのでしょうか。同じ敷地内とは言え、お昼を教室で食べないのもフランスの学校の特徴ですよね。現在でも厳しい先生は年の始めに教室内での飲食の厳禁を威厳を持って言い渡したりします。学童が徒歩で校外に移動する場合にしても、二人以上の先生やらボランティアがついて、仏蘭西名物の「お手手つないで」で行列をなしている姿もほほえましかったりします(親が公衆で動く時、子供と手をつながなくてよくなるのは小学校最終学年が基準のようです)。
上のビデオを見ていても、この学校が1961年6月16日をもってイエズス会から公立校に生まれ変わったにも関わらず、イエズス会学校時代の備品を現在も使用しているようです。理科室の骸骨は本物だって・・・・。このニュウスビデオに登場する先生の中に苗字がAMEN アーメンという方を見つけて爆笑したのは私だけでしょうか。ほんと、仏蘭西固有の苗字は知れば知るほど大爆笑が多いです。
疑問に思ったのは、公立校になった今も、教室の黒板の上に十字架が掲げられていることでした。1905年に仏蘭西では政教徹底分離法、いわゆるライシテ laïcité が制定されたはずなのに、なぜ外さないままにゃのだ?どこの公立学校の古い校舎も聖堂は俗化されてんのにね。不思議だ、不思議だ。

このPoitiersにあるイエズス会の校舎を使う公立校ですが、1961年にイエズス会から移管されて以降も1980年に聖クロチルドという名の女学校 l'institution Ste-Clothilde (Doyenné Sfc-Hilaire) と合併するまでは男子校のままだったそうで、現在は年平均700名の生徒が集う学び舎だそうです。

この学校の歴史を調べてみましたが、こんな地方都市の学校なのにあらゆる角度からの興味ある話が満載だったりします。仏蘭西各地にはこの手の学校が点在していますが、パリの5区にあるコレェヂュ・デ・ベルナルダン Collège des Bernardins なる13世紀にシトー会が基礎を造ったゴシック様式カトリック修道施設が生まれ変わって、今月から私たちが利用できることになりました。カトリック精神を基盤に置いたナンピトにも開かれた施設をかのリュスティヂェ Jean-Marie Lustiger 大司教が希望して始まったプロジェクトだそうです。エエ話やないかぁあああ。今度の9月12日には教皇B16がお出ましになるのだよ。この話題も既にニュウスで紹介されましたが、よろしかったらどぞ。
Le collège des Bernardins fait peau neuve
http://videos.tf1.fr/video/news/0,,4061563,00-le-college-des-bernardins-fait-peau-neuve-.html
こうしてうっかり見てしまいますと、何が何でも絶対行ってやりたくなりますね。行くぞ。
観光施設というよりは共和国民の文化施設で話題になりそうな予感がいたしますが、見物だけでも13世紀から現在に至るまでの建て増しを繰り返した外観とお仏蘭西が得意とする内装改造のすんばらしさだけでも楽しめそうです。___φ( ̄^ ̄ ) メモメモ

みんなたちも訪ねてみたくなったのではありませんか?待ち合わせはベルナルダン!

le 2 septembre 2008, Ingrid

【余談ですけれど】
お仏蘭西で制服着用が復活するだの噂になって噂のまんまで月日ばかりが過ぎていますが、パリの西にある オプス・デイが持つ男子校 では今も七三分けで制服着用だったりいたします。この風貌、お仏蘭西では21世紀のナマ化石のような坊や達です。
一方、女子。お仏蘭西の学校での知るヒトぞ知る究極の制服というのは、パリの郊外サン・ヂェルマン・ア・レィ Saint-Germain-en-Laye ではなく、サン・ドゥニ Saint Denis にございますレジオン・ドヌール女学校 Maison d'éducation de la Légion d'honneur ですね。ご身内の中にレジオン・ドヌール勲章を拝受した方がいるのが抜本的入学条件といふ、きょうび仏蘭西では信じがたいような超ウルトラど閉鎖女子校です。彼女たちが着用する制服ですが、きょうび21世紀ですのに「キャンディ・キャンディ」を思い出せる制服です。数年前、革命記念日のシャンゼリゼパレードにここの女学生が行進しましたが、短いですけれどこんなビデオをようつべで見っけますた。



