というわけで『いのしし』を食べてきました。
厄年という言葉をしばしば耳にしますが,私にはどうやら年に数度「厄月」なるものがあるらしく,どうもただでさえ忙しい12月が私にとっては厄月のようです。思い起こせば日本で仕事をしていた時も御用納めの日に知恵熱を出したり具合が悪くなって早退するのが毎年私の恒例行事でした。

数日前からたらいに乗って激流下りをしている私ですが,火曜日午前中はASSEDICと呼ばれる日本のハローワークのような役所へ出頭後,SaturnへT社のADSLキットを交換に行きました。私の前に現れた男性店員は対応もよく,商品登録の段階で私が日本人とわかると「僕はラストサムライのDVDを買って既に10回は見ました」と話し始めました。日本の電化製品に憧れる若者が電化量産店に勤める例はフランスには多いのです。私も気を良くして「あ~らぁそぉ?アレはほぼ日本の文化だけどちょーっと違うわねぇ,ほーっほっほっ」なんて高笑い。すかもあーた,昨日買った月額20ユーロ用キットより交換した性能がはるかに良いキットの方が1ユーロ安い!ディズニーアニメ「美女と野獣」のお金が大好きなおぢさんみたいにコインを握ってニヤリとした私です。

既にお昼を過ぎて以前から気になるレストランに寄りました。高速道路沿いから見えるフランス最大の倉庫街の入口にある普通のお店ですが,いつも車が一杯停まっているのできっとおいしい昼飯屋なんだろうと高速を通るたびに眺めていたお店です。倉庫街で働く青年男女が集う昼食屋だと気軽に大股でへらへら笑ってドアを開けたら・・・やっばー,中は限りなく上品な空気が流れているではあーりませんか。私は飛び散った目や口が瞬時に鼻の頭にきゅーんと寄せられるような緊張感を覚えました。逃げようか・・・と思ったけど逃げられなくて,メニューを見たら「Sanglier(いのしし)」の文字が目に入ってしまった!冬の名物いのししを食べるチャンスです。迷わずDaube de sanglier イノシシの煮込みをメインに選びました。赤ワインとニンニク,ハーブで煮込まれたいのししは美味ぢゃ,美味。やっぱり冬はこれだね,と満腹のお腹をパンパン叩きながらお店を出たらポルシェの4輪駆動車がドドン!「どの客ぢゃー?」と驚きつつも果たして自分がこのお店に入っちゃって良かったのだろうか?と小首なんぞ傾げながら家路に着きました。

家に着いたらしなくちゃならないのはADSLキットのインストールです。電話とPCをつなぐTriwayという代物があるのですが,それと電話口をつなぐ電線が短いのぢゃ・・・PCの場所を移動することになりました。こんがらがった電線を丁寧に抜いて,移動後再び一本一本つなぐ「小さなことからこつこつと」とつぶやきつつも,こめかみあたりでぷっつ~んと音がしましたね。
この作業が終わるとT社に電話せねばなりません。昨晩とは違う電話番号です。やはり電子声による目的選択ボタンを何度も押し5分以上待って出たのは男性の声。しかもパリ訛り。イヤッホー!この男性は気の利く男性で本当なら申込書を郵送しなければならないのに電話上ですべての手続きを手際よく行ってくださった!やっぱり女性には男性ですわねぇ。E-mailで顧客対応調査が届くだろうから「trés tré bien」にしちゃいましょー。でもADSLは約3週間後から使用できるそうです。すぐに使えるわけぢゃないのね,フランスだもの。

そうこうしているうちに4時半。先週金曜日の夜Hariboをかぢったら右奥歯の詰物が欠けたので歯医者に行かねばなりません。予約は4時45分。
詰物が欠けただけなのでちゃっちゃっちゃーで治ると信じていたのに,歯医者さんに「マダム,奥歯二本をかぶせないと二本とも近いうちに失って大変なことになりますよ」と宣告されてしまった・・・・。っちゃーっっ。予算125ユーロだそうだ。

師走は借金取りに追い回される月と揶揄されるけど,借金でないにしても出費が重なる私。お財布は軽くなっていくばかりです。
更に今朝から水っぱなとのどの痛み・・・節々が痛くなりつつある・・・どうもノエルは寝込みそうですわ。あーあ。
12月は私の厄月と書きましたが「そんぢゃラッキーな月は?」と考えてみるとそんな月なんてありませんでした。それが私の人生のようです。
[PR]
# by ma_cocotte | 2004-12-22 04:07 | 『?』なたわ言 | Comments(10)
『タライまわしの刑』執行中ざますよ!-C'est pas mon problème.
ココんとこ腑に落ちないことがございましてボヤかせていただきます。

