あれから1年-乗り遅れたの「よよよのよ」
ココんちのベランダからマルセイユ国際空港が見えます。空港はおらが住む市内にありますが市内は飛行路ではないので騒音もなくココんちからは程よい距離で離着陸する飛行機を心地好く眺めることができます。

  ♪かきたてられる旅心ぉ♪

2003年12月17日年末年始を実家で過ごすため日本に旅立つ日。毎回帰国にはパリに数社ある日本人向け旅行会社のHPで格安チケットを探すことにしていますが,大好きなエールフランスは例によって馬鹿高く,この時は大英帝國航空British Airways(BA)を利用することに決めました。日本ではBAの人気は今ひとつらしいですが私にとってはお気に入りの航空会社のひとつでもあり,帰国に際してBAは二度目の利用になりました。朝6時50分発のビジネス便でロンドン・ガトウィック空港,シャトル便でヒースローに移動し12時25分発東京行きに乗り,翌日9時に成田着というスケジュールです。

ココんちから目の前に見えるマルセイユ空港ですが,いざ行くとなると直線道路はないので車で20分弱。朝6時50分発となると6時に空港に入らなければならない・・・。おらが町は観光都市ではないし空港に近すぎて空港直行バスなんてありません。朝6時に市営バスは動いていませんし,12月の朝6時の南仏は深夜のごとく暗い・・・。というわけで前日,夫が個人タクシーを予約しました。午前5時半にココんちの隣にあるプール前で待ち合わせです。

ところがタクシーが来なかったのです。6時まで待っても来ない。夫は自宅に駆け上ってこのタクシーの運ちゃんに電話しましたが「出ない」。イエローページで空港づけのタクシー会社に電話しました。タクシーが現れたのは6時半過ぎ。「おら,この町の道を知らねーんだな,これが」とハンドルを握っているのをいいことに外環道路に出た運ちゃんと私が空港についたのは6時45分ですがな,あんさん・・・・。BAカウンターに飛び込んだ。眠そうな顔のおねーさんが無愛想に「もうカウンターを閉めたから手遅れね。」飛行機はすでに滑走路上だと・・・よ。

おねーさん(壱) 「次便は席があるけどヒースローに移動する時間はない。」
おねーさん(弐) 「明日朝の便の席はあるけどヒースローから東京行きは満席」
あたし 「すたら,どうすんべよ,ねーさん?」
おねーさんズ 「発券会社に電話してみたら?運がよければお金が戻るんぢゃない?
          ほーほっほ」
・・・・・ここで私は腰を抜かしてみた。
よよよ・・・と泣き崩れてみたのです。
周りの男性陣がまず私を見,すぐにおねーさんを睨む!!!!!
冷たい視線が痛いBAおねーさんズは「お,お客様,エールフランスのカウンターにいらっしゃるのはいかがかしら?さっっさささ」と国際線のAFカウンターを指差しました。

私は歌舞伎の女形のように荷物を引きずり,よよよとAFカウンターにうなだれました。
「ねーさんよ,あたすね,飛行機に乗り遅れたべよ。ずーにじ半のヒースロー発東京行きに乗らねばねんねーべ,よよよ」と泣き崩れてみました。AFのおねーさんはすぐに国内線AFカウンターに電話。30分後にパリ・シャルル・ド・ゴール行のビジネス便があり空席もある!
「お客様,すぐに国内線カウンターに走ってくださいな」
走りました,あたくし。
荷物を引きずって空港の端から端まで命を75%くらいかけて。
マルセイユからシャルル・ド・ゴール経由でヒースローにダイレクトに入れば12時半のBA東京行きに間に合うと!がだな,予約したわけでねえので金額がぁ・・・・・フランス-東京往復便格安料金と同金額ぢゃ!あたくし,ドけちですから脳味噌内に数字が回る回る,周って周って周るぅ。でも喜ぶ親の顔と悲しむ親の顔・・・どっちを選ぶって「喜ぶ」ざます。泣きながら(というか冷脂汗を垂らしながら)カードで支払いました・・・・。黄金のチケット代金。

でもね,AFは本当に快適です。私の左指には結婚指輪が光っていても乗務員のおにーさんは膝まづいて「いかがなさいました,まだ~む?」とウインクまでしちゃってね。やっぱりこれよね,旅の楽しみは・・・むっふむふむふ。それにパリからロンドンはたった45分のフライトですがAFのランチは「うんみゃーで,おみゃーさん」

ヒースローには正午前に楽々着き,入国審査カウンターではテニス世界チャンピオンにも遭遇。BA機内ではBAテディベアも買えた!おまけに大好物のBA特製ホットサンドもうんざまんざ食べられたので満足することにしましたわ。

