ボケた写真でごめんなさい。
![]() 2009年3月19日に永眠。洗礼名もしくは修道名がテレジア Theresia 。 2009年3月22日、まもなく日没の時間に、私が参加した巡礼団一行は Les Petites Sœurs de Jésus de Charles de Foucauld 、シャルル・ド・フーコーの「イエスの小さい姉妹の友愛会」を訪問し、この会に所属するご高齢の仏蘭西人修道女とまだ20歳代の若いヴェトナム人修道女からお話を伺いました。 ![]() この修道院はローマのカルメル会修道院の敷地の一角にあります。カルメル会の正門の右の砂利道を上り詰めたところに臙脂や橙や白、青に塗られた木造の家が点在し、そこに修道女方が共同生活を続けてらっしゃいます。2005年11月に列福されたシャルル・ド・フーコー(Charles de Foucauld 1858-1916)に倣い、マドレーヌ・ユタン Magdeleine Hutin という仏蘭西人女性によって1939年に創立されたこの女子修道会は、より貧しい人々のための祈りと労働奉仕と同時に、聖堂では修道女方が永久聖体礼拝を続けており、毎週土曜夜からは修道女全員が夜明けまで聖体礼拝をするのだそうです。 そんなわけで、ローマのカルメルの丘をえっちらおっちら登ってすぐ、私たちはまず聖体顕示されている聖堂に誘われ、その入口の右に掲示されていたトシ子修道女の小さな写真 ↑ を私が偶然見つけたのでした。当然、写真撮影どころかシャッター音さえ憚られる場でしたので、慌てて撮ったこともありボケた写真になってしまいました。 ![]() 恥ずかしながら私は日本國におけるこの修道女会の活動を存じ上げず、写真を拝見した時も下方に Toshiko というローマ字を見つけたことでお写真のシスターが日本人であると推察することができました。正直、まずはこのような場で日本人発見に驚きました。そしてそのお名前の下に悲しくも帰天された日時が書かれており、その日はたった3日前の3月19日であったことがわかり本当に驚きました。聖堂を出てから仏蘭西人シスターに私が日本人であることを告げ、たった3日前に帰天されたトシコ修道女についてこうして知ることができた偶然と驚きを話しました。すると、そのシスターがトシコ修道女は既にかなりの高齢であり、ヨゼフさまの祝日に天に召されたことはなんて幸せなことでしょうと笑顔で私にお返事くださいました。 ....そうなんですよね、カトリック修道者たる者は常に喜びのうちにポジティヴ思考、前進あるのみなのです。この修道女会は労働修道女会ですから、労働者の守護聖人である聖ヨゼフの祝日に天に招かれるとは会の誉れに値するほどの天主さまからの贈り物でもあるのです。目からウロコざました。私ゃまだまだ狭量で無知だらけ。反省。 ココんちに戻って検索したところ、日本語版 イエスの小さい姉妹の友愛会 HPのニュウス欄にこう書かれていました。 3月27日(金)今一度。「小さきもの」とはなんでしょう? 名乗りを挙げて「神」や「カトリック」の名の下に諸悪を裁くことを選ばず、自らが名も無き立場となって日夜より小さなもののために労働と祈りを捧げるこの修道会に集う方々。どちらも結果は「正義」という言葉を持って表現できたりするのです。 私たちそれぞれの立場でできることを模索し、その「できること」を実行するには勇気が必要で、その勇気は自分だけで造れるものではないのかもしれません。トシ子修道女の帰天を偶然にも知ったことで、トシ子修道女は考える種をこうして私の心に蒔いてくださいました。感謝。これまでのトシ子修道女の労働と節制と奉献に感謝。そして、スォル・トシ子さま、どうぞ今は天国でゆっくりと真の休暇を楽しんでくださいませ。 le 2 avril 2009, Sandrine ■
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by ma_cocotte
| 2009-04-02 19:50
| 『巡礼』 Rien de special
|
Comments(6)
トレ・フォンターネという場所でしょうか。行ったことはありませんが、日本の小さき姉妹会を訪問したことがあり、こちらの記事を読んで、なつかしく思い出しました。
ちょうど、20数年ぶりに出国を許されたというアンナさんというヴェトナム人姉妹がいらっしゃいました。アンナさんは裾野の聖心の敷地にこの会の修練院があったときに日本で修練を受けた人で、20年ぶりに日本の土を踏むことができたということで、とてもうれしそうでした。 神様は人を変えてくださる、あなたも、わたしも、とアンナ修道女はおっしゃいました。on se transforme...という言葉(会の共通語はフランス語だそうで、皆さんフランス語をお話しになります)が出たとき、そこにいた皆さんがtransformerってなんてきれいな言葉でしょうね、とほんとうにため息をついて口々に言われたのがあまりにも印象的でした。それは、単なる言葉の響きの美しさということではないのだろうと思います。あのシンプルで美しい祈りの生活の中から生まれてくる実感だったのだろうと思います。