先週からココんちのPCをADSL回線で使おうと準備を進めています。光ファイバーやらBBで盛り上がる日本からフランスを見ればちゃんちゃらおかしい話かもしれませんがフランスでADSLが話題になり始めて1年ちょっとです。光ファイバーやBBなんて言葉はまだフランス国内で見聞することはありません。現在私とプロヴァイダーの契約は月額30ユーロ24時間使いたい放題です。ただし電話回線の56kbモデム使用です。(お恥ずかしいかぎりですわ)
インターネットで各プロヴァイダーのADSL情報を眺めるとやはり国営フランステレコムが最も高い月額使用料で,他の民営プロヴァイダーは低額にもかかわらず高出力や電話代込月額まであります。しかもHPで使用料をチェックするたびに高出力と月額が反比例に改善されています。

私は以前からE-mailで契約しているT社とADSL契約を結ぶのが一番「楽」で「スマート」だと思い目標を定めました。言葉のつたない私にとってインターネット上で契約変更するのが自分のペースで歩を進められる・・・とても都合がいいことです。

まずT社のHPを開きました。
  月額30ユーロで最大16MB+電話代込み(開線料金99ユーロ)
  月額20ユーロで最大6MB(開線料金サーヴィス)
の二種類がありました。私は20ユーロを契約したく登録ページを進めましたが「あなたの電話番号をインプットしてください」とメッセージが出るのでインプットすると,どうしても30ユーロの契約しかできないのです。

私は電話での会話が苦手ですが仕様がないのでT社に電話をしました。日本同様,最初は電子声による目的選択です。選択作業を終えて5分以上待機,やっと男性が出てきました。
わたす「あんのね,20ユーロのADSLにすたいんだな。今は月額30ユーロの契約だけど20ユーロに契約でもさしつかえねーべか?」
おにーさん「マダ~ム,問題ありませんよ。でも現在手元に20ユーロのキットがまったくないのです。30ユーロで電話代込みにしませんかぁ?」
わたす「ちびっと考えるだ」
と電話を切り,地元のSaturn(欧州一の電化製品量産店)に行きました。T社のADSLモデムはもちろんありました。ただし月額20ユーロは512または1024kb,月額30ユーロは1024または2048kbです。

インターネット販売では月額20ユーロでMB,30ユーロなら16MBです。あまりの違いなので自宅に戻りもう一度インターネット販売に挑戦しました。あらためてココんちの電話番号をインプットして様子を見ると「お宅さまにはこれ!」と出たのが月額30ユーロで1MB+電話代込み。私は「あら,16なのに1しか出ない。6の数字が見当たらないわ・・・」と何度繰り返しても1MBなのです。つまり1975年建築のこのアパルトマンが悪いのか私の住む田舎町が悪いのかとにかくココんちにはマックスで1MBなわけです。だったら量産店で20ユーロのADSLキットを買っても同じことではないか!

てなわけで昨日午後Saturnに戻りADSLキットを買いました。49ユーロ。自宅に戻り夕食後すぐにインストール作業を始めました。が,使用するにあたりT社に電話するようにとマニュアルに書いてあるので電話をしました。前述と同じく電子声による目的選択後5分は待機,おねーさんが電話口に出てきました。
わたす「さっきSaturnでお宅のADSLキット「月額20ユーロ」を買ってインストールすたんだけんども」
おねーさん「電話番号をお願いしまーす」
っちゅうんで私はココんちの電話番号を告げました。
おねーさん「マダ~ム,お宅ではこの20ユーロのキットは使えません。30ユーロのみ使えますねぇ」
わたす「ん何ぃ?あんたの言ってる意味がわがんね。ゆっくり言ってくんろ」
おねーさん(声高に)「マダムの家とは20ユーロ契約はできないので30ユーロで契約してください!」
わたす「ねーちゃんよ,30ユーロってぇのは電話代無料の奴か?」
おねーさん「そうですよ。でもマダムは20ユーロのキットを買ったので電話代無料にはなりません。月額30ユーロでADSL使用のみですね」
わたす「んだば大損でねえのか?30ユーロで電話代もタダの方がええんではないの?」
おねーさん「その通り。キットを取り替えたいのなら私の問題ではありません。買った店に聞いてください。良い夜を!」
とガチャリ。

