この世は儚いものですからパライソの全き幸福を失わぬよう努力なさいますように。
神の御助けにより、この数行をしたためます。パードレたち以下、われヽ二十四名は列の先頭を行く高札に書かれた判決文のように長崎で磔刑を受けるため、ここまでまいりました。わたくしのこと、またミゲル父上のことご心配くださいませんように。パライソ(天国)で、すぐにお会いできることを希望しています。お待ちしています。たとえ、パードレが居なくても臨終には熱心に罪を痛悔し、イエス・キリストの幾多の御恵みを感謝なされば救われます。

この世ははかないものですからパライソのまったき幸福を失わぬよう努力なさいますように。
人からどんな迷惑をかけられても堪え忍び、すべての人に大いなる愛徳を施されますように。

わたくしのふたりの弟マンシオとフェリペを、どうか異教徒の手に渡されぬようご尽力ください。わたくしは母上のことをわれらの主にお願いいたします。母上からわたくしの知っている人々によろしく申し上げてください。罪を痛悔するのを忘れぬよう、再び重ねて申し上げます。なぜなら唯一の重大なことなのですから。アダムは神にそむき罪を犯しましたが、痛悔とあがないによって救われました。 

十二の月二日 安芸の國 三原城にて
以上、日本二十六聖殉教者のひとり聖トマス小崎が京都から長崎に向かう途中、三原城のどこかで母親にあてた手紙です。こんにち2月5日はカトリック教会の典礼暦において日本二十六聖殉教者の記念日とされています。そのため、前日あたりからほうぼうで彼らの生きざまについてのエントリーがあり、私も見聞に励んでおり、この手紙に出会いました。

私個人が日本二十六聖殉教者について知ったのは小学校4年の時の父親参観日に女子パウロ会が臨時書店を校内に開いてくださり、参観後、校舎を出てすぐその書店の前で父が本を買ってくれると私に言ってくれたので数ある本から選んだものが天正の少年使節と日本二十六聖殉教者についての本でした。開いて最初に思ったことは今まで自分が読んだ本の中で最も漢字が多いということ。それでも、父が珍しく本を買ってくれたのだから、と読みました。

彼ら日本二十六聖殉教者は京都から長崎の刑場まで800㎞を徒歩で移動しますが、それには見世物の要素も加わっていたので、途中で耳をそがれたり、冬場だったので素足がみるみるしもやけになり、悪化し、歩くことも難しくなったそうです。確かこの手紙を書いた時、トマス小崎少年は14歳だったと記憶しています。三原には京都を出てから2週間後に入ったそうです。その2週間、彼が何を見、何を聴いたのか。想像する前に「おお、こわ」と思考を止めてしまう自分に情けなくなるばかりですが、私は今のシリア国内に残る善良なひとびとと重なってしまいます。そういう残酷なことを目の当たりにすると、トマス小崎少年の文中にあるように「異教徒になってしまおう」など安楽な道を選んでしまうのもヒトが弱いということなのでしょう。でも、「この世は儚い」ことが絶対的な事実でもあります。この世のすべてはいずれ塵となるわけで。霊魂だけは形を変えることもなく息絶えることもないのさ。