★ Bruno さま、そうです。住所はこちらになります。
473 via Laurentina Tre Fontana 00142 Rome - Italie カルメル会への参道を歩み、カルメル修道院の門の右横の砂利道を 更にずっと歩いていると右上に上の写真のような木造家屋を見つけられます。 ローマでペラペラの仏蘭西語で修道会での生き方を話してくださった ヴェトナム人シスターはアンジェカトリック大で仏蘭西語を学ばれたと おっしゃっていました。聖霊が下ってんだろーなー(爆笑。 ローマでは永久聖体礼拝のための聖堂と半地下にあるシャルル・ド・フーコーの 遺品を展示した小聖堂にも入る事ができました。最近常々考えさせられて いる「ない物を求めずに、ある物、与えられた物で生み出す」ことについて 具体例を見せ付けられたような思いがしました。 ![]()
お久しゅう。
久しぶりにぱそ世界に戻ってきていろいろ浦島です。巡回ブログを巡回中です。 小さき姉妹会じゃないですか。わたくし一時期シャルル・ド・フーコー(・∀・)!ってな感じで色々魅かれましてマジこの修道女会に入りたいぞなんて思ったこともございました。若気の至り。 シンプルさというとフランシスコ会もそうなはずなんでフランシスコ会で我慢しています。笑) 無名でいるというのはわたくしにとって常にどこかであこがれめいたものがあります。離島という辺境にいるのもそのメンタルがしたことだったりしますね。うっかり教会無いところに住んじゃいましたがそれもまたいいというか。 仕事の性格上、無名だと下流になってしまうのが難点・・・orz
★ あんとに庵さま、こちらこそお久しぶりでございます。
行ってきたよー、ロオマ。学ぶことばかりで我が心身フロッピーに収まりきらず、 情けなく思ったり、向学心にイエズスさまが放火したような気持にさせられ たり。庵主さまからもたくさん学び取らねば。 あらためて庵主さま、これからもよろしくお願いします。 小さき姉妹会ですが、シスター方が(上手い表現が見つからないけれど) 人懐っこくて、幸せな笑顔一杯で、なんかこちらの汚れっぷりを実感させられる というか。こういう生き方と奉献があるんだなーと。シャルル・ド・フーコーの 遺品も心にグっと来ました。 こういう世の中では無名になったり私利滅却するにしても個人では難しい。 真のカトリック的平等共産主義とは?なーんてことを考えさせられたり しますね。同じ共産という言葉を用いたところでまったく中身が違う? ![]()
ローマ巡礼。今読んでたトコです。いいなぁ。
目に麗しい写真もいっぱいですね!素敵な修道女とか。うるうる。 最近、欧州にいってないから枯れていた心に水貰ったようなものです。 都市を砂漠と見立て、そこで隠者としての精神性を持ちながらも関わって行く彼女達の精神には心が洗われますね。シンプルというのはだからこそ生まれる歓びがあるなと思うことがあります。島生活もそれに近いことがありますね。あまりにもモノがないんでタマにあると嬉しいとか、自然に左右される生活とか。 そいや修道会というのは原始共産制が成り立つ単位で人数が決められていたりした時代もありましたね。
★ あんとに庵さま、
私にとって初めてのローマでしたが、教区の巡礼に参加する形を選んで 正解でした。教会訪問と歴史&芸術探訪、ミサだけでなく、社会司牧に携わる 方々やヴァチカン高官からもお話を伺え、偏りなくカトリック世界を広く 眺められたというのが今の感想です。 シャルル・ド・フーコーの小さな姉妹方は社会司牧と労働に関わりながら 一方で永久聖体礼拝を守っていることに驚きました。どちらかに熱心に なりすぎて、どちらかに疎くなってしまうことで世俗から批判されることも きょうび多々あるのに、こういう方々が地道に奉献されていること。自分の 甘えた生活やら傲慢に反省するばかりです。 修道生活は決して甘くないけれど、互いに思いやりあう姿を拝見して カリタスとはこのようなものではないかと思いました。
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![]() by ま・ここっと その日暮らしのその日@ココんち
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