<< 羅馬のと或る路地に、 堅くする前に確認する日。 >>
簡単に見つけられそうで見つけられないもの。
それは苺ショートケーキとシュークリームであります。
ひとりで買い物ができるようになってからいつでもどこでも、私が初めて入ったケーキ屋さんでは苺ショートとシュークリームを必ず買うようにしていましたが、仏蘭西に住むようになってケーキ屋さんに入ったところで必ずしも苺ショートにもシュークリームにもあえなくなりました。苺ショートよりもシュークリーム(仏蘭西語だとchou à la crème しゅ・あ・ら・くれぇむ)の方が見つけやすいけれど、日本のシュークリームのようにカスタードクリームがたっぷり、またはカスタードとホイップクリームがぎゅっと入ったシュークリームではなく、生クリームのみのシュークリームです。とは言え、こちらの生クリームは乳脂肪分がたっぷりで冷たくないアイスクリームのごときクリームなので、食べ慣れてしまうとこれはこれで幸せになれます。

さて、苺ショート。
あの単純なスポンジケーキと生クリームと苺だけのケーキを私はまだ仏蘭西国内で見つけられないままです。おそらく花の都のお巴里ならばどこかに必ずあるでしょう。こうして苺のおいしい季節を迎えると苺ショートを食べたくなりますが、その代わりに仏蘭西ではたいていのお店で見つけられるフレジエ fraisier を楽しむようにしています。
先日、遠出した際に寄った、ド田舎のポル Paul で。
b0070127_223409.jpg
甘い。

甘すぎる。上の緑のぢゃりぢょりしたねっとりはいらぬわい。
ちなみに写真の奥にちらり見えるのはフランボワジエ Framboisier、ラズベリーショートのようなものです。

不思議なもので仏蘭西では、シュークリームは生クリームが主流なのに、苺ショートもどきのフレジエはカスタードクリームが主流です。お店によってはお酒がきいていたりします。フレジエもおいしいことはおいしいのですけれど、ちゃうちゃう、単純な苺ショートケーキが好きなのぢゃ。

さて、わたくし。初めて入ったケーキ屋さんで三番目に頼むものはエクレア(仏蘭西語だとエクレェル、éclair)です。エクレアは仏蘭西でも気軽に買え、チョコ、モカ、カスタードの三種類がたいていどこのケーキ屋さんでもパン屋さんでも見つけられます。カスタードクリームが入ったエクレアはたいてい白のアイシングか洋酒を含ませたアイシングが上に塗られています。エクレアの皮がシュークリームの皮とほぼ同じで、見た目が違うだけで中のクリームは同じとわかっていても、やはりカスタードシュークリームとアイシングを塗る前のカスタードエクレアは食べたところで違うのだとわたくしはココで宣言いたしますのでありまっす。
ああ、シュークリームと苺ショートが食べたひ。

le 8 juin 2009, Médard

それにしても、ポル Paul
1998年だったかパリは6区のパリ・カトリック学院 Institut Catholique de Paris 近くの大通りの角にお店があり、田舎者の私には「そこでならば買える」Paul のパンだったけれど、あれから10年が過ぎ、今やポルは仏蘭西国内だけでなく世界中のそこここかしこにゴロゴロあり、共和国内なら国際空港はもちろん高速道路の休憩所でも見つけられます。けんども、ココんちあたりにはまだ一軒もありません。そんなことでココが田舎も田舎、ド田舎なのだと実感するのでした。
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by ma_cocotte | 2009-06-08 22:03 | The ou Cafe? | Comments(13)
Commented by 恵みのガブリエラ at 2009-06-09 19:38 x
カスタードクリームが詰まったシュークリームは日本独自のものなのでしょうか(;・∀・)
イチゴのショートケーキは日本発祥だと聞いたことがあります。

そちらのお菓子はマジパンやアイシングと「お砂糖で飾ってみましたよ」という感じが多そうなイメージです。
料理に砂糖をあまり使用しない分、お菓子に大量投入されると。
Commented by ma_cocotte at 2009-06-09 21:00
★ 恵みのガブリエラさま、

  >料理に砂糖をあまり使用しない分、お菓子に大量投入されると。

おっしゃるとおりだと思います。
こちらで日本のレシピによる糖分を抑えたお菓子を作り、仏蘭西人に
差し上げると、誰もが口に入れた瞬間に「?」という表情をなさいます。
逆に私たちがうっかりお菓子を口に入れてブルブルしちゃうほど甘い
お菓子がたくさんあります。南仏のフリュイ・ド・コンフィ(果物の砂糖漬け)
など歯茎に染み渡るし、アラブ菓子も脳天直撃する甘さです。

それと乳脂肪分ですね。日本とかなり違うので、生クリームもアイスクリームも
うっかり食べ過ぎると気持悪くなったりします。

苺ショートはやはり日本発祥なんですね。
単純な組み合わせですが、苺ショートとカスタードシュークリームは
単純だからこそお店選びの決め手になるお菓子だと思います。
Commented by しぇリ~ at 2009-06-10 21:33 x
ポルは商売拡大とともに味がすっかり落ちてしまいましたね。
バゲッドやパンよりも昼客集客のためのサンドイッチやお茶客のためのガトーなどがその分充実してきました。
でも、この脳に響く甘さは私には耐えられません。。お料理にお砂糖を使わない分お菓子で糖分補給もいいですが、和食のように徐々にお砂糖を味わえるほうがいいな。。。

