『Bonne Maman』のお菓子
水曜日午後,いつもの買出しに行きました。
そしてまた『おいしそうなもの』を見つけてしまいました。
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日本では瓶詰ジャムで有名なBonne Maman社のお菓子です。
「2005年の風味」
Quatre Quarts(キャトル・カール) "Comme je l'aime"
「Comme je l'aime こむ・しゅ・れーむ」というのは「私の好きなように」という意味です。
Bonne Maman (ボンヌ・ママン,優秀なママンという意)が好きなように作ったお菓子なのでせう。
さてこのQuatre Quarts キャトル・カール(4/4という意味,すなわち「1」)は「何ヂャこりゃ?」な命名ですが,昔むかーしからフランス庶民が大好きなお菓子です。
フランスで普通の生活を始めるとスーパーのレジ前で多くのご婦人の籠の中に見かけるのもこのお菓子。たいていは30cmくらいの細長い巨大パウンドケーキです。
ぶっちゃけて言うと「ドでかいマドレーヌ」とでも申しませうか。
おやつにこれを「カフェに浸して」ほおばるフランス人はそこにもここにも,ほら!あそこにもおります。
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Bonne Maman 社のキャトル・カール「私の好きなように」の中はこんな感じ。
よく見かける30cmのキャトル・カールに比べるとかなり小ぶりです。
味は「んままーっっでおみゃあさん」でございました。
日本人のあたくしはがぶりと口にぶち込み。フランス人の夫はおぞましくもカフェに浸してガブリ。しゅわわ~と口の中に広がるバターケーキの余韻を楽しみました。
粉と卵黄とお砂糖とレモン汁あ~んどバターたっぷりという素朴な味。ココんちの地元のスーパーマルシェでは1.94ユーロ。約260円。
そんな安物!」と叫ぶ前にほおばってみまっし。
美味は値段ぢゃないのよん♪

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# by ma_cocotte | 2005-01-15 00:28 | The ou Cafe? | Comments(6)
国ができること。お金持ちができること。私ができること。
フランスが太平洋上で核実験を行ったのは確か1995年でした。
この核実験直後,江戸は飯田橋でフランス語教師とこの話題になりました。フランス国籍の先生はズバリ
「あれはフランス政府とシラクがやったことで,僕が実行したわけではない。僕は核爆弾使用に反対だ。ボタンを押したのは僕ぢゃない!」
と私に言いました。
あれから10年が経ち,私はこうしてフランスに住んでいます。
昨年末のスマトラ沖大震災後,フランスの動きと日本の動きをインターネットをはじめとするマスメディアで私は毎日眺め,ブログを徘徊しては各人のエントリーも拝読しています。地震から2週間が過ぎ,なんとなくいろいろわかってきたことがあります。この2週間,私は地震直後のフランスの動き感染症について自然保護の在り方を私なりの「たわ言」で書き残しました。今日はとうとう「寄付金の話」に触れちゃいます。

地震発生からすぐ日本が巨額の援助を申し出た直後,ブログ検索をしたら「我が母国・日本を誇りに思います」という文章を多く見つけました。その数日後には民間団体への寄付の話が話題の中心になり「自分の寄付した金がいったい何に使われているのか?」という使途不明金に関する不安を語るコメントが目立ち始めました。更に先週あたりからはシューマッハが10億円寄付を表明したのを皮切りに「日本の有名高額所得者が被災地に寄付した?しない!それはユユしき問題ぢゃ!」という話題です。