おねーさんは私がドけちだと知らないでの暴言。あたしゃパニックでっさぁね。返品できなかったら,よ,よんぢゅうきゅうユーロが泡になるのです。マクドに8回は行ける金額ぢゃ。すぐにレシートを取り出しSaturnに電話をしました。交換の女性が出て担当者らしい男性にたどり着くまで10回は電話の切り替えが行われた。待つこと5分強。
わたす「あんのね,さっきお宅さんちでT社のADSLキットを買ってぇインストールし終わって電話したらに,おらんちでは使えないってぇのよ」
にーさん「はい?どうしてお宅では1MBが使えるのに最低512kbの20ユーロ契約が出来ないのでしょう?」
わたす「おら,すらね(=私は知りません)」
ヘトヘトです,私。
役所や郵便局の窓口でもそうですが,フランスは面と向かった個人の言い分がまったく違うことは当たり前だのクラッカーです。組織下の統一なんてあったもんではありません。神が与えたまふた私への運命が左右します。

そして突然ここでEUの話になります。
フランス国内で番号案内に電話をしたり,私のようにT社に電話して目的選別をすると電話の向こうがルーマニアらしいのですわ,今年から。ルーマニアには第二外国語がフランス語という国民が多くいるらしく,EU加盟準備のための経済活性化および失業率低下目標のためにフランスの多くの大企業がルーマニア人を電話交換手として雇っているのです。
私のここ数日のT社とのやり取りですが,あまりにも最初の男性と昨晩の女性の言い分が違う・・・。商売だから30ユーロを勧めるのでしょ,と言われればそれまでだけど彼らの読解力や判断力の問題のようにも思えるし・・・ルーマニア人はルーマニア人であってフランス語はあくまでも最高順位で第二外国語だぞ・・・。
もしかして私の電話の向こうはルーマニアっ!?」と脳味噌の中で爆発しましたが電話線を抜けて確認する術なんて私にはありません。

こんにちは再びSaturnに行って返品交渉ですがな。どうなりますことやら。

世界のどこにいようが私は日本人なので師走を実感するハメにあっております。・・・・sigh
[PR]
# by ma_cocotte | 2004-12-21 17:34 | 『?』な、お!?仏蘭西 | Comments(12)
Treize Desserts en Provence-13種類のデセール
ココんちの近所のお店のショーウィンドウで。
Treize Desserts (トレーズデセール,13種類のデザート)と呼ばれるフランス東南地方(=地中海沿岸)にだけ存在するノエルのデザートが飾られていました。
b0070127_19341413.jpg
なぜ13種類のデザートなのか?
疎まれる数字「13」を食べてしまって厄払いをすると言う人もいます。
キリスト+12人の弟子=13だから,と言う人もいます。
今となってはその始まりは定かではありません。
その昔ノエルに準備された「十字架が表面に描かれた大きなパンとその周りを囲む12個の小さなパン」が起源だとも言われています。

兎にも角にもフランスの地中海沿岸地方ではノエルの正餐で13種類のデセールを一度に味わなければなりません。
こんにち家庭で出される13デセールを挙げてみましょう。

1.Les dattes (dont la forme ovale du noyau serait le symbole du Christ)
 :棗(なつめ)=楕円形の種は「キリストの象徴」

2.Le gibassié :オリーヴオイルを使って焼いたパン。砂糖がけ。

3.Le nougat blanc (censé selon certain représenter le bien)
 :白いヌガー(あらゆる善行を表す)

4.Le nougat noir (cense selon certains représenter le mal)
 :黒いヌガー(あらゆる悪行を表す)

5.Les amandes :アーモンド

6.Les figues :いちぢく

7.Les raisins secs :干しぶどう

8.Les noix (ou noisettes):くるみ(またはヘーゼルナッツ)

9.Les calissons d'Aix :カリソン(マジパンで作られたエクサンプロヴァンス名物の菓子)

10.La pâte de coing :練りマルメロ(羊羹)

11.Le raisin blanc (servant) :白ぶどう(召使を表す)