しっかし、私は初老ですのに、今でもこれだけの文章は書けないな。

le 5 février 2018, Louis Ibaraki





[PR]
# by ma_cocotte | 2018-02-05 20:59 | 『?』なKTOりっくん | Comments(0)
立つ鳥跡を濁さず、そして黙って巣に帰り、
庭に穴を掘り、「王様の耳はロバの耳ぃ」と叫ぶのであった・・・・。昨日の午後はちょっとツラい経験をしました。事の始まりは先の土曜の夕ミサ。一年半ほど前、席が近くなったことをきっかけにごミサ前にあいさつするようになったマダムからご自宅でのお茶に誘われました。その土曜の夕ミサに集う常連さんの中でもそのマダムは品も話し方も装いもよその方々とは違い、私は勝手に「マダム・ヂェットセット」と綽名していました。彼女から渡されたご自宅の住所はココんちから旧市街を挟んで向こうにある運河沿いの邸宅です。教会聖堂のごミサでの環境だからマダムは日本でも仏蘭西でも「どこの馬の骨?」である私をご自宅にいざなってしまったのでした。もし教会ではなく市井でしたら、たとえ隣席であっても彼女は私を完璧に無視ですのに、聖堂内で知り合ってしまったからこんなことになってしまいました。本当に申し訳ないことです。昨日の午後はあいにくの雨になってしまいましたが、私は事前にお誘いを断る勇気が持てないままマダムのご自宅にお邪魔してしまいました。そこには土曜の夕ミサに必ずあずかってらっしゃるマダムもいらっしゃいました。彼女もまた、装いもお話の仕方も雰囲気もそんぢょそこらから飛びぬけてらっしゃる。お茶の時間はほぼ三時間に及び、その三時間の話題は私にとって別世界のことばかりでよくわかりませんでした。フランス語の聞き取りだけでもハンデなのに、お話の中身もまったくなんら共通点が見つかりません。お開きの頃には小雨がしっかりした雨になりました。お礼の御挨拶はしましたが、私が発する仏蘭西語が彼女たちに通じたかどうか、私にはわかりません。でも、「立つ鳥、後を濁さず」を心して行えた・・・かも、私の常識がそうであっても、彼女たちの常識では「ありえない」かもしれません。私にはわかりません。ただひとつ、三時間の間になんとなくわかったことは彼女たちはココんちあたりで有名な日本人女性と私を間違えたのかな?ということ。私はその日本人女性ではありませんので、共通の話題もまったくなく、本当に申し訳ないことになりました。私としては跡を濁さずに、まとまった雨の降る中、無事帰宅しましたが、いただいた美味しいお茶もお菓子も胃の中で上手におさまってくれたのかどうかもわからないくらい、胃がキリキリとしました。白髪も増えたかもしれません。子供ならまだしも、成人にとって別世界に長居は禁物だし、お互いのために、というかこういう状況で傷つくのは「馬の骨」側が常ですから、自分の心身のために気をつけねばとあらためて思いました。聡明なマダム方ですから、もう私に声をかけることもないでしょう。ほ。昨日の午後のお茶については「いい夢、見たぜ」です。さあてと、台所に行こう。ココんちあたりは昨日から一夜明け、今日は青空が広がりました。観ろよ、青い空、白い雲、そのうちなんとかなるだろう!です。le 1er février 2018, Brigitte de Kildare
[PR]
# by ma_cocotte | 2018-02-01 18:19 | 『?』なたわ言 | Comments(0)
感涙。うんままままま。
クリスマスとお正月のために買った和テイストのおつまみあられが切れたので、先週の半ば、仏蘭西はリヨンにある日本食材通販店に注文。昨日の朝、小包が届いて、その中に入っていたのがコチラでござあます。
b0070127_15175082.jpg
もう数か月前、そう、秋に入ってからずぅうううっと食べたかった焼き芋。甘いおいもはココんちあたりの超ウルトラスーパーど田舎でも買えなくはありませんが、日本のサツマイモとは違い、繊維質の少ない、水っぽいおいもが主流です。だから、蒸かさずにオーヴンで焼いても、どこかビチャーとした感じ。
日本のほっくほくした焼き芋が食べたいよー。
と嘆いたところで、日本食材通販屋さんのHPで見つけたのが「おさつどきっ」でした。キャラメル味とあるのでいかがなものかとちょと思いましたけれど、届いてすぐ開封し、口にほうばったところで「これはなかなかのグー」でございました。焼き芋というよりは歯ごたえは厚切りのポテトチップスに近いですけれど、もう既に半万年恋い焦がれたサツマイモの焼き芋ですから、いんやー、涙がこぼれそうでした。二袋、買って良かった。・・・買いだめすりゃ良かった・・・後悔。そうそう、写真の「おさつどきっ」の右に写っているのはおまけの紅茶二袋です。さくら味の紅茶。昨日は昼食後にさっそくいただいてみましたが、なかなかおいしい。一緒にこし餡入りのたい焼き(のようなもの)と、栗の粒が入った白あん入りの栗まん(のようなもの)でいただいたせいでしょうか。一口いただくと普通の紅茶ですが、餡の後にお茶をすすると鼻に桜の薫りが抜ける錯覚にとらわれます。「ああ、しゃーわせ」と同時に思えど、すぐ儚くも消えるのでした。さくらの紅茶はあと一袋。もったいなくて飲めないや。さてと、今日は火曜日。買い出しだ。le 30 janvier 2018, Bathilde
[PR]
# by ma_cocotte | 2018-01-30 15:23 | The ou Cafe? | Comments(0)
買ってみた。
ココんちの近所の Intermarché で、話題の
b0070127_19123430.jpg
70%オフのヌテラ。950gだぜ。
4.70ユーロのところ、70%オフ。3.29ユーロ引きと来たもんだ。


le 27 janvier 2018, Angèle Merici







[PR]
# by ma_cocotte | 2018-01-27 19:15 | The ou Cafe? | Comments(0)
新年明けて第26日目にしてようやく
b0070127_18083108.jpg
夜明けと共に初日の出を拝むことができました。
めでたし、めでたし。


le 26 janvier 2018, Paulette


今朝のラジオ・クラシックではずぅううっとモーツアルトが流れているのですが、彼のお誕生日が近いから? もそっと冬らしい曲を耳にしたいものである。


[PR]
# by ma_cocotte | 2018-01-26 18:09 | 『冬』 Rien de special | Comments(0)