フランス政府ですが,1月12日の国営放送France2の記事によると約6600万ドルを共和国政府が寄付するそうです。約2億5000万ドルという世界一高額の即刻寄付を決めた日本国民が見ると「そんな額ぢゃ国を誇りに思えないだろ?」と言われてしまうのでしょうか?
フランスの国土は日本の約1.5倍。
国民数は日本の約半分です。
日本の消費税はどんな商品にも平等に5%ですが,フランスは商品を「生活必需品」と「贅沢品」に分け,生活必需品にかかる税金(TVA)は19.6%です。
北欧には敵いませんが,生活保障制度もいきわたり,国民の多くは何らかの形で国の恩恵にあずかっているのがフランスです。税金の使途というのは国民に還元されるのが主目的だとフランス人は考えています。国内での災害で税金が使われるのは納得いきますが,フランスから約300人の犠牲者が出たとはいえ高額の国庫金(=税金)が寄付と言う形で他国に行くことに庶民は少なからず疑問を持ちます。それでも国民が選んだ大統領と彼が選んだ内閣で決められたことです。納得のいく額なら笑顔で送り出し,納得できなければデモ行進とストライキではっきり意志表明をするのがフランス国民行動です。
フランスで「日本国政府は世界一の寄付をした」とニュースで何回も流れました。もし私がフランス人の前で「日本を誇りに思うわ」と言ったとしたらフランス人は私に何と言うでしょう?
「本当に日本国政府は大したものだね。ところであなたは被災地のために何をしたの?
と百発百中言ってきますよ。
冒頭に書いた「フランスの核実験とフランス国籍の一個人の意見」はネガティブな譬えになってしまいますが,今回のように被災地への寄付というポジティブな場面でもフランス人の考えは同じです。
フランス共和国政府が決めたことは私自身が決めたことではない!
なのです。国家の金庫の中身の1サンチーム(ユーロの最小単位)まで国民は知る由もない。グロン・ゼコールを修了した超ウルトラエリートに任せるのがフランス庶民です。ぢゃ,フランス庶民はどうするのでしょう?自分のお財布の中身を見て,自分の頭で計算して,「自分なりの気持」を捻出するのです。
b0070127_19152656.jpg先週土曜日夜France2のトーク番組に「国境なき医師団」創設者のひとりであるBernard Kouchner氏(→)が生出演しました。「国境なき医師団」は医師を派遣するのを目的とした団体であり,現在のところスマトラ沖被災地に派遣する費用(予算)を十分に満たす寄付を集められたので「とりあえず寄付をお断りします」と彼がはっきり理由を述べ,更に「寄付の気持があるならば被災者の生活を考える団体(赤十字社,スクール・カトリック等)へそのお金を送ってください」と視聴者に促しました。その直後,司会者が突然「視聴者の皆さん,手元の携帯電話を出してください。そして私が言う通りに動いてください」と自分の胸から携帯電話を取り出しました。Kouchner氏も他のゲストもそうしました。司会者は電話番号の数字をゆっくりと言い,視聴者が彼の言うとおりに番号を押すと自動的に1ユーロ寄付できるのです。この番組の推定視聴者数は4百万人だそうです。半数が実行したとしてもこの瞬間に200万ユーロが振り込まれたことになります。市井の人々の善意です。

フランスではシューマッハのように高額所得者が10億円を寄付するのは「寄付できるのだからどうぞ?寄付したいのだからすれば?」という言葉がまず庶民の頭に浮かぶことであって,金額は二の次,三の次。寄付をする人の私生活批評に及ぶことはまずありません。収入が多ければ誰もが莫大な税金を国と地方自治体に納めなければなりませんし,その人が納めた税金が庶民に還元されているのもフランスの国民は実感しています。1月12日付の「小泉めるまが」を拝読しても,民営化大好き小泉首相の「らいおんはーと」は相変わらず「民間,民意」の単語羅列です。このままどんどん国からのありがたみを感じなくなっていく日本国民はどう暴走するのでしょう?

というわけで,1月12日時点でフランスは政府から6600万ドル,民間(私献金)から約1億2635万ドルの寄付が被災地に送られるそうです。
世界における大国であり,先進国であり,国民への社会保障がしっかりした国であればあるほど,国民から集めた税金を国外に出すことは難しいはずです。ちなみに,
オーストラリア   7億6千万ドル(政府),1億720万ドル(民間)
ドイツ   6億6500万ドル(政府),3億3000万ドル(民間)
アメリカ   3億5000万ドル(政府),3億5000万ドル(民間)
大英帝國   9380万ドル(政府),1億8700万ドル(民間)
EU   6億2700万ドル
中華人民共和国   8300万ドル(共産党←「政府」ぢゃないよ)
だそうです。
日本は5億ドルが政府から支援金として供出されると正式発表されましたが,日本国内では民間からいくら寄付が集まっているのか国際的には未発表のやうでございます・・・・。