щ(゚Д゚)щ おいおいお、21世紀のカーテシでっせぇえええ?
この教室にみなぎる先生の威圧感も、市井では一部の大学のエラそーな権威主義者の教授が醸し出すくらいしか実感できないもんですが。
制服姿で半袖ブラウスの子と長袖ブラウスの子が混ざっていることは、これまた我が女学校時代を思い出します。半袖は盛夏服扱いで、なぜか美人さんは真夏でも長袖ブラウスで汗もかかずにエレガントでしたよ。のすたるぢぃいいい。
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by ma_cocotte | 2008-09-02 20:14 | 『夏』 Rien de special | Comments(9)
Commented by きなこもち at 2008-09-05 11:52 x
おおっ、Collège privé Hautefeuilleの坊や達ほんとキュートだわ。
この風貌から醸し出される清潔感と擦れてなさはキョービ貴重ですヮ。
親御さんたちも適度に堅実派~ってかんじで私は好感持ちました。(我が息子を入学させてみたいと思ってしまう母)

かたや女学校のほうは、かなりお硬ーい雰囲気ですね。
私自身もカト系(カルメル会)女学校出なもんで、当時を思い出しちゃったりして・・正直もういっぺん通えと言われたらこちらはのんめるしです。ハイ。
Commented by ma_cocotte at 2008-09-05 21:16
★ きなこもちさま、かわゆすでしょー?
オプスが経営する男子校だそうで、以前、映画「ダヴィンチコード」が話題に
なった時、テレビでも紹介されたことがありました。志願者もまざっての
授業だそうです。(寮もございますよ、奥様っっ)

一方、女学校の方は無宗教だと思います。(もちろん課外の要理はある
と思いますが)
なんか先生が醸し出す威厳が、日本国内のカト校と似ていなくもないと
思いました(お辞儀のやり直しなど)。

きなこもちさんのご母校、わかっちゃったですよ(笑。
厳しい校風でしたか?少人数だと「面が割れちゃいます」よね。
私の母校は一学年3クラスでしたが、姉妹校なんぞ2クラスで、よく言えば
家庭的雰囲気なんでしょうけれど・・・私のような校則破り常習には
煮え湯かも(爆笑)もういっぺん通えと言われたら、ジャンパースカートは
ご免ですね。ズンドーになるけれど、公衆でくしゃみした途端にボタンが
すっ飛ぶよりはいいか、それが問題だ。(ハム
Commented by きなこもち at 2008-09-06 15:12 x
>きなこもちさんのご母校、わかっちゃったですよ(笑。

アチャ~もうわかっちゃいました?ma_cocotte さま早っっ(゚0゚)
そうそうあのビーバップハイスクールなんですヮ。じゃなくて~(笑

私の場合小学校からの中途入学だったせいもあってよけいに校風に馴染むのに手間取りました。
毎日の風紀チェック(持ち物、スカート丈、髪型)、立ち振る舞いにいたるまで公立小とのギャップありすぎて・・・
ただma_cocotte さまがいわれるようにホント少人数で家庭的雰囲気
ですた。(しかもほぼ全てのシスター先生方にぷろふぃる把握されてましたモン、これにはビックリした・・悪い事はでけん。

友人は今じゃ自分の娘さんを通わせてます。やっぱり安心なんでしょうね。

 



 
Commented by ma_cocotte at 2008-09-06 17:41
★きなこもちさまは転校生だったのですね。
あの制服がまだ身体になじんでなくて、ブラウスも真っ白で・・・転校生を
迎える側のうれしさや緊張感もたまらないものがありますね。
ちなみに私の母校は男子は6年間クラス替えなしの一クラスでした(現在は
共学化してしまったの。ヽ(`Д´)ノ ムッカ~)
最近は召命の関係で、校内にたくさん神父様やシスターがいらっしゃる
学校は恵まれた状況だそうですよ。
こちらの学年に関わるシスターではないのに、あちらがよくご存知という
のも、何か心を見透かされているようでドキっとしました(私だけか。
何せ風紀違反常習者なんで)

