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Ma petite prière 祈 り
私のブログ友が今、病気と闘っています。

昨日11月6日、久しぶりにご長女の代筆による御文が掲載されました。
お嬢さまのお話によりますと、わがブログ友はこの9月半ばに入院、10月の半ば、主治の先生から新しい抗癌剤の説明と、彼女が既に今年初めに選んでいたホスピスへの転院について、そしてお薬の投与が無ければ余命は一か月、新しいお薬を使っての余命は三か月というお話があったそうです。
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2006年春から、私達は互いのブログにコメントを残すようになりました。
彼女は私より数歳上で、妻であり、三人のお子達の母であり、ご自分にしか生み出せない仕事を持ち、経営者でもある女性です。ちらりと拝見したお姿もお顔も美しく、私の憧れの女性です。
コメントを交換してしばらくはお仕事のこと、お子たちのこと、ご自身のこれまでの生き方について、時には真面目に、時にはおかしく限りある字数のコメント欄ではありましたが、互いに語り合いました。

2007年4月だったと思います。
鼻の不調をエントリーで述べられた後、検査を受けて、病気を知りました。その時、お医者さまから余命3年と告知されたことも、彼女はエントリーで教えてくださいました。

それからの彼女は前向きに病気と付き合い始めました。
ご自分の余命を告げられたとのエントリー後、彼女のブログの中身は変わりました。
一日に三度は笑う、笑いは病を吹き飛ばすと彼女は話してくれました。
病気になってから、自分の残りの命を知ってから、夫への思い、お子達への思い、友への思い、お母さまと叔父さまへの思いがある時は強気に、ある時は弱気に、そう、彼女の思いのままに語られています。お母さまから受け継いだお店を閉め、実家に戻ることを決めた彼女。歴史ある町の中心の住まいから空気の美味しい郊外に移り、前々からブログにも書いていたように犬と一緒に住み始めもしました。

余命を告げられるほどの病を自らの身体に抱えた彼女のエントリーに元気付けられたのは私の方でした。愚かな私に彼女はたくさんの栄養とお薬を、そそぎ続けてくださっています。どれほど自らを省みる種、他者を思いやる種を彼女は私の心に蒔いてくださったことでしょう。感謝、感謝、本当に感謝です。

彼女が作る服、彼女が選ぶ服は私好みのものでもありました。
それは、彼女に伝えた。
いつか帰国したら、彼女のお店を訪ねて隅から隅までずずずいぃいいいいっとお買い物したいと密かに私は目論んでもいました。でも、そのお店はもうありません。
そんなことはタイミングでしょう。私のわがままだ。
それより、彼女の病気がわかる前までの家族愛でいっぱいのお話と、彼女が病気を知ってから時折、掲載されるご長女の素直な文章から伝わるお母さまへの思い。
昨日のエントリーにはご長女の言葉で
最近
母だけでなく父にも「母さんのことを記録に残して」と言われるので、
もしかしたらまた書きに来るかもしれません。
と締めくくられていました。
こんな10000kmも遠くに住んでしまって、彼女のために何もできない私が情けないです。
本当なら彼女の手を握り、手の甲を包みたい。手の甲やおみ足を摩りつつ、お話したい。
今の私には祈るしかできないけれど、こんな私の祈りがいかばかりかと思うと恥ずかしいけれど、小さな祈りが彼女のご心身の痛みを和らげるお薬となってそそがれますように。

le 7 novembre 2008, Carine
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by ma_cocotte | 2008-11-07 16:55 | 『?』なたわ言 | Comments(12)
Commented by tama at 2008-11-08 09:52 x
ブログ友様のご様子に心がしめつけられそうです。ちょうど、娘がその方と同じくらい年齢?回り角少し後半で3人の子供がいます。もし、娘が今同じ状況になれば・・・と思うと、とても生きておれない気持ちです。ブロ友さまのご家族の辛さは、ご本人の辛さを増幅させていることでしょう。皆さん、まだ自立の年齢じゃありませんものね。でも大丈夫ですよ。周りをみていても、案外皆残された人はしつかりいきていますから。ま・ここつとままの御便りもどんなに力になりますことか!!
中井久夫氏は「臨床さ談」(みすず書房)のなかでがんをもつ知人には、先ず睡眠、おいしい食事、笑いを勧めておられるそうです。(中村桂子さんの書評でよみました)笑いをこころがけておられるとお聞きして、よかつたな~とおもいました。見知らぬ方ですが、小さな祈りを明日のミサでいたします。
Commented by Lucia at 2008-11-08 16:50 x
遠く離れていても、インターネットによって時空が短縮されるとはいえ、今のま・ここっと様の歯がゆいお気持ちは想像に難くありません。
ま・ここっと様、tama様のお祈りに、私の小さな祈りも添えさせていただきます。お友達が苦痛に苛まれることなく、ご家族の皆様の愛情に囲まれて、笑顔を絶やさぬ日々を送られますように。
また、ご主人様、三人のお子様が愛の絆をさらに強くされますように。
Commented by ma_cocotte at 2008-11-08 17:43
★ tama さま、
病気がわかってから、彼女はお母さまから継いだ仕事を続けられないこと
についての思いも語られていました。お母さまも仕事を任せた一人娘が
このような運命になるとは思いもしなかったようです。
彼女も病と向き合うようになってすぐいろいろな本を読まれたようです。
一度、ご夫君の同窓会に家族で行き、美味しい食事と楽しい話で薬を
飲み忘れたけれどご自分になんら変わりがなかったことに驚いていました。
私も彼女をいつも思うようにしています。彼女を思う方々の思いや祈りが
花束となって天に届くのは間違いないでしょう。
Commented by ma_cocotte at 2008-11-08 17:56
★ Lucia さま、本当に。
一か月、三か月と聞けば「ほー」と思うだけですが、その中身が30日、
90日だと思うと胸がぎゅぅうううっと締め付けられる思いがします。100日に
満たないのですよね。
Lucia さんのお祈りも天に花となって届きますね。感謝です。
まだ病気を知る前ですが、彼女が「子供達は「どんな事があっても私は
親から愛されている」と思っているようで、「そんな事、疑う事すらしない
ぐらい絶対にお母さんとお父さんは私達の事を愛してると思っている」と
言ってくれた。親にしてみれば涙が出るぐらい嬉しい言葉だ。」とブログに
書かれたことがありました。時には家族の食卓の写真もあり、ご自分が
作る料理を美味しく食べてもらえることが幸せだとも書いていました。
彼女の健全なこころは病魔には冒されていません。がんばっていただきたい。