○寄付がしたいのならヴェルサイユへいらっしゃい○
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# by ma_cocotte | 2005-01-14 00:08 | 『?』な日本國 | Comments(25)
île flottante 『浮島』という名のデセール。
これがîle flottante 『イル・フロタントゥ 浮島』というデセールです。
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『イル・フロタントゥ 浮島』はフランス庶民の食卓に出される代表的デセールのひとつです。
冷たいカスタードクリームにふわんふわんの焼きメレンゲがぽっかり浮び,黄金色のキャラメルソースがとろ~りのお菓子。お口の中で「しゅわわわわあ」ともろけるメレンゲがカスタードクリームやキャラメルと絡み合って喉をつるりと通り過ぎる瞬間は何とも言えない単純な幸福を味わえます。

このデセールを出してくださったお店はここ。
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移動トラックカフェ「Fred フレドゥ」です。
店主Fredさんはプロヴァンス訛り丸出しのおぢさん。どえらくでかい声で話す豪快さと美しい真っ青の目をあわせ持つプロヴァンス男です。写真の左で「Ma chèrie (マ・シェリ,フランス男性は妻子をこう呼ぶことが多い)」を抱きしめておどけています。
このお店,おらが町の西の町境を出てすぐの路肩に出ています。
今の日本は町と町がつながってしまいはっきりした町境は滅多にありませんが,フランスではまだひとつの町を出るとしばらく原野や森が続き,やがて道の果てに次の町が現れます。
Ça était?(サ・エテ?食べ終わりましたか?)
マダムがそう尋ねてすぐに運ばれるcaféはこんな感じです。どうぞ。
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イタリアのエスプレッソより気持軽めの深煎り珈琲。ブラックです。
もしミルクがちょっと入った珈琲が好みなら
「Une Noisette, s'il vous plait.」 ゆぬ・のわぜっと・すぃるヴぷれ
と注文します。
乳白に染まった珈琲はノワゼット(ヘーゼルナッツ)という名で南仏では呼ばれます。

♪珈琲を濁させていただきヤす♪
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# by ma_cocotte | 2005-01-13 00:08 | Promenons-nous! | Comments(29)
C'est parti!2005年1月12日午前0時SOLDE解禁!
『なんて大げさな物言いでせう!』と日本人なら思ってしまいますが,La République française ラ・レピュブリク・フロンセーズ(フランス共和国)における年2度,つまり夏冬のバーゲンは国家によって開催日時が決められているのであります。毎回,国家が選んだ2県のみが「一日早い」バーゲン開催を認められており,今回2005年冬期はCôte d'Or コォトドール県とその隣のSaône-et-Loire サオヌ・エ・ロワール県の二県が選ばれ1月11日から一足早くバーゲンが始まりました。
b0070127_1845406.jpg右の写真は1月11日午前0時,シャッターが開けられる瞬間!サオヌ・エ・ロワール県での激写です。腰をかがめたムッシュウ,すでに目標を定めているように見えます。
というわけで,2005年1月12日午前0時,フランス共和国内(海外県・領土を含む)すべての商店がバーゲンを開催(←これをクリックすると下方にフランス全県のソルド開催指定日時が明記されています)します。

フランス共和国の国標はLiberté Egalité Fraternité 自由・平等・博愛ですが,商店側にバーゲン開催日を選ぶ『自由』はまったくありません。花の都おパリはフォーブルサントノーレ通りの超ウルトラ高級店舗だろうが中央山脈の郵便局兼乾物屋だろうが同じ日の同じ時間にSoldeが解禁となります。「抜け駆け」も「出遅れ」も許されないフランス共和国のSolde ソルドなのであります。