12.Le melon de Noël :緑色のメロン

13.Les oranges (ou les mandarines) :オレンジまたはみかん

アーモンド,いちぢく,干しぶどう,くるみは4人の乞食とも呼ばれ,更には4つのカトリック修道会の象徴とされています。すなわち
フランシスコ会(1210年創立)
  *Hp左にある「エルサレム通信」をぜひ!
  *エルサレム在住の日本人神父が書き綴る静かめの傍観録です。
ドミニコ会(13世紀初創立)
カルメル会(13世紀創立)
アウグスチヌス会(創立年不明,聖アウグスチヌスの生没年は354~430)
を指します。いずれも清貧を心掛ける苦行,托鉢または黙想修道会です。

「ノエルには13種類のデザートが出る」と初めて聞いた時には心ときめきましたが,私の目の前に出されたデザートは干し物と保存食ばかりの地味を極めたこれらのデザートでした。このデセールがなくなるまで毎日食べ続けながら神の御ひとり子キリストを想い,自分の善行悪行を省みるのも南仏らしい静かなノエルの過ごし方です。
[PR]
# by ma_cocotte | 2004-12-20 19:27 | 『冬』 Rien de special | Comments(6)
他者への『哀れみ』とは?
1999年2月から5月まで私はエクス・マルセイユ大学文学部内にあるSCEFEEという外国人向けフランス語講座に登録をしました。その学期は確か初心者から上級者まで10近いクラスが設けられており,どのクラスにも必ず複数の日本人がいるのになぜか私が入ることに決まったクラスは私一人が日本人であり,唯一のアジア人でした。
(後になってそうなった理由を想像してみると多くの日本人は面接で「会話を学びたい」と言うのに私は「会話より読み書き文法を習いたい」と言った事にあるのかな?と)。

このクラスには,
【北欧バイキング団】
スウェーデン人 :♀,♀,♀
ノルウェー人   :♀,♀

【ゲルマンチーム】
ドイツ人      :♂,♀

【南米アマゾネス+白豚】
ブラジル人    :♀,♀
コロンビア人   :♀
ボリビア人    :♀
メキシコ人    :♂(=白豚)

【日本人】    まんま=私。
計13名の生徒がおりました。

今となってはどうしてその話題になったのかは思い出せません。

突然ブラジル人の女の子が北欧バイキングチームに「あなたたたちは冷たい!」と叫んだのです。その直後,教室内はさまざまな大声が飛び交い響き渡りました。聞いているうちに理解できたことは「路頭に迷うモノを乞う人々への哀れみ」についての北欧・ゲルマンチームの意見と南米チームの意見の食い違いによる舌戦でした。しばらく舌戦を容認したかのように黙っていた教授が彼らの気持を静め,双方の意見を改めて聞くという形になりました。

ブラジルの女の子二人はもちろんフランスに長期滞在をし外国語学校に入れるだけの余力がある家の出であり,モナコ・グランプリに応援に行ったり,パリには親戚が住んでいるような家柄です。メキシコのしろぶ・・・ぢゃない男性も10人兄弟の9番目で石油関係の会社を営む父親が学費を出しており,イギリス留学2年を終えてエクサンプロヴァンスに引越してきました。

彼ら南米チームが私達に話したことですが,
毎日夕方になると彼らのように裕福な家庭の勝手口前に『何でもいいから仕事をください』という人々が列を作るので,家長は彼らを家に招きいれ皿洗いや洗濯などの簡単な仕事を与え日銭を報酬として与えるそうです。それが自分よりも少しでも貧しいもの,弱いものへの哀れみであり,神様へのアピールなのだ,と。日曜日のミサの際,自分自身と神様との対話(=祈り)で「自慢できる事項」なのだ
と。実際ボリビア出身の女の子は毎夕お金持の家の前で職を待っていた女の子でした。フランスの民間カトリック宣教家庭の好意で,フランスでホームステイをしながらこの学校に登録していました。


それを聞いた北欧・ゲルマン連合軍の主張は
そんな哀れみを与えるからあなた達の国は裕福に転じない。
という簡潔なものでした。
お金を稼げるように,自分自身が地位も向上できるように勉学をつむなり,きちんとした仕事につくのが神様に近づくことなのだと北欧・ゲルマン軍団は南米チームに力説しました。

アジア出身の私はひたすら黙々と両者の意見を聞いて脳味噌に刻むことに励みました。
中南米はカトリックの国。
北欧は福音ルター派が主流のプロテスタントの国。
ドイツはプロテスタントとカトリックがほぼ半々。
カトリックの教えでは「自分を低めることで神に近づく」という教えがありますが,多くのプロテスタント宗派には「自分を高く持っていくことで神に近づき,神はそれに満足する」という教えがあります。
そして今は21世紀。北欧やドイツの裕福さと中南米の貧困の現状は一目瞭然です。