自宅と「目と鼻の先」に空港があっても甘く見ちゃいかん,うん。これが反省点。
そして飛行機に乗り遅れたら「よよよ」と泣き崩れてみる・・・・これ,抜本的原則ですね。
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# by ma_cocotte | 2004-12-17 06:51 | 『旅』 Rien de spécial | Comments(15)
マルセイユの『うっし牛ウシ』
なんでもなには公国(俗に大阪とも呼ばれる)には「ガッコあたま」という言葉があるそうだ。

学校のお勉強はよくできても世間のことを何も知らない大人を「ガッコあたま」と言うらしい。例えば京の都の最高学府を卒業して中央官庁の高級役人になっても,電話で挨拶もでけん,自分の間違いに「すんません」と頭も下げられない大人を「ガッコあたま」と呼ぶらしい。なには公国でまともな親はお子達に「ガッコあたまにだけはなったらあかんで」と口をすっぱくして言うらしい。(ほんまかいな?)

・・・関東だと「頭でっかち」が「ガッコあたま」に相当する言葉かしら?

フランスはマルセイユで「ガッコあたま」を見つけるのは難しい。
もし旧港あたりで道行く人に「ガッコあたまに会いたいわ」と尋ねたら「エクサンプロヴァンス(フランス最大の大学都市)に行けば吐いて捨てるほどいるぞ」と冷たい答えが戻ってくるのは間違いない。エクサンプロヴァンスはマルセイユから内陸へ40km,中世に栄えたプロヴァンス公国の美しい旧都はまるで京の都のようだ。
マルセイユは日本なら大阪の堺だろうか?長崎の出島だろうか?
なぜならマルセイユにはそれは大きな商港があり,地中海沿岸各地から行商人がやってくる。彼らはマルセイユで商売をして銭を得た後,大きな買い物をして故国に持ち帰り商売をする。彼らは故国とマルセイユの往復をひたすら繰り返す。わけのわからない屁理屈をこねている奴よりカフェで一服しながら隣に座る男に密輸のたばこをちゃっかり売れる奴が
すんげえ奴ゃ・・・」
とマルセイユではすぐに噂になる。
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マルセイユで牛を見つけた。どうやらマルセイユの牛も勉強より仕事が好きらしい。
私は上の左,黄色いヘルメットをかぶってゴム長靴を履いた牛が欲しいな。
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# by ma_cocotte | 2004-12-16 05:19 | 『?』な、お!?仏蘭西 | Comments(10)
いつものユダヤん定食屋-Erets
マルセイユに行くとたまに寄るユダヤん定食のお店 「Erets」はマルセイユの旧港からちょっと南に行ったカステラーヌと呼ばれる商業地区の路地にあります。
ハヌカのお祭り中と聞いて久しぶりお昼過ぎのEretsに寄ってみました。お店の中には色とりどりのキィパくんズと元祖「黒帽」・・・に混じって帽子をかぶった女性客が多いのもユダヤ~んなお店の特徴です。元祖「黒帽」さん,ひとりでご飯を食べているのにブツブツ言うのは限りなく怪しいけれど祈ってるのでしょうからほっときヤしょう。

さて「plat israélien イスラエルのお皿」(12ユーロ)を頼んだらお皿の上にはシャワルマ(焼肉)盛り,ファラフェル3つにフライドポテトとピタパン一枚。好きな缶ジュース一本を選べます。ちっとシャビーなお皿上の料理をぼーっと眺めていたら「サラダは好きに取りなさいよ」とサロモンという名のにーちゃんに言われた。サロモンくんが指差す先にはファラフェルサンドイッチ自家製造最終段階の見せどころの「サラダバー」!ここで各自が行う盛りがその道のプロの証明にもなります。「・・・そんぢゃ」とあれもこれもと盛り合わせたら美感覚の微塵もない盛り合わせになってしまいました。どうせ私ゃ素人ですけん。
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思い出せるトッピングは
*なすの揚げ物(←涙もんの美味)
*ゆでたにんじん
*じゃがいもサラダ
*トマト・きゅうり・玉ねぎのサラダ
*紫キャベツのサラダ
*ひよこ豆のペースト
*ナスのペースト
これらの上にソースブロンシュと赤とうがらしソースをたら~りりり♪

b0070127_2229257.jpgどでかい緑とうがらしは遠慮してみました。あれもこれもと欲張るからこんな盛り合わせになるわけだ。
このお店のファラフェル外はこんがりカラリ!
カリっと噛むと中身はホクホク。
うんみゃーで,おみゃーさん!
こればかりはやめられまっしぇん。

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お店の突き当たりの席にママンひとりと「女子とわかる」娘5人と「性別不明の」赤ん坊ひとり。帽子をかぶるママンはおそらくユダヤん正統派の女性でせう。
ベージュのおべべを着た赤ちゃんは坊やかなあ?がんばれ,ママン!