一方,わが母国・日本は各店舗が『自由』にバーゲンの開催日も終了日も決めることができます。

日本における『自由』とフランスにおける『自由』。
もしかしたら『自由』の意味がまるで違うのかもしれません。
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# by ma_cocotte | 2005-01-12 00:54 | 『?』な、お!?仏蘭西 | Comments(12)
もし「この世の楽園」が聖域であるならば。
b0070127_18575.jpgココんち(左の地図で右下の湖岸)からArles アルルへ向かうと地中海岸がわにCamargue カマルグという大湿原地帯が広がっています。フランスの自然保護区域に指定されているので,道路も指定される前にあった獣道を改善した素朴な道(左の地図でオレンジの線)以外ありません。この湿原の向こうの地中海沿岸にSaintes Maries de la Mer(サント・マリィ・ド・ラ・メール)という有名な観光地もありますが,観光バスは一度アルルまで行き,サント・マリィに下るという三角形のサインコースを取ることになります。究極の遠回りです。もちろんスペイン・バルセロナまでつながる高速道路も湿原地帯を避けて大きく曲がって建設されています。美しいフラミンゴが飛び交い,野生の牛馬が群れ,良質の米と塩の産地でもある『大自然の宝庫』カマルグ湿地帯はフランス人にとっては聖域でもあります。

さて,昨年末の大震災から2週間が過ぎました。
昨日テレビを見ていたらインドネシア・アチェでの津波到来から駆け抜けるまでの数分間が放映されました。運良くモスクの屋根に非難した人が撮影したものです。遠くに水の襲来が見え,あっという間に目の前の通りをその水が左から右に駆け抜けていきました。高さは二階の屋根に達していましたから3mくらいでしょうか?水の速さを例えると新幹線のよう。ラテンの国々では闘牛の群れを町に放つ祭を催しますが,迫ってくる迫力はまさに闘牛の群れが押し寄せるような感じです。あの水圧に巻き込まれたら瞬時に呼吸ができなくなりますから即死ですね。

今回の大震災ではインド洋上の多くの観光地が被災しました。フランスでは「この世の楽園」として旅行会社が宣伝している島々です。海抜0m地帯で海と自然と我が身が一体になることで自分が天に持ち上がったような気分を味わえながら,一方で「物価が安い」という優越感にも似た満足感が得られるのも欧州人にはたまらない魅力です。そして異文化と異人と異人がもてなす仏教型ホスピタリティも・・・良くも悪くも・・・です。(特に殿方相手)
でもこれだけの惨状を目の辺りにすると,聖書を知る人々は旧約聖書「ノアの箱舟」の話を思い出します。神が創った地上で行う人間の愚行と怠惰が神の逆鱗に触れ一掃される話です。更には新約聖書最後に載っているヨハネ黙示録の「最期の審判-7つの天災」を思い出し,「この世の終わりがとうとう来たのか!」と言う人もいます。
例えば日本でバブル時代から流行し始めた男性のみを対象としたタイ旅行はバブルがはじけまくっても廃ることなく続きました。アジアのにぎにぎしい景観も手伝って「パンドラの箱を開けたような夜」が繰り広げられています。まさしくそれは快楽の都です。
一方,震災から2週間が経ち,婦女子への暴行,子供の誘拐・売買が既に被災地で始まったと耳に入れば,これはやっぱり聖域で愚行を行う人間へ神が下した逆鱗なのでは?と。人間はこの地域の美しさに惚れ,開発し,限度を知らない商売を始めました。現在のタイはアジアで最も世界中の金が飛び交う観光地です。

おそらく震災の再発を予防するために,地震・津波対策のための最先端技術のもろもろが美しい自然の中に点在するようになるのでしょう。人間への安全を最優先にすると被災前の「この世の楽園」としての景観は拝めなくなります。
もしこの世に神が創りたまうた楽園が存在し,もしそれが今回の被災地であるならば,観光地としての復興よりもまず「自然保護区域」として被災地を復興すべきなのでは?と。もちろんそうすることでどれだけの経済的打撃を被災国が受けるか理解しています。でも津波がその土地に残した「痕」と愚かな人間が被災直後に再開し始めた「弱者の売買」という愚行を知れば知るほど考えてしまう妙案でもあります。
目に見えないとはいえ神さんを怒らしちゃいかんよ。


十 『ノアの箱舟』のはなし 十
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# by ma_cocotte | 2005-01-11 00:27 | 『?』なたわ言 | Comments(24)