Commented by mosu at 2008-11-09 11:23 x
昨晩の御ミサの後、わたしも小さな祈りをお捧げいたしました。
まここっとさまにご紹介頂くまで存じ上げなかった方ですが、残されたご家族の時間がすばらしいものになることを願います。
時間の長短だけで、わたしたちもいずれは通る道ですので。
Commented by ma_cocotte at 2008-11-09 17:19
★ mosu さま、
祈りの花束がまた一回り大きくなりました。感謝です。
いずれ通る道ですね、本当に。
先に帰天されたスール・エンマニュエルが人生最良の日、最良の瞬間で
あると例えられましたが、疑いなくそう思える私ではありません。
情けないことですが、自分の老いていく肉体とは逆に魂を熟させることに
務めねば、と思う今日この頃です。
Commented by 彷徨人 at 2008-11-13 23:04 x
残念でしたね、お悔やみ申し上げます。

今後のために・・・情報を残しておきます。
1年前くらいでしたかTVで新しい抗がん薬の話を見ました。近隣の話だったので鮮明に覚えてます。

「がん選択性を持つ新規ウイルス製剤テロメライシンのがん治療への応用」
ttp://www.cgct.jp/projects/09.html

提携する米テキサス州ダラスのMary Crowley Medical Research Centerでは既に人への臨床実験に入っているようで、現行の治療では無理なケースの成功例のお話でした。今現在どこまで開発が進んでいるのかは知りませんが、頭の片隅にでも置いておいてください。もちろん他にも研究は進んでいると思いますが、日本というのは英米圏からすれば盲点かもしれません。他もざっと見たところ癌の遺伝子治療の臨床ではもっとも進んでいる大学のひとつのようです。

もしこれを見た誰かが、たった一人でもいいから救われたなら、嬉しいなぁ。
Commented by ma_cocotte at 2008-11-14 03:35
★ 彷徨人 さま、はじめまして。

我が友人は現在、病気と闘っております。
今年7月のエントリーではこの9月に新しい抗がん剤についての投与
説明を聞くことになっていると確か書いていました。9月半ばの緊急入院後、
担当医から新薬投与の説明と共に新たに余命を告げられたようです。

そうですね。治験薬についてはファーズがありますが、双方の契約の
もと、病気と闘うために扉を叩くと比較的扉が開きやすいかもしれません。
Commented by きなこもち at 2008-11-14 11:57 x
ブログ友様の事、初めて知りました。
その方のブログを読ませていただきました。前向きで飾らないあったかいお人柄が綴られた文章に、惹きこまれました。
俗人の私は神様のいぢわるとしか思えないのですが、ご本人と御家族の絆+愛の強さにこちらがパワーをもらってしまいました。
ささやかですがお祈りさせてください。
(ルルドの泉が日本にあればいいのに・・・)
Commented by ma_cocotte at 2008-11-14 21:03
★ きなこもちさま、

ありがとうございます。また、ひとまわり大きな花束となりました。

もしかして見つけることができましたか。
病気がわかったことを境にエントリーの内容が変わってしまいますが、
発病前のエッセイも妻として、親として、働く者として共感できる話題が
多いので、きなこもちさんのお時間があります時にぜひご一読ください。
ほんと、強さも弱さも素直に表現されているからこそ、私たちも
「そーなのよねぇ」と頷けるとでも申しましょうか。

こういうことも神さまのみ旨なんでしょうけれど、私も正直、あまりに
酷ではないかと思いました。彼女を中心とする家族それぞれの気持を
思うといっそうそう思ってしまいます。が、彼女が病気に前向きに明るく
取り組んだこと、特に死を迎える準備については淡々と言ってよいほど
冷静で、その強さや聡明さは後に続く私も見習わねば、と思いました。
Commented by きなこもち at 2008-11-15 11:09 x
>もしかして見つけることができましたか。

おそらくですがこの方(HN がPさま)ではないかと・・
過去記事も始めから一通りぜひとも読ませていただきたく思います。
しかしご本人のみならず家族の方々の御覚悟とユーモアを失われないお心の持ちようにはただただ感じ入るばかりです。
Commented by ma_cocotte at 2008-11-15 16:38
★ きなこもち さま、

そうです、そうです>HNがPさま
病名を知る前、大学生、高校生、小学校高学年というお子たちとのかかわりを
厳しく優しくおおらかに語られていましたよね。でも、決してお子たちにも
ご自身にも甘くなかった。この点が同世代の読者に愛される理由だと
感じています。病気についてもまるで新たに子供を抱えたように対応
されてますよね。
本当なら、ご病気さえ発症しなかったら、いつかお店を訪問して、端から
端まで試して、いろいろ教えていただきたかったのです。(コメントで
いろいろ教えていただいてはおりましたが)
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