学期の終わり,教授がご自宅に私達を招いてくださいました。パーティ終了後,台所で後片付けに励む中南米の女の子達,その一方で手伝いには目もくれずお日様がいっぱいのお庭でくつろぐ北欧・ドイツ連合軍。あまりにも対照的な行動でした。

フランスでは先週末からアラブ系の方々がラマダンに励まれています。「少しでも裕福な人が少しでも自分より貧しい他人を思いやるための節制」です。

アメリカ大統領選挙まで2週間。両候補者のバックグラウンドやアメリカの世論にもこのカトリックとプロテスタントの両極端な思想が深く繁栄されています。

・・・さてさてどうなりますことやら。


【Trackback】
*あんとに庵◆備忘録 : 施すということ



Comments(21)
[PR]
# by ma_cocotte | 2004-12-20 00:58 | 『?』なオイロッパ | Comments(0)
些細なことだけどちょっと考えて欲しい。 -Réfléchissez un peu
ちょっとボヤかせていただきます。

土曜日の夕方,隣町のHypermarché カルフールに行きました。ノエル直前の土曜日ということもあり大変な人込みです。私は大して買い物はしませんでしたが,以前から気になっていたカルフールオリジナルのエコバッグを買いました。69サンチーム(約100円)。フランスにはドイツ系ディスカウントストアがエコバッグの習慣を持ち込みました。一度購入すると古くなる度に無料で交換できるという代物,あっと言う間にフランスの大型スーパーチェーンにこの習慣は浸透しました。カルフールのエコバッグは他店のものに比べると作りもしっかりしており,そこはかとなくおしゃれ,綺麗な色目のエコバッグにうれしくなった私です。

買い物が済んで私達の車に戻るためには同じ建物の中にあるCASTORAMAという日曜大工専門店を抜けるのが近道。が,通り抜けるためには万引き予防のための荷物検査があります。大抵は他所の店舗のビニール袋を持っているとそれに熱を当てて密閉します。昨晩の私の荷物は直前に買ったエコバッグのみです。まったくヨレも皺もなくピンと美しい形をした新品エコバッグです。ガードマンの青年はそのエコバッグをみとめるとバシン,バシンと横一列にホッチキスを打ち始めました。夫が見かねて「ムッシュー,今買ったばかりのバッグですよ。買ったものですよ!」
でもガードマンは夫の言葉に耳も貸さず,夫の顔も見ずにホッチキスを続けました。私の背後にいるご婦人が「ちょっと,ムッシュー。新品のバッグではないの?ひどいわ!」と叫びました。荷物検査を待つ人々にざわめきが起こり始めました。約10箇所真一文字にホッチキスを打ち終えたガードマンは初めて夫と私の顔を見,薄笑いを浮かべて「決まりですから」と言いました。夫は「ムッシュー,決まりだというのはわかっているがこれは「買ったもの」だ。少しは考えたらどうだね?」と語気を強めて言いました。私たちの背後のマダムをはじめとする人々も「そうだ!買ったばかりのものにホッチキスする必要があるの?無料の袋ぢゃないぞ!」と叫び始めました。でもガードマンは苦笑いをするだけでした。
この店を抜けると一方の出口には苦情係があります。私は受付のマダムに「お宅は買ったものでも口が開いていればホッチキスを打つのですか?」と尋ねました。マダムは返事をせずに出口にいる男性に目で合図しました。この男性も前述のガードマンと同じ警備会社の人間です。「マダム,何なら代金を返しましょうか?」といきなり言って来ました。私は内心ムカっとしたところで夫がすかさず「そういう問題ではないだろう?機械的に決まりだからとバッグの口を閉じるのではなく,少しは臨機応変に考えてみたらどうだ?」と。

b0070127_2112368.jpg例えばブランド物の口の開いたバッグに彼らはホッチキスを打つか?決して打ちません。
夫も私も夕食前でお腹が空いていたからこんな状況になったのかもしれませんが,こういうデリカシーのない話は考えものです。

・・・・と公で私たちが道理を述べたところで,これまた事情を考えないで「差別だ!」と叫ぶ方々も多々いるフランス。
これがフランスの現状であり現実なのでした。・・・・・sigh・・・・・
[PR]
# by ma_cocotte | 2004-12-19 21:12 | 『?』な、お!?仏蘭西 | Comments(26)