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このお店,レジのそばにはユダヤ教の本が置いてあり自由に読むことができるみたい。店内のそこここに「あるあるユダヤん」。

おそらく創業者のおぢいさんの写真とIt's so very 「ユダヤ~ん」な絵が!

隠し撮りゆえボケちまう,情けないわが腕よ・・・・あああああ。


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レジのおねーさんの後にうっすら見える文字は
"Cohanim Traiteur"
なんぢゃ・・・「コハニム惣菜店」って?
このお店,おいしいけれどフランスサンドイッチやアラブんサンドイッチ店に比べるとかなり割高
懐具合と相談しないと入れないのが悲しいところです・・・。

てなわけで,お茶は別の「推定ユダヤんなお店」ですることにしました。
旧港そばの路地に一軒,一度入ってみたいお店があるのです。
C'était bon! (セテボン。ごちそうさまでした。)

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# by ma_cocotte | 2004-12-15 19:05 | Thé ou Café? | Comments(15)
ハヌカ最後の夜。マルセイユのハヌキヤは電燈やったんか!
南フランスはマルセイユの8区。
静かな住宅街の一角でハヌキヤを見つけたよ。ほら。
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一番左の電球が切れているのかなあ・・・。
違うよ,ハヌカのお祭りだもの。こんにちは7日目。

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少しだけ目を右に動かしたらやっぱりこの紋所が目に入ってきちゃいました。
そして庭から響く子供たちの楽しそうな声。
ここはシナゴーグと併設のユダヤん幼稚園です。

夕方4時半はママンがお迎えにくる時間。
笑顔のママン。
「ママン,早くおやつをちょうだいな」とママンを見上げる子供たち。

幸せなざわめき。


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ハヌキヤの柱には

A la memoire de notre cher père Zaghdoun-Saadani Ben Lisa 
「われらが愛する父 ザグドゥーン・サーダニ・ベン・リサの思い出に」

と書いてあります。
思いっきりアラブんな名前の「愛するお父さん」。

9個目の灯りがともる夜。
きらきら,きらきら,きらきらら。

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# by ma_cocotte | 2004-12-15 03:05 | 『冬』 Rien de spécial | Comments(6)
第三待降節の日曜日-小さな教会での音楽会-
夕方5時から無料コンサートがあると聞き,おらが町の旧市街の中心に建つSaint Nicolas 教会に行ってきました。
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b0070127_21123518.jpg玄関横の壁にはフランスの歴史建造物であることが示されています。「聖ニコラ教会 9世紀から15世紀の建造物」と。9世紀って西暦800年代ですから日本國は平安時代です。エクサンプロヴァンス大聖堂もそうですが増改築を数世紀もの間繰り返しながら現在の形をなしている教会がフランスには数多く存在します。教会を中心に同心円状に町が広がっていくのもフランスの特徴。この教会を中心に放射線状に道が伸び,教会の裏手には17世紀に建てられた城(現・市役所)があります。

さて教会の中ですが玄関を入ると突き当たり正面に祭壇があります。日没前なので小さなステンドグラスもまだ綺麗な色を放っています。
祭壇真ん中の右にはナザレトで工務店経営のヨゼフさん,左には弱冠15歳のマリアさん,二人の間にはなぜか花束。待降節の間,草葉桶の幼子イエズスは祭壇に置きません。
ついでに祭壇の像も5頭身弱とスタイルの悪いものばかり。これはルネサンス期前のものの特徴です。温かみのある像ばかりです。

コンサートは地元の家族連れで満席の聖堂内で開かれました。有志による合唱団「mosaïc モザイク」の発表会です。黒人霊歌や英国国教会聖歌,フランス古民謡・・・。ほとんどがアカペラでの合唱でした。教会建築の歴史から見ると,聖ニコラ教会のように古い建造物は柱が太く,窓は小さいのが特徴です。こうしないと天井の高い大きな建物を支えることはできません。

そして祭壇の周りに赤い光がない。これは聖体が聖堂内にないことを意味します。赤い光がない時は祭事以外に聖堂を利用できます。今宵は音楽会。


聞いたばかりの曲を口ずさみながら教会の外に出たら真っ暗! 冬の闇というのは深いものだ・・・。
ガーゴイル(珍獣の形をした雨樋)は寒くないのだろうか。何百年も無理な姿勢でつらくないのだろうか。

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小腹が空いたので市役所前に出ている移動カフェへ。

夫が選んだのはワッフル。もちろん Nutella (ヘーゼルナッツチョコクリーム)をべっとりぃ♪
私はBaignet(揚げパン)をついうっかり選んでしまいました。あとのまつり。
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# by ma_cocotte | 2004-12-13 21:35 | 『冬』 Rien de spécial | Comments(14)