さて、16区の山Xならカスタードクリーム入りシュークリームも、いちごのショートケーキも、四角いトーストパンの卵さんどもありますです。お高めですが、ために食べるとなぜかホッとしますね。でもね、お昼過ぎには売り切れ続出ですのよ。トホホホホ
Commented by ma_cocotte at 2009-06-10 22:30
★ しぇリ~さま、
1998年にパリカトそばのポルでホットドッグを買ったら、魚肉ソーセージ
のホットドッグで驚いた。ホットドッグ好きの私にはやはりクナッキでいいから
豚ソーセージでお願いしたいです。ポルは当たりハズレがあるような気が
します。ショソン・オ・ポンムが好きだけど、日本のポルでは売られていません。
本当においしいのだけれど。

16区にヤマ○゛キがありますか?
流石、三つの菱の岩崎さんですね。日本の洋菓子や洋食が恋しいです。
Commented at 2009-06-13 19:12 x
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Commented by ma_cocotte at 2009-06-13 20:08
★ 鍵19H12@13/06/09さま、うぉおお、なんと!
浪花とおっしゃるとあのガッコですね。
私はいつでもどこでも初めての洋菓子屋さんでは苺ショートとシュウクリイム
を買います。この二つを味わうと、他のお菓子についてだいたい見当が
つくと思いませんか?チョコ菓子はいずれにせよ、生クリームかカスタードに
加えられるものですし。
日本は湿度の関係でバターや油脂の使い方を欧州のままにするとすぐ
しけてしまうと思います。こちらはバターたっぷりのビスキュイが名物ですが、
日本に持って行ったところで封を開いたら一度に平らげられる量を頭に
置いて買わないとなりません。お菓子も或る意味生き物ですね。作り手の
願いが込められてもいます。

続くぅ

Commented by ma_cocotte at 2009-06-13 20:09
★ 桃!
大好物なのです。今は果実の季節ですが、今年は果実酒を作って
みたいのです。そのために昨年の帰国時にざらめも買いました。
お酒はウォッカを使うといいらしいけど・・・うううううん。

  >ma cocotteさまにもいつの日かぜひ、お召し上がりいただきたく
  >思っておりまするよ。

待ち合わせはどこにしましょう?(^_^)
東京駅から横浜、更に横須賀または鎌倉海岸沿いに大磯までだったら
日帰りできます!ロマンスカーで箱根でもいいかもん。ワクワク
Commented at 2009-06-13 22:53 x
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Commented at 2009-06-13 23:02 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ma_cocotte at 2009-06-14 01:15
★ 鍵22H53@13/06/09さま、うぉおおお、感謝!
これで果実酒が造れます。個人的にミラベル(日本の梅を薄皮にしたような
実です)か、梅を見つけられたらそれで造りたかったりします。子供の頃、
梅酒の梅をかじると大人のような気分になりませんでしたか?ビールの
泡だけ口にしても大人になったような気分。
こちらでは単純に果物に白ワインなど注いでお酒にしちゃう方もいます。
黒砂糖も興味がありますが、前回の帰国で買いそびれてしまいました。
黒砂糖の焼酎が美味しい?味見してみたいです。
Commented by ma_cocotte at 2009-06-14 01:22
★ 鍵23H02@13/06/09 さま、
確かハマ教区三県のいずれかにお住まい?
サヴァランですが、こちらではババ・オ・ラムという名前の方で知られています。
わかって来たことはあまったパン類を再生しておやつにするワザに
優れている点かも。日本で売られているようなスポンジふわふわのお菓子より、
一般にはサブレにクリームとフルーツをてんこ盛りか、ムースですね。
サブレやビスキュイは濃く、苦い珈琲に浸して食べるのがフランス人です。
確かにお砂糖とバターがたっぷりのビスキュイは苦い珈琲につけると
しゃりしょわわーと溶け方が面白いです。

フランスは地方文化が個性豊かに保存されているので、ぜひぜひ!
ただし拙宅あたりはフランス一の貧食文化地方かも(号泣
Commented at 2009-06-14 23:18 x
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Commented by ma_cocotte at 2009-06-15 02:23
★ 鍵23H18@14/06/09さま、
ミラベルの果実酒、美味しそうでしょう?ジャムは絶品ですよ。ほんのり
和風と私には思えます。梅ほどパンチがないけどほどよく梅の風味です。

伊豆もいいですね。伊豆から沼津のどこかで・・・美味しいお魚を
いただけたら最高です。あ、そういえば不二のお茶、ふっふっふ。
名古屋からはパリに行けると聞いた記憶があります。

地方文化の件は微妙に難しいですよね。距離感なく便利になるのは
いいけれど、そのために個性が失われてしまうのは寂しいです。
フランスは島国ではないので、そういう点では隣国や海外領土からの
流入も多いです。個性が尊重されているから地方の特色が生かされ
続けられるのかも?これはちょっと面白い考察対象ですね。感謝。
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