子供を通わせることですが、案外、ご本人の気が楽なんですよ。
私の場合、卒業してから校内市民講座の料理教室に通いましたが、
お稽古場に通う緊張感とちょっと違うと言うか。勝手知ったる校内作法
とでも申しましょうか。学校に行ったのだから聖堂に寄ってお祈りという
感覚も子供の頃と変わらぬ思いだったり。
Commented by tama at 2008-09-08 17:08 x
ま・ここつとさまの母校も陸軍官舎を譲り受けられたものだつたんですか!私のかよつた大阪のヌベール会のカト校の姉妹校が京都にできたのは1949年で旧師団司令部の建物の払い下げを受けたものでした。今も現役で本部がつかつています。入り口が広く、高いのは馬がはいつたとか。姉校はフランス人の設計でりつぱすぎて、85年たつと、修理に何億も必要だそうで、姉妹の妹だけが、のこるのかな・・と心配しています。ヌベール会は事業から手を引き、学院の隣にシスター方(昔はma mereとよんでいたのに・・)はうつられました。
あの厳しい校則には友達が反乱を起こし、ハラハラしました。フランス語を毎日きいていたのに、その頃は大切に思わず、おしいことをしました。
mes enfants,から始まる話を毎朝15分聞いていたのに・・いまなら熱心に聞くのにな・・。ちなみに孫娘は関東ですが、カト校はパンツじゃないから、いやだそうです。



Commented by ma_cocotte at 2008-09-08 20:37
★ tama さま、カト校の運営の仕組は歴史の面から眺めても興味深い
ですね。私が聴いたのは(もちろん児童生徒のレベルに合わせた
簡略の話だと思いますが)、当時のGHQが軍関連施設について日本国内の
新旧教のミッション団体を条件に競売にかけたという話です。ですから、
現在もミッションスクールに戦前の軍関連施設を利用している学校が多い。
私の母校も大きな行事になると現在も米陸軍の制服をおめしの方が
壇上に座ってらっしゃったりしますよ。母校の創立記念誌には、聖母像に
お祈りを必ずされてから、陸軍敷地内の清掃作業に入るアメリカ軍人の
写真なども掲載されています。勝敗に関係なく復興するためには祈りが
必要という心がすばらしいですよね。

関東ですとプロテスタントも聖公会も自由でおしゃれな校風の学校が
多いですよ。中高でも私服の新教校が多いかも。
一方、カトリックはフランス系が自由でおしゃれ、スペイン系やイタリア系の
学校はフランス系に比べると厳しい校風かもしれません。
Commented at 2008-09-12 23:27
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ma_cocotte at 2008-09-13 21:03
★ 23H27@120908 さま、教えてくださいましたこと感謝です。
本文、ただちに訂正いたします。
レヂオン・ドヌールの女学生ですが、数年前の革命記念日パレードが
印象的でした。私がこの学校の存在を知ったのは確かFrance2か3の
ドキュメンタリー番組でしたが、素朴な第一印象は「時代錯誤」というか、
もしかしたら大英帝國のパブリックよりもツボ違いで高い塀のようにも
思いました。
制服は本当にかわいらしいですね。生まれ変わったらぜひ着てみたい・・・
と、フランスびとに言うと「生まれ変わる」の意味がまるわかっていない顔
をするのがおもしろかったりします。

先生のブログ、早速RSS登録いたしました。よろしくお願いいたします。
Commented by tama at 2008-09-22 16:14 x
あまり仏語が出来ないものですから、すみませんが教えていただけませんでしょうか?ご紹介いただいたL`allocation de rentree scolaireを読ませていただき、大体のことはわかりましたが、次の文章がわからないのです。
・justifier pour l`annee civile から始まる文章です。a un plafondまでがわかりません。お時間のあるときでけつこうですので、教えていただけないでしょうか?l`annee civil? ressources inferieures a un plafond?どうもわかりません。老女にお情